ローラー台・・・自転車のトレーニング用機材の総称です。競輪選手の室内練習、雨の日のストレス発散、寒がりさんの冬場の運動不足解消まで幅広く活用されます。
古典的なローラー台はアナログな器具ですが、最新のスマートトレーナーはハイテクなガジェットです。
ここではそんなハムスターライクなマシーンを紹介します。
ローラー台の種類
ローラー台は2種に分かれます。ローラータイプと固定タイプです。また、それぞれに自重式、リムドライブ、タイヤドライブみたいな小分類があります。
3本ローラー
ローラー台の基本は3本ローラーです。見た目は完全なる脚立です。踏み段のところがローラーです。
フロントホイールを1本、リアホイールを2本のコロコロの上に置いて、ハムスターのようにとっとことっとこ走ります。
まあ、シンプルな運動器具です。
ローラー台の短所は騒音と振動、そして、落車です。実際に台の上でコロコロ走りますから、何かの拍子にリアを脱輪すると、そのままの勢いで壁に突撃しかねません。
そして、3本ローラーの音はとみに高名です。高速稼働中のローラー台の音は紙パック式の掃除機クラスです。
家庭用の回転体駆動装置の王、洗濯機も参考になります。静音タイプの脱水くらいの音です。木造アパートではちとシビアですね。
対策はゴムを貼る、パッドを二重に敷く、振動部を抑えるなどです。一家建て以外では必須の処置でしょう。
逆に屋根付きのガレージや物置みたいなスペースを確保できれば、安価な最強トレーナーを構築できます。
固定ローラー
3本ローラーはバイクを上に載せます、スケボー。一方、固定ローラーはバイクを間に挟みます、スノボー。
固定ローラーの見た目はまんま別付けのママチャリスタンドです。そこにコロコロで圧迫や負荷をかけて、ホイールの空回りを防ぎます。
これはリムドライブ式の固定ローラーです。リムに圧を掛けます。
タイヤドライブ式はタイヤに圧を掛けます。おのずとその部品は局地的に消耗します。
固定ローラーの長所は安定度と静音性です。バイクを台に完全に固定します。ペダルを回さなくても、車体を自立させられます。
ローラーを小さくできますから、騒音振動を軽減できます。3本ローラーには相応の横幅が必要ですが、固定ローラーには不要です。
デメリットは大きさ、実走とのギャップ、車種です。固定ローラーはわりとかさばります。玄関の靴箱のしたには収まりません。
3本ローラーにはロードからファットバイクまで乗っけられますが、固定ローラーには適正サイズのリアホイールしかセットできません。
そして、固定ローラーへマウントした完全な自立状態は自転車的には不自然なコンディションです。車体を傾けられない。
ダイレクトドライブ
ダイレクトドライブは固定ローラーの高度な進化系です。トレーナー側にドライブが付属します。
このドライブに別途のスプロケットカセットをつけて、そこに車体をリアホイールなしでがちゃっとセットします。
ぱっと見の印象は簡易エアロバイクです。タイヤドライブやリムドライブより『台』の占有率が大きくなります。主役はローラー、バイクは脇役です。
駆動部分はローラー側に内蔵されます。おかげでタイヤやリムは消耗しません。さらにここへハイテク要素をもりもり盛り込めます。
最新のものはANT+、Bluetoothの無線チップから負荷の自動調整機能、パワーメーター、登りや下りの再現までやってのけます。
で、無線でスマホやパソコンにデータをリアルタイムで送ると、オンラインと接続して、Zwiftみたいなチャリゲー兼サイクリングシミュレーターと連動できます。
つまり、トレーニング機能付きのちょっとしたパソコンです。ストレージ入れて、ディスプレイつければ、WindowsやAndroidをインストールできましょう。
これが最新式のスマートトレーナーです。長所はZwift、短所は価格です。Zwift専用の据え置きハードとしてはお高めです。