以前、ママチャリを多段化して、ロードバイクをピスト化しました。
後日、この11速ママチャリはおくらいりになりましたが、ライザーバーピストロードはサブで活躍します。
フロントホイールはロード用のカーボンチューブラーで、リアホイールはトラック用のMiche Pistradです。ギアは厚歯の固定の16Tです。ギア比はぴったり2.5です。
で、必然的にあまりが出てきます。はい、ロード用のカーボンチューブラーのリアです。
カセットもタイヤもサラピカです。なんでこれを余らすかあ?! て意見は分かりますが、街乗りにはシングルスピードのがコンフォートですし、固定ギアの躍動感は唯一無二です。
しかし、せっかくのディープホイールをタンスの肥やしにするのはチャリダーの名折れです。これをシングルスピード化して、街乗り用の予備ホイールにしましょう。
お手軽シングルスピード化
この中古のカーボンチューブラーは一般的なロードバイク用のホイールです。リムはレイノルズ、ハブはホワイト、タイヤはコンチ、カセットはSunraceです。
ハブのOLDは130mm、フリーボディはShimano/SRAM互換のHG式です。うちの機材のなかでは非常に凡庸な仕様です。
厚歯と薄歯
以前の試走でこんなふうに11sカセットのギアとスペーサーを入れ替えて、疑似シングルにしました。
チェーンは厚歯で、ギアは薄歯です。チェーンラインはまっすぐです。しかし、多段用の薄歯ギアには変速のための加工があります。なにかの拍子にチェーンがてろっとずれる。
ゆえにこの疑似シングルスピードは使い物になりません。そして、薄歯のパワー伝達は厚歯のそれに劣ります。薄歯のシングルスピードには意味がありません。
そんなわけで厚歯のギアを調達します。ちなみにトラック用の固定ギアはふつうのフリーボディには付きません。マウントの形状が別物です。
で、西宮の中古パーツ屋の店頭にふらっと寄ったら、こんなものを発見しました。
16Tのコグです。肉抜きの形状はシマスラ互換のHG用です。が、ギアの表面や歯先に特別な加工がありません。シングルの厚歯のギアはこんなふうにシンプルです。で、安価だ。580円也。
16Tの歯数はメインのトラックホイールのギアと一致します。つまり、チェーンの調整が不要です。気軽にホイールをとっかえひっかえできます。
なにはともあれスペーサー
さて、ホイールのフリーボディは11速用です。厚歯のギア一枚ぽっきりではスペースが埋まりません。
で、相応のスペーサーが必要になります。
赤い4枚のスペーサーはSUNRACEの付属のアルミスペーサーです。HGフリーボディ用です。正規のスペーサーです。
中央の灰色のパイプみたいなものは自作スペーサーです。古い掃除機のホースのさきっちょをぶったぎって作りました。昔のミニベロシングル化の副産物です。
チェーンラインをざっと見て、フリーの根元から自作スペーサー|アルミスペーサーx1|厚歯コグ|アルミスペーサーx3て入れました。
この状態でロックリングを締めますが、あそびを取り切れません。11sカセットのギアを一枚噛ませて、最終調整しました。
これをフレームに入れます。もとがロードフレームです。違和感はありません。チェーンの張りがゆるく見えますが、厚歯のシングルギアはそうそう外れません。
ハブのうしろからのスペーサーの近影です。
自作スペーサーのやぼったさはあれですが、機能性は問題なしです。パイプの内径とフリーボディの外径が奇跡的にぴっちり合います。
まあ、シングル化セットにはスペーサーが付属します。こんなヘンテコDIYはふつうの人には不要です。古い掃除機のホースのすべてがスペーサーにはなりえません、ははは。
そして、一般的にはロードバイクフレームやクロスバイクフレームのシングル化のネックはチェーンテンションですね。なぜかうちのチェーンは無加工ポン付けでぴったりですけど。
ペダル込みの重さが5.9kgに!
予備ホイールの活用が今回のカスタムの目的でしたが、副産物的にリア周りが一気に軽くなりました。ペダル込みの車体重量が5.9kgです。6kg以下の真・サブロクバイクだ!
固定のトラックホイールはわりに重量です。でっかいシャフトとナットがかさみます。
ひさびさのフリーホイールのシングルスピードはぬるくなりますが、ヒジョーにらくちんになりますね~。下り坂がナメプだ~。固定のピストでダウンヒルするはたいへんですから。