先日、手持ちのホイールをオーバーホール&リビルドして、フレッシュな状態にしあげました。実際の性能はさだかじゃありませんが、気持ちはフレッシュです。
じゃあ、ついでに足回りをがらっと模様替えしようと思いまして、ひさびさのあれと注目のそれを調達します。
アゲイン、パナレーサー!
ひさびさのあれはこいつです。Panaracerのじまんの計量チューブのR’AIRです。
ミニベロの軽量化にかつやくしました。購入は約3年ぶりです。700cの軽量チューブはもっぱらTIOGA ULでした。
あと、30g台のTubolitoとREVOLOOPがあります。
新世代のポリウレタンチューブです。これの登場で50gのラテックスチューブや60gの計量ブチルチューブは『軽量級』のタイトルをはくだつされました。
が、本命はこっちです。
パナレーサーのジラーです。パナ史上最軽量のクリンチャータイヤです。これとR’AIRを組み合わせて、なつかしいパナパナセットを再現しましょう。
パナレーサーの個人的印象
パナレーサーは日本の自転車タイヤメーカーです。高いタイヤ、安いチューブ、タイヤレバー、いずれがこのご時世にレアなmade in Japanです。
つーても、ぼくは製造国にはぜんぜんこだわりません。てか、タイヤにはたびたび浮気を起こします。現在のおきにいりはMAXXISです。
しかし、パナの採用率は低くありません。ミニベロのミニッツシリーズ、グラベルのGravelKing SK、チューブR’AIR、タイヤレバーていろいろ買います。
で、パナレーサーのタイヤの総評は
「やや硬め、まあまあの耐パンク、そこそこの価格、ふつうに転がるじみな日本製のタイヤ」
てインプレです。で、直近のパナタイヤのグラベルキングSKが好感触でした。新鋭のジラーのてごたえはどうでしょう?
ジラーの重量
ジラーの重量を計測しましょう。
158gです。カタログ値が160gです。OKの個体です。
ジラーのトレッドです。コンパウンドは頭頂部にしかありません。タイヤサイドはぺろぺろです。セミスリックです。回転方向指定があります。
て、触診の最中から表皮がぽろぽろしはじめます、日焼けした腕の皮みたいに。保護剤だあ?
ドキドキR’AIRの空気入れチェック!
もののついでにR’AIRチューブをはかります。
75gです。おっも! でっぶ! パッケージの数値が”66g”です。誤差が15%前後です。大ハズレの個体です。ホワイ・ジャパニーズクオリティ?! リムナットを外しても、70gを切れません。アウチ。
が、60-70gはもう軽量チューブではありません。70gが重量級、50gがふつう級、30-40gが軽量級です。ほんとに勝負で軽くするなら、秘蔵のTubolitoかREVOLOOPを使いますわ。
比較です。かさ高さがだんちがいです。
TIOGA UL=マキシスウルトラライト=BS EXTENZA系の軽量ブチルもいいところに食い込みます。TIGA ULは前まで700円台でしたし。R’AIRは1300円です。REVOLOOPは3500円・・・
ポリウレタンはぺなぺな、ブチルはむにむに、R’AIRはむぎゅむぎゅです。R’AIRの手触りはやや硬めです。これが高耐久の秘訣でしょう。
R’AIRにはときにはげまされ、ときに泣かされました。超薄型の宿命でチューブの膜のあつみがばらばらです。バルブ付近は非常に神経質です。
おかげでチューブの存在をあやしみはじめて、すんなりとチューブレスに移行できました。R’AIRはぼくの反面教師です、ははは。
で、日本製のレッテルをうのみにしない。R’AIRの品質のばらつきは製品の構造上の宿命です。バルブの根元のパッチのコンディションを見ましょう。空気をしゅこしゅこ。
うーん、やっぱし、パッチの左右のどっちかがいびつに膨らみます。逆にバルブの根元のパッチの厚みが強すぎる?
ミニベロの教訓を思い出して、しんちょうにセッティングします。手でもみもみして、新品のゴムのべたべた感をやわらげ、素手でホイールに取り付けます。
ちなみにジラーはかんたんにはまりました。事前のスポークテンションあげあげ大作戦が効いたか?
チューブの噛みこみをしっかりチェックして、タイヤをていねいにもみしだきつつ、携帯ポンプでちょろちょろ空気を入れます。
はい、じきにビードがパパン! て上がりました。
最強軽量ホイールが完成?
タイヤ付き、ディスクローター付き、スプロケットなし、スルーアクスルなしのホイールの実測です。1075gです。
さきのホイールの組み直しで個別のパーツ重量が判明します。ハブ285g、スポーク145g、ローター100g、で、かんじんのリムは290gです。
スポークニップル込みがざっと300gです。リムテープは10gです。つまり、足回りは300+10+158+75=543gです。
うちのお買い物号のレイノルズのカーボンチューブラーリムが330g、コンチネンタルスプリントのタイヤが280gです。610gです。
かりにTUBOLITOを使えば、さらに30gの軽量化をはたせます。クリンチャーの足回りが510g前後になってしまいます。おそろC!
6bar時のタイヤ幅の実寸です。リムは内径22mm、外径27mmのMTBクロカン用のカーボンチューブレスです。
ジャスト25mmです。よその使用者のレビューには「ジラーの23cは21cになるよ。ほそすぎ!」て文面がちょくちょくありますが、うちのリムの上ではトレンディーな25Cです。
25cのVittoria RUBINOは外幅ぴったりになります。
タイヤ幅が広がって、エアボリュームが上がります。細タイヤの泣き所のグリップの低さと振動吸収性のわるさはやわらぎます。
そして、MTB用のBOOSTハブのおかげで剛性は鬼のようなレベです。超軽量、超剛性、正味25c、12速の超々強力なちょい乗りホイールができあがりました。優勝ホイール!
ふつうのロード用の17cリムでは21-22mm前後になりましょう。ヒルクライムはけっこうですが、くだりやカーブや雨天がこまりものです。
このBOOST x ジラーの唯一のCONSはクリアランスです。『タイヤがステーに干渉する』の逆の現象が起こります。クリアランスがすっかすかのがっばがばくんです。
ファーストインプレッションはザ・ふつうです。22mmのチューブラーよりかっちり感はあります。25c化の効果で本来の硬さは空気のしたにまぎれます。
さあ、こいつで暗峠にリベンジするか!
うおおおおおおおお!!!
うわぁぁあぁぁぁああああ! そうか、そうだったのか…
長い間、ご愛読ありがとうございました。次回のB4Cの軽量化にご期待ください。