ダホンはアメリカの折り畳み自転車屋で、世界一のフォールディングバイクブランドです。国内では小径車の折り畳みがオンリーセオリーですが、海外では26インチとかのモデルがあります、エスプレッソてやつです。
ダホン型のOEM商品は無数です。ルノーのウルトラライトはDove unoと同一モデルです。
ダホンの売れ筋人気モデルはロングセラーのボードウォーク、安いルート、ロード系のDashとかです。
これらの従来の20インチホイールフォールディングバイク=ETRTO406サイズに加えて、2014モデルから登場するのがETRTO451ホイールのスピードファルコです。
ロードバイクブームの波状効果でミニベロの高速化・サイズインチアップが2010年頃から進んで、DIYイロモノカスタム的なものだった451ホイールがすっかりメジャーになりました。小径の新定番です。
スピードファルコの初期型は20インチモデルのフレーム流用の451ホイールぽん付け、ダホンファクトリーカスタムみたいなものでしたが、翌年の2015モデルからはや451専用設計のフレームになりました。
現実問題、406のフレームと451のフレームの違いは大したものじゃありません。厳密にはBB高とかフォークやステーのクリアランスが451ホイールによりジャストなものになりますが、それぞれのタイヤの最終的な外径はほぼ変わりませんしね。
451ホイールをちゃんとセッティングできる、てのが451フレームの最大の売りでしょう。クリアランスやブレーキの位置を心配せずに451ホイールを履けます。
そんなことは当たり前ですが、451以前には当たり前じゃなかった。それが初期のスピードファルコです。これはファクトリーカスタムで当たり前じゃありません。
おそらくブレーキアーチをロングタイプにしたりとかタイヤ幅を厳選したりとかの試行錯誤が行われました。
とくにリムブレーキの互換性はホイールインチ変更の根本的な課題です。ブレーキポイントがディスクブレーキみたいに絶対ポジションじゃありません。
このようにディスクローターとキャリパーの関係はどのサイズのディスクブレーキ用ホイールでも常に一定です。406⇔451はワンタッチですし、406⇔18インチはワンタッチです。
なんなら、29インチフレームや700Cフレームに20インチホイールを付けられます。まあ、インチが大幅にダウンすると、車高が低くなって、クランクのヘッドやペダルの地面とのクリアランスがあやしくなりますが。
一度、29インチに451ホイールを付けましたが、クランクを回せなかったなあ、ははは。半回しでしか進めません。アームが地面にこすれます、ははは。
それから、22インチタイヤはETRTO456ですが、ETRTO451ホイールにはぎりぎりフィットしません。
以前、実際にぼくはジュニア用の22タイヤでこれを試しました。ビードはぶかぶかです。リムのツメにかかりません。5mmのギャップは埋まりません。行けると思ったのに!!
先日、ダホンの2017モデルがずらずらっと出ました。スピードファルコは継続です。2010年以降のダホンレギュラー4番でしょう。カタログのディティールをピックアップします。
注目のお値段は税抜き82000円です。 2016モデルは86000円でした。4000円=5%弱の値下げです。これはすなおにハッピーです。
全般的にチャリ完成車、パーツはすこし値下がりしました。しっかり値上げしたのはシマノくらいでしたね~。はたして、理由がさだかじゃありません。例年みたいに「昨今の円安で~」てのはもう通じませんが。
重さは12.1kgです。ふつうのクロモリフレームのフォールディングです。
折り畳み自転車はミニベロよりコンパクトですが、そんなに軽量じゃありません。折り畳まないミニベロのが相対的に軽量になります。折り畳みのところの加工が重くなっちゃいます。
ハンドルポストは300mmです。これは年々短く、低くなりますねー。でも、はんぱな前傾は疲れのもとです。視野が狭くなります、デンジャラスです。ハンドルをライザーバーにして、サドルを低く下げるのがおすすめです。
デフォルトドライブはシマノAltusの1×8です。フロントディレイラーの台座がフレームのチューブにありますから、フロントマルチ化は可能です。
でも、MTB系コンポのリア10速の32Tワイドレシオとかのがメンテフリーでトラブルレスです。11速、40T以上、フロントマルチは趣味カスタムです。
とくにフロントマルチはデメリットだらけです。11速の変速の調整はやや神経質です。じゃあ、フロントシングルの10sの32Tが街乗り小径車にベストです。
SLXの前モデルのシャドウとかはおすすめです。シマノのリアメカのシャドウタイプはオフロードの障害物を避けるためのコンパクトなモデルです。
これが折り畳みの輪行とかに効きます。ノーマルタイプよりディレイラーが出っ張りません。おすすめ。安いし。
このミディアムケージは35Tのギアまで対応します。40T以上はロングケージです。小径車のケージが長すぎるのはちょっとはんざつに見えます。
ブレーキはプロマックスです。キャリパーブレーキのプロマックスとTEKTROは毛嫌いされますが、Vブレーキの制動力は十二分です。
ロード用のシマノのアルテグラやデュラエースのキャリパーブレーキとかにしちゃうのは本末転倒でしょう。なんでもかんでもロード用の本格パーツにすればいいてもんじゃありません。
交換の最有力候補はデオーレのVブレーキです。
レバーはAVID FR5です。これはOKです。これより手頃な良いVブレレバーはなかなかありません。
あとはやぼったい折り畳みペダルが目障りです。WellgoのM111みたいなQR式に換えるか、好みのかっちょいいペダルにしましょう。
コンパクトさを重視するならタイオガのスパイダーDazzとかにして、乗り心地を優先するなら樹脂系のフラペにします。