自転車はなぞのパーツの集合体です。専用のマイナーパーツがあちらこちらにわんさかと潜みます。BB、ヤグラ、クラウンレース、フリーetcetc…
いじらない派、乗るオンリー派、メカ嫌い、女子にはささいなことでしょうが、DIY派、自作派、海外通販愛好者にはパーツの名前はかんじんなことです。
「コッタレスクランクリムーバー!」とか「スターファングルナット!」とかはなんの技名でしょう? ははは。
しかも、この未知なパーツたちの名前や呼称や略称が乗り手、ブランド、国、時代でまちまちです。マイナーなメーカーのスモールパーツ取り寄せとかはヒジョーになんぎです。
一般的な自転車の部位からややこしい&まぎらわしいパーツを特集します。
ややこしいパーツ5選
以前にマイナーパーツ選手権を開きまして、オフロード系のパーツを意図的に抽出しまして、現代日本のローディの方々を混乱させました。心よりのおわびをもうしあげます。
今回のややこしいパーツ、まぎらわしいパーツは比較的にメジャーなものばかりです。『オリーブ』や『バナナ』みたいないじわる問題は出てきません。汎用のスポーツバイクの部位ばかりです。
てゆうても、ペダル、サドル、タイヤ、ブレーキ、ハンドルの五大パーツ以外はふつうの人にはちんぷんかんぷんですが、ははは。クランクが女子には伝わらない・・・
シートポストorシートピラー
超メジャーなサドルは自転車パーツのスター選手です。これを支える棒がシートポストないしシートピラーです。
ぼくはこのブログでは『シートポスト』で一貫します。ふつうの『シートピラー』はOKですけど、『ドロッパーシートピラー』とか『サスペンションシートピラー』はおかしくない?
post=イギリス英語封表現
pillar=アメリカ英語風表現
もののはなしではそんなふうです。Google検索のHit数では『シートポスト』が多数派ですけど、『シートピラー』もふつうに使われます。ややこしい一号です。
ヘッドセットorヘッドパーツ
自転車のヘッド、それはフレームのいちばん前のところです。この写真の右端の縦のパイプの部分ですね。本名はヘッドチューブです。
このチューブ内にはめ込むのがヘッドセットorヘッドパーツです。これは金属カップ、ベアリング、スペーサーなどから成ります。
形状や種別はフレームに寄ります。1mmちがい、1度ちがいの似たり寄ったりの商品がどっさりあります。組み立て派泣かせの部品のひとつです。
で、ぼくはこいつをとくに統一しません。シートポストよりマイナーです。ネタ的な出番がない。おかげで呼称が定まりません。
ちまたの勢力は五分五分です。が、ヘッドセットは音響機器のヘッドセットともろに被ります。ヘッドパーツが実用的です。
が、しかし、外国のつづりはほぼほぼ”Headset”です。で、商品名にはこっちが採用されます。もちろん、音響機器のHeadsetとかぶります。ややこしー!
カセットorスプロケット
多段変速用の複数のギアorコグのかたまりorあつまりがカセットorスプロケットです。SRAMのXDボディ用のものはほんとに1ピースの『カセット』です。ファミコンみたいにガッシャン!できます。
『スプロケット』は広義の意味では中心軸付きの歯車の総称です。1枚歯もスプロケット、13枚歯もスプロケットです。
しかし、自転車界の慣習ではこの広義に当てはまるフロントチェーンリングがスプロケットには入りません。スプロケットorカセット=リアの歯車です。
ぼくはスプロケットとカセットを併用します。さらにスプロケットカセット、カセットスプロケットみたいな合体技もふつうに使います。こちらが正式だあ?
さらにさらに三つ目の『チェーンホイール』がベテランチャリダーや二輪ラーには通用します。
ギアか、コグか、カセットか、スプロケットか、チェーンホイールか・・・問題はやまづみです。
コンポorグループセット
英語のbike componentsは自転車の部品の全般を指します。ハンドルもサドルもメカもフォークもおなじcomponentsです。
で、これが日本語変換&省略で『自転車コンポ』となると、駆動系変速系パーツの狭義になります。おもにシマノのしわざです。
これは国内の自転車ユーザーの慣習的呼称ないしスラングです。アカデミックな呼び方ではありません。ゆえに国内自転車メディアは『105コンポ』とか『シマノコンポ』のような表記をしません。
駆動系変速系パーツの一式の正式な呼称は『グループセット』や『ドライブトレイン』です。『自転車コンポ』はシマノの変速駆動系しか指しません。
SRAM乗りやカンパ使いはそのことにびんかんですから、「珍しいコンポですね?」てゆわれると、びみょうな気分になります。コンポじゃねーし。ドライブだし。
実際、ぼくはまあまあ意識して、シマノのセットには『コンポ』を使いますが、そのほかには使いません。SRAMerでCAMPerだし。
これは『ミッション』をかたくなに『マニュアル』て表現したがる自動車好きのコダワリや、Wheelを『ウィール』て呼んじゃうスケボー乗りのセンスに通じます。
そして、単独の『コンポ』はまたしても音響機器のコンポとかぶります。音響機器め!
アーレンキーor六角レンチ
スポーツバイクや本格自転車のボルト類の大半は汎用の+-ネジでなく、六角ネジです。と、たまさかの星形トルクスねじ。
自転車整備に通常の+-ドライバーの出番はほとんどありません。六角レンチorアーレンキーが作業の主役です。レギュラーは2-8mmサイズです。
チャリ業界人は『アーレンキー』てゆう呼び方をこよなく愛します。これは通常名詞でなく、商品名ですね。開発者はアメリカ人のALLENさんです。のKEYでアーレンキー。
これは自転車界では普通名詞化しますが、他業種ではぜんぜん通用しません。溶接工の友だちはこれをシンプルに『六角』て呼びます。うーん、チャリダーのぼくにはしっくり来ない~。
が、あくまでL字型のキータイプの六角レンチがアーレンキーで、ドライバータイプやマルチツールはそうじゃありません。六角ドライバー〇 アーレンドライバー△です、ぼく的には。
総括orまとめ
このように自転車パーツの呼び方はむだに多彩です。SRAM派やカンパユーザーにコンポは禁句ですし、音響機器はなにかと足を引っ張ります。
・・・てか、どっちでもよくね?
・・・
・・・
・・・
せやな!
以上、せやなの正しい使い方講座でした。