KMC Chainは台湾の有名な自転車チェーン屋さんです。その品質はお墨付きの折り紙付きです。1986年からシマノと提携して、OEMを手掛けます。
シマノ純正チェーンの高いのはSHIMANO HG901です。デュラエースチェーンて言われますが、MTBのXTRドライブ兼用です。
しかも、シマノはオフィシャルで「高いのも安いのも一緒だよ」と申します。価格の差はピンの肉抜きと表面加工です。もともとのチェーンは同じものです。
で、このシマノ最高級のSHIMANO HG901は7000円くらいです。非常にリーズナブルな価格です。
が、製造元のKMCのラインナップにはさらに高級なシリーズがあります。チェーン専業メーカーの面目躍如です。
安い普及チェーンから高い軽量チェーンまであるKMC
KMCのチェーンは段速とグレードで分かれます。廉価な普及版はこのZシリーズです。
ザ・ふつバイクチェーンです。ここらのものはシマノの純正のやつと変わりません。KMCの本領が出るのはこの上のXシリーズからです。
スタンダードなシルバーカラーに加えて、ゴールドエディションが登場します。ピカピーカです。
ゴールドはシルバーのものより高価です。表面処理の耐久力が銀色より上です。百式的なキワモノさがあります。
Tiてあるようにチタン系のなにがしかの加工です。無印のXシリーズの価格は常識の範囲ですが、これの中空肉抜き軽量版のSLのプライスはどーんと跳ね上がります。9000円です。
ご覧のとおりにピンが中空になって、重量が10gほど軽くなります。以前、ぼくはこれの9速モデルを買いました。
すでにこのXSLが暴力的な価格です。変速には優しいチェーンでしょうが、お財布にはキビシー高級品です。が、これを上回るのが最高価格の最終形態、KMC DLCです。
DLC=ダイヤライクカーボン
DLCはゲーム用語ではダウンロードコンテンツの略ですが、コーティング用語ではダイヤモンドライクコーティングの略です。べらぼうな有料課金性は共通しますが、ははは。
このライクは好きでなくて、~のようなて意味のLikeです。金剛石風皮膜が直訳正解アンサーでしょう。
このDLCは自転車チェーンに限らず、工業用の高級精密機器に採用されます。工業用の呼び名はダイヤモンドライクカーボンです。
このDLC=非結晶アモルファスカーボンてものを表面に塗装すると、かっちかちのすっべすべに出来ます。仕組みはしろうと頭にはさだかじゃありませんが、まあ、バリアみたいなもんでしょう。
お値段はさらにどーんと跳ね上がって、大台突破の15000円です。さすがのバリア代! 3段変速のママチャリクラスのプライスを叩き出します。
ええ、チェーン1コマ=130円?! こえー! 庶民は生身で暮らしましょう、うえーん!
正規のパッケ品ですが、バルク品は半額くらいです。豪華な化粧箱やマニュアルは不要です。ものだけをください、ものだけを・・・
じゃあ、はい、市内の某所からヤマトのDM便が届きました。
べりべりしまして、中身を取り出します。
オー、KMC DLC 11S レッドバージョン! バルク!!
初期グリスはばっちりです。ぼくは落としません。実測しましょう。
240gです。カタログ値は243gです。じゃあ、グリス混みのこの実測240gは当たりでしょう。
リンクの近影です。
うーん、赤黒がグロセクシーなネオジオン系です。空前のつっやつやのてっかてかです。これはぱっと見で分かります。
おそらく黒部分が自慢のDLCです。非接触の部分がカラーです。ミッシングリンクはブラックモノトーンですわ。
DLCミッシングリンクの単品は2000円です。そのへんにぽいて気軽に置けない・・・年明けにおろして、ミニベロに使いますわ。
緑や青のカラパタがあります。結局、オイルでどす黒くなっちゃいますけどね。小売パッケージの化粧箱は必見ですよ。