そこそこの値段、そこそこの使い勝手、そこそこのイメチェン感、初心者がファッション感覚で気軽に乗り換えられるホイールはないかな~? 定番以外で。
そんな人にはセミディープが特効薬です。ミディアムプロフィールとハイプロフィールの中間に位置して、30-40mm前後のリム高を持つホイールです。
なにかとハードな本気ディープ
リム高からのおおよその分類です。
- 20~24mm=ロープロファイル
- 24~30mm=ミディアムプロフィール
- 30~40mm=セミディープ
- 40~80mⅿ=ディープ
ハブまでリム=円盤ディスクホイール
50mm以上のドディープは初心者向きじゃありません。特化型の競技用機材になります。おのずと性能と性格はとんがります。ライトユーザーにやさしいものじゃない。とくに価格がパワフルです。
競技用のディープの素材はカーボンないしアルミ土台のカーボンラミネートです。安いアルミで本気のディープを作ると、むやみな増量を招きます。
これは固定ギアやシングルスピード用の80mmリム高のアルミディープです。重さは破格の2.5kgだア!
固定やシングルは基本的に街乗り、平地用バイクです。極端なアップダウンをしませんから、こんな重いホイールを入れられます。
一方のロードは長距離用バイクです。そして、山国の日本にはアップダウンが付き物です。オランダみたいに平坦な土地じゃありません。野良のディープの活動の場は限られます。
もう一つのネックが横風への弱さです。順風、逆風にはバツグンの強みを発揮しますが、横風にはふわっとあおられます。刀のようなものですから。
そんなわけで本気のディープホイールはいかつさで男心をくすぐりつつ、ライトユーザーを及び腰にさせます。初心者が高い金を出しても、潜在能力を引き出せません。
ファッション感覚セミディープ
安さと軽さを両立させるなら、アルミを使わざるをえません。そして、純正品、補修品、特価ロードの初期装備の廉価ホイールに性能と重量で勝るにはリム高を抑えざるをえません。
その妥協の産物がアルミのセミディープです。35mmから40mmがボリュームゾーンです。それ以下は見た目のインパクトを欠き、それ以上は純正より軽くできません。
やはり、いかつさと軽さが両立してこそ、ライトユーザーの手が伸びます。見た目オンリーのホイール交換は後ろめたさをかもします。
心の中のスポーツマンシップが「コスプレじゃないかよ!」て叫びます。ロードバイクはアカデミックな自転車カテゴリーです。不純な動機はNGですよ。
コスプレを許容するなら、ルック車を買いましょう。安ロードよりキャッチーなビジュアルを最初から完備します。
しかし、たいていのチャリダーはここまで妥協できません。一応、われわれはスポーツマンのはしくれですから。形から入っても、形だけでは終わりたくない。それが本心です。
すごく軽量化したカンパのシロッコ
安セミディープの定番はカンパニョーロシロッコです。イタリアブランド、G3レイアウトで所有の満足度はばっちりです。純正クラスより軽量で、おこづかいの3万円に収まる。ホビーローディのアイドルです。
そんなシロッコは2018モデルから大幅モデチェンを果たします。リムがワイドリムの17mmになって、さらにずいぶんと軽くなりました。
モデル名 | 重量 | タイヤ種 | タイヤ幅 | 素材 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
Sirrocco 35 | 1725→1654g | CL | – | アルミ | – | セミディープ |
リム高は変わりません。35mmのセミディープです。オフォシャルのジャンル別ではミドルになります。
また、シマノフリーとカンパフリーの重量差がなくなりました。重量差のあるモデルのカタログ値はカンパフリーのものになります。そして、全体的にカンパ版のが軽くなります。
そして新型シロッコのステッカーから赤系のアクセントが消えました。より万人向けのファッションホイールになりましたね。
ゾンダもシロッコもワイドリム化をはたして、C17リムになります。ゾンダは増量、シロッコは減量しました。ハブかな?