日本ではセグウェイや電動キックボードは原動機付自転車です。公道で合法的に操作するためには免許の携行とヘルメットの着用が必須です。
「え、さっき梅田で無帽の電動キックボードを見かけたで?」
それはLUUPのレンタルキックボードでしょう。特定小型原付モデル、原付一種モデル、小型特殊自動車モデルが所狭しと並びます。
LUUPの車両はシェアリング事業の特例措置で、2023年7月以前からヘルメットフリーでした。これは例外です。
特定小型原付は新顔で、2023年7月1日に解禁されました。免許とヘルメットが免除されます。
一般的な電動キックボードの区分はあくまで『原付』です。自転車のような『軽車両』でもなければ、スケボーのような『遊具』でもない。
結果、車両の登録とナンバープレートの取得と自賠責の加入が必須となります。
この記事では電動キックボードのナンバープレートの取得と自賠責の加入の一連の流れを詳しく紹介します。
電動キックボードのナンバープレートの取り方
うちの電動キックボードはYADEA KS6 PRO JPです。
KS6=”Kick Scooter Gen 6″です。つまり、YADEA社の電動キックボードの第六世代で、日本仕様の特手小型原付の第一世代です。
この香港の電動屋の商品はヨドバシカメラやビックカメラで取り扱いされます。海外メーカーのスマート家電の中では堅実な手堅いものです。
特定小型原付の解禁は2023年7月1日です。現在の市販品の数は多くありません。しかも、大半が品薄、完売、出荷遅れです。プレミアム値も珍しくない。
今回の購入品は『定価198000円が即決138000円送料無料! ヘルメットのおまけつき!!』の中古です。
個人売買の手続きがちと不安でしたが、理性が安さと物欲に負けました。
中古のキックボードでプレートを取るまで
電動キックボードの合法化にはナンバープレートと自賠責が不可欠です。おすすめの順序はナンバープレート→自賠責です。保険の加入に標識番号の記入が必要ですから。
原付のナンバープレートの申請と交付の窓口は市役所の市民税課です。
自賠責はコンビニなどです。
販売店サポートなしでスタート
特定小型の新車を正規販売店の店頭で購入すれば、さまざまなサポートや助言を受けられます。
しかし、ぼくはあえて中古を買って、手探りで一からやりました。おかげでブログのネタが異常に充実し、梱包用の段ボールの残骸が無残に散乱します。
ヤフオクの落札品の内容です。
- 電動キックボード本体
- 専用充電器
- ねじとかの小物
- 取扱説明書
- 仕様書
- ヘルメット(おまけ)
- 廃車届(再登録用)
前の持ち主さんが廃車届を添付してくれました。結果的にこの書類一枚でナンバープレートの取得はスムーズに完了しました。
この書類には車体番号、型式、メーカー名、出力などが記載され、譲渡証明の効力を備えます。原本は窓口で回収されて、手元に残りません。
この廃車届や譲渡・販売証明書がないと、必要書類が増えて、ナンバープレートの交付がやや面倒になります。
- 販売証明書
- 仕様書
- 軽自動車税申告書兼標識交付申請書
- 車体番号の石刷りか写真のプリントアウト
一部の自治体ではウィンカーやリフレクター等の保安部品の写真のプリントアウト等が求められます。やはり、提出物には紙が最強です。
石刷りなるもの
上記の『石刷り』というのはあれです、十円玉に紙を当てて鉛筆で擦ってトレースするやつです。役所はそれを車体番号でやって提出しろとおっしゃいます。
で、これは電動キックボードの車体番号です。
ザ・フラットです。でこぼこがありません。私の石刷りは封じられました。
こんな場合には車体番号の写真のプリントアウトが有効です。スマホの写真データは提出物になりません。プリントアウトが必要です。紙正義。
軽自動車税申告書兼標識交付申請書は役所の窓口にあります。ちなみに特定小型原付の税金は令和5年度末まで非課税ですが、令和6年度から2000円/1年です。
この日、役所はがらがらで、ぼくの手続きは10分で終わり、無事にナンバープレートが交付されました。
料金は無料です。番号の希望は不可です。原付用のご当地ナンバーを貰えるかは未確認です。何も希望を言わなければ、特定小型原付用の小さいプレートを差し出されます。
電動キックボードで自賠責に加入する
電動キックボードを合法的に走らせるためのもう一つの条件が自賠責への加入です。窓口は保険屋の店頭、ネット、コンビニなどです。
ぼくはナンバープレートの発行を待つ間にスマホで調べて、ファミマのやつにたどり着きました。
保険のことは良く分かりませんが、損保以外はOKでしょう。
簡単なコンビニ自賠責
結果的にファミマの自賠責の登録も10分で完了しました。手順はスマホで事前登録する→店頭で料金を払う→ポートで証明書を発行です。
この手続きでは紙の提出物はありません。デジタル正義。
事前登録の記入項目です。
- 住所
- 氏名
- 電話番号
- 車体番号
- ナンバープレートの記号と数値
- 自賠責の種類
ナンバープレートの記入があります。つまり、自賠責の加入はナンバープレートの発行後となります。
で、送信→QRコード→窓口読み取り→お金を払う→自賠責シールを手渡しで貰う→コピー機で自賠責証明書は発行です。
ぼくは最安の原付一種の1年の自賠責に加入しました。税込6910円です。
特定小型原付専用の自賠責は来年度から
本年度中の特定小型原付の自賠責は原付一種と共通です。ただし、来年度から特定小型専用の保険商品の販売が予定されます。
そして、本年度中の原付用の自賠責と来年度の電動キックボード用保険との差額は申請で返金されます。価格は未定、時期も未定です。
ぼくの希望は3480円くらいですが、予想は原付一種と特定小型の速度差10km、比率33%引きの2280円オフで4630円です。
答え合わせは令和6年度に!
で、ナンバープレートと自賠責シールを組み合わせて、電動キックボードに取り付ければ、ついにこのオブジェをピュワホワイトに機械昇華できます。
電動キックボードのナンバープレートと自賠責のまとめ
特定小型原付のナンバープレートの申請と交付の窓口は市役所の市民税課です。
電動キックボード用のものは通常の原付のものより小型です。料金は無料、番号の希望は不可です。
役所では紙が命です。窓口に提出できるものを用意しましょう。デジタルデータは却下されます。
自賠責の加入はコンビニでOKです。料金はファミマのやつで6910円/1年、8560円/2年です。
令和5年度末まで特定小型の自賠責保険は原付一種と共通ですが、令和6年度には専用の保健商品の販売が予定されます。差額は申請で返金されます。
書類に不備がなければ、手続きはものの小1時間で完了します。安心安全な電動キックボードライフを楽しみましょう。
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