大阪と京都の境目には三つの大きな川が流れます。桂川、木津川、宇治川です。これらが合流して、淀川になって、北大阪を縦断し、大阪湾にどんぶらこっこと注ぎます。
で、この1+3本の川沿いは京阪奈の屈指のサイクリングコースです。木津川沿いは奈良中心部へ、宇治川沿いは琵琶湖の瀬田へ、桂川沿いは京都の嵐山へ。
古来よりの交通の要所、背割提
これらの川と道の一大中継地点が背割提です。京都側は八幡、大阪側は大山崎です。サントリーのウイスキーの工場があります。
そして、北側には天王山がそびえます。
また、陸の迷宮大山崎ジャンクション、JR東海道線新幹線もこのかいわいにあります。戦国時代から現代までこの付近は交通の超要所です。
道はそんなですが、町はびみょうです。一帯は京都の南西のはずれ、大阪の北東のはしです。京都ぽい観光地や大阪ぽい繁華街はない。しずかな住宅地がひろがります。
有名なところは天王山、サントリーのウイスキー蒸留所、京都競馬場くらいです。おとなりの宇治の平等院鳳凰堂、伏見の伏見稲荷大社、枚方のひらパーにはちと見劣りします。
リアル・セーブポイント for BIKE
そんなしずかな地に激アツCOOOLなスポットが爆誕しました since Mar 2017.その名は『さくらであい館』です。
蒼天を衝く塔と大地に聳える館からなるまあたらしいランドマークです。管理元は『淀川河川公園』です。コンセプトは『地域振興』です。非営利系の公民館的なふんいきがはしばしから漂います。
この建物の正面が背割堤のさくら並木です。BBQゾーンと駐車場があります。
が、しかし、この施設を最大限に活用できるのは自転車乗りです。このスポットは周辺のサイクルロードの分岐点で中継点です。その絶妙の立地と充実の設備はまさに現実のセーブポイントです。
この魅惑のSDK、さくらであい館を完全攻略しましょう。
さくらであい館徹底攻略
てはじめに基本情報を紹介します。
- 名前:さくらであい館
- 場所:京都府八幡市八幡在応寺
- 営業時間:9:00-17:00
- 定休日:12/29~1/3
- 料金:さくらであい館入館、トイレ等休憩利用、情報発信コーナー利用、展望塔(桜の開花期間除く)無料 ※桜の開花期間の展望塔利用:大人300円、子ども100円
- アクセス:京阪八幡市駅より徒歩約10分
- URL:https://www.yodogawa-park.go.jp/sansen/
ザ・非営利、ザ・公共施設です。館も無料、塔も無料です。ただし、さくら祭りの期間だけは有料です。300円の光景です。
鋼のバイクラック
いよいよサイクリスト目線で設備をつぶさに見ていきましょう。まずは自転車掛け、バイクラックです。館の正面に右手にそれがあります。
はい、圧倒的な収納台数です。しょぼい木のラックとはちがいます。ぴかぴかポリッシュなステンラックです。
こんもりした岩清水八幡の男山を背景にして、愛車をはんなりと立てかけられます。地球ロックもOKですよ!
ハイドロ水道
充実の設備はまだまだ続きます。足がなかなか館のなかへ向きません。うれしい悲鳴があがります。はぴー!
入口の正面には石造りのりっぱな水場があります。
どうでしょうか、この圧倒的なバリアフリー度は?! 日本の心、和の心、おもてなしの精神は京都から世界へ広がります。
味はふつうのケミカルな水道水です。ゴッドウォーターではない。しかしながら、暑い時期には常温のノーマルウォーターさえがありがたいものです。
みやびなパラソルシート
館の軒先にはパラソルシートの一角があります。
春秋には最高の席です。チャリと山河を眺めつつ、休憩を取れます。が、38度の灼熱の炎天下ではさすがの特等席がかたなしです。日影が35度くらいですし、ははは。
ゴクゴク&モクモク
館の玄関の左手にはタマリバコーナーがあります。さわやかな白い自販機が三連チャンします。ゴクゴクざんまいです。
そして、さらに左に目を向けると!!??
あ・・・
気を取り直して、もうひとつのさわやかなモクモクを浴びます。ミストシャワーがはじまりました。この神秘の霧に包まれると、炎天ライドの意欲を失います。
自転車パーツ入荷
ミストシャワーにうしろがみを引かれながら、そろそろ館内へ向かいます。と、そこでまたしてもこんな案内書きが自転車乗りの足を引き留めます。
サイクリストフレンドリー! ビバ・SDK!! 工具、サンドペーパー、空気入れ、修理キットなどの貸し出しが可能です。これは無償です。
さらに自転車の消耗品やアクセサリの入荷があります。写真を拡大しましょう。
ほほう、にくい品ぞろえです。このチューブのパッケージはシュワルベですね。仏式バルブをキービジュアルにもってくるところがくろうとです。
ボトルホルダーはTOPEAKです。形状から品名がわかります。モジュラーケージ2です。可変式のボトルケージです。
セーフティバンドの下側には『GIZA』のロゴがかいまみえます。しにせの自転車アクセサリ屋のギザプロダクツの商品です。
サドルカバーも台紙のデザインと白ロゴの位置からGIZAです。パッチも値段と形状からGIZAでしょう。
バルブセットは詳細不明です。強化版の英式タイプのように見えます。ブランドはなぞです。台紙から共和てところのMillionてやつぽく見えます。
もちろん、実物の在庫はこの限りではありません。Vittoriaやコンチネンタルのチューブが出てきても、ぼくは責任をとれません、あしからず。
てか、えげつないキモさですね~、この項のB4Cさん~、ザ・チャリオタです、ケケケ。
町屋風の館内
さて、気を取り直しまくって、さわやかな一般人をよそおいつつ、館内へ入ります。入場は無料です。出入りは自由です。受付、あいさつ、会釈、いずれが不要です。
内装は町家風です。ばくぜんとした京都ぽさが内装から漂います。
これはステージとテレビ付きのイベント広場(淀)です。ノーイベントデーには大きな休憩室と化します。
キノヌクモリ的なやさしい内装です。
もうひとつの休憩コーナーはエントランスのわきにあります。こっちがほんとの休憩室です。
ほかに授乳室、スタッフルーム、トイレ、教室があります。販促と軽食のショップの営業は土日祝のみです。さくらスムージーが人気です。
なんと商売っ気のない価格だあ! 京都らしくない!
MTB?レンタサイクル
裏口のわきには一般観光向けにレンタサイクルの一団が待機します。
公式の見解では『マウンテンバイク(25インチ・26インチ)』です。ぼくの目にはクロスバイク風の軽快車にしか見えませんが、ははは。てか、25インチて?
利用料金はなぞです。このさくらレンタサイクルのサービスはであい館だけのものではありません。料金は受付の場所によります。
25インチが気になる・・・ちなみにギアはボスフリーの7sです。
塔へ上るのが人のSaGa
さくらであい館のしめが展望塔です。ふつうのチャリンコ乗りはここまで足を運びませんが、きとくなB4Cさんはたびたび訪れます。これも いきものの サガ か・・・
さくらの時期には背割提が鉄板です。館の名前はだてじゃない。そのほかのシーズンには南側の石清八幡宮の森と山がきれいです。
右下にしれっと愛機が写りこみます、ははは。
ガラス張りの最上階は撮影には向きません。一個下のおどり場がベスト撮影ポイントです。
・・・と、こんなふうにすみからすみまでうちのブログで予習すれば、さくらであい館マスターになれます。けいはんなのチャリダーはこのべんりなランドマークでセーブしまくりましょう。