スポーツバイクの特徴的な機材のひとつにビンディングペダルとビンディングシューズがあります。シューズとペダルを金具でガッチャンコして、ペダリングの効率を高めます。
上から下への踏み足と下から上への引き足は表裏一体です。右の引きは左の踏みのサポート、逆もしかりです。左右で同じ動作がありますから、踏み足オンリーのフラペよりはるかに効率が良くなります。
これは減速の例ですが、固定ギアの自転車に乗ってフラペでスキッドをしようとすると、片足でバックを踏んでもホイールをロックしきれません。パワー不足です。
トゥクリップをして、両足を固定して、一方の引きともう一方の踏みのパワーを合算して、ようやく後輪の回転を止められます。
ぼくはこの事実に気づくまで、えんえんフラペでスキッドを練習して、「ぜんぜんできひん~」て悩みました、ははは。それはあたりまえです。直前まで両足で生んだパワーを片足では止めきれません。
加速と減速のベクトルのちがいはあれど、両足駆動のパワー伝達のたいせつさが分かります。でも、気楽なフラットペダルをセットしてしまう・・・
ビンディングペダルは人を選り好みしませんが、ビンディングシューズは足を選びます。ぼくの25.5cmの5E、26cmの4Eのザ幅広甲高に合うシューズはなかなか見つかりません。
そんなわけでビンディングシューズをあれこれチェックしたら、けっこうな数のメーカーをリストアップできました。固定シューズ屋は固定ペダル屋よりあきらかに大所帯です。
自分用のメモとブログ用のネタを兼ねて、以下に主要なビンディングシューズメーカーをずらっと書き留めましょう。
世界のビンディングシューズメーカー
ビンディングシューズメーカーは世界各国にあります。ロード系はヨーロッパ、とくにイタリアに集中します。サドルと同じくシューズ作りの歴史があります。イタリア半島の形がブーツ型ですし、ははは。
オフロード系は北米に多くあります。また、街中ピスト文化の聖地、NY、ボストン、LA、サンフランシスコのブランドがアーバン系のおしゃれシューズを手掛けます。
国内ではシマノのブランド力が際立ちます。しかし、世界のスポーツバイク事情からシマノのアパレルの基準は最大得意先のヨーロッパになります。横幅の基本はだいたいDです。日本人平均のE-2Eより細めです。
・・・て、シューズ選びは深遠な世界です。以前、ぼくは革靴、スニーカー、ブーツに嵌まって、いろいろ買いあさりました。で、なにかのシューズを物色し始めると、こんなふうに頭でっかちになります。
えい、さくっと行きましょう!
SHIMANO
総合自転車のシマノはパーツからウェアまで幅広く網羅します。そして、シマノのビンディングシステム、SPDとSPD SLは現行の固定ペダル・シューズ界の基準です。
が、くだんのようにシマノのシューズの仕様はヨーロッパ向けです。ノーマルタイプは日本人には狭め、細めです。シマノ幅広タイプ=日本人のノーマルサイズです。
シマノシューズの特徴は毎度の高機能、高品質、中ビジュアルです。見た目のやぼさは安心安全の裏返しです。
しかし、前年の2017モデルに異変が起きました。ツーリング用のSPDシューズのRT400は従来のシマノのイメージに反逆して、スマートスタイリッシュになりました。
見た目と質感はストライクです。このビジュアルで4Eタイプを展開してくれ~。
こちらはチョイノリに気楽なSPDサンダルです。
こういうサンダルタイプは足幅の問題をほぼクリアします。ザ・シマノな外見と価格を受け入れられれば、セミ亜熱帯な大阪の春先から中秋まで大活躍しましょう。
GIRO
GIROはUSAの自転車アクセサリー・アパレルブランドです。イーストンベルスポーツの傘下になります。このイーストンはチューブ屋のEASTONです。ハンドルバー、シートポスト、金属バットが看板です。
げんにGIROのシューズのソールはEASTON製です。シューズの型番のE70とかE90はカーボンのグレードを表します。パーツの型番のEAはアルミ、ECはカーボンです。
今期の注目はシームレスのニットタイプのツーリングビンディングシューズEmpire EC70です。アッパーのパターンがこういうワンピース型です。
シューレース方式と相まって、履き心地の良さが伝わります。Empireシリーズのハイグレードはきれいです。
おしゃれなシューレースタイプのビンディングシューズのさきがけです。明らかに上記のシマノのツーリングシューズのオマージュ元です。
MTB用のモデルはストリートスタイリッシュです。そこらのおしゃれシューズよりおしゃれです。
シューズ好きの心はこの見た目でもう満足できます。ごちそうさまでした。アメリカ人の足サイズはヨーロッパ人と大差なしです。コンバース、ナイキは我が足にはベリータイトです。
ニューバランスとダナーだけが心の支えです。
Louis Garneau
Louis Garneauは国内ではポップな手軽なおしゃれなスポーツバイクの代表選手です。チェーン店の自転車屋、イオンバイク、ホームセンター、ヨドバシ、ビックカメラとかの常連です。
でも、国内のルイガノの大半はしにせの代理店AKIコーポレーションの規格商品です。しかも、今期からサイクルベースあさひが販売権を獲得しました。新生ルイガノはby CBAです。
本家カナダのLouis Garneauの本業は自転車アクセサリーとアパレルです。LouisなしのGARNEAU名義が上位モデルです。
この綴りがつぎのメーカーと紛らわしくくなります。
Gaerne
はい、Gaerne、ガエルネです。こちらはイタリアのブーツ屋さんです。モトクロスと自転車のブーツが看板商品です。
貴重な冬用のSPD SLがあります。
Gaerne – Akira Winter ロードブーツ 2017
定価 24639円
割引 24%
特価 18685円
※2017/11/22 07:52:01のの価格
TORNADOはオーソドックスなハイテク系SPD SLシューズです。小さなイタリア三色旗が高ポイントです。イタ靴には遊び心があります。
Gaerne Tornado SPD-SL Road Shoes 2017
定価 22329円
割引 21%
特価 17750円
※2017/11/22 07:56:01のの価格
SPDシューズはごりごり系です。カジュアル路線じゃありません。街乗りスタイルにはちとヘビーです。
CHROME
アメリカアーバンストリート系の雄がCHROMEです。ピストの聖地のサンフランシスコの自転車アパレル屋さんです。メッセンジャーバッグとシューズが人気です。
TRUK PROはスニーカータイプのビンディングシューズのはしりです。
スニーカー好きにはサイコーのビジュアルです。キャンパス地風のアッパーの質感がアメイジングです。
ここのフラットペダル用のシューズをすこし検討しますが、アメリカ式のWidthであえなく断念します。そこはかとなく漂うコンバース風味が容易にタイトさを思い起こさせます、ははは。
過去に何度となく幅の狭さに苦しみましたから、もう靴底の写真画像だけである程度の履き心地を予見できます。
SIDI
SIDIはイタリアの自転車産業州のヴェネトのシューズ屋です。Gaerneと同様にモトクロスと自転車のハイテクシューズを主に手掛けます。
ここのMEGAシリーズはアジア向けのモデルです。幅広甲高のチャリダーの候補によくよく上がります。
SIDIのスタイルはGAERNEとそっくりです。手作りハイテク高機能シューズです。本社の住所がイタリアヴェネト州トレヴィーゾ県マゼールまで一致します。
ためしに『SIDI vs』てグーグルで検索しますと、トップに『SIDI vs Gaerne』て予測が来ます。同郷の良きライバルてところでしょう。
てか、両社の距離は500mくらいしかありません。完全にご近所さんです、ははは。
そして、さらにつぎのNWが遠からぬところにあります。
NORTHWAVE
で、そのNW、NORTHWAVEもイタリアのヴェネトのハイテク系ハンドメイドのシューズ屋です。ここは1980年ごろの創立です。3社のなかでは最も若手です。
現在のNWのラインナップは自転車、登山、ウィンタースポーツのシューズとアパレル、アクセサリーです。
しかし、日本で有名なNWのモデルはスニーカーのESPRESSOです。女性音楽ユニットのパフィーの足元を飾ったのがこれでした。パパパパパフィーです。
その後、NWはスニーカーを止めて、各種のスポーツシューズに特化します。幅広さんに嬉しいアジア向けのWIDEモデルがあります。おそらく2E-3Eのゾーンでしょう。
Northwave Sonic 2 Plus Road Shoes 2018
定価 18718-19500円
割引 44%
特価 10471-18006円
※2017/11/22 11:31:07のの価格
全体的な色使いはヴェネトのハイテクシューズ屋のなかでは控えめです。後発らしくよりモダンなイマドキの感じがします。
FIZIK
FIZIKはサドル屋のSelle Royal社の高級サドル部門です。FIZIKブランドはアメリカ系ですが、大本のSelle Royalはまたまたまたイタリアのヴェネト州の会社です。
ヴェネト州は大阪の堺と同じで、たくさんの自転車関連企業を抱えます。中心にあるのはそれぞれカンパニョーロとシマノです。
FIZIKのシューズはシック系のビジュアルです。白黒グレーネイビーが多めです。そんなにてかてかツヤツヤしません。
こんなふうにヴェネト系のシューズ屋は外れなしです。古風な革製のシューズ時代からのノウハウを活かして、ハイレベルなハイテク素材シューズを作ります。
日本の靴職人が海外で修行するときにはだいたいイタリアの靴工房に行きます。ヴェネト州は東欧に接しますし、大昔から貿易都市のヴェネツィアを抱えます。人と物の交流が日常的です。ラテン系で開放的だ。
イングランドには良い靴屋がありますけど、日本と同じ島国で閉鎖的です。この期にユーロから脱退しちゃいますし。リアル鎖国です。よそものへの門戸は狭めです。
おかげで人材不足が深刻です。地元の若い子はきつい手仕事をしたがりませんし、イタリアみたいに東欧や中東やアフリカの移民や出稼ぎの労働力が継続的に入りません。先進国の手仕事はピンチです。
FIVE TEN
ヴェネトから離れましょう。FIVETENは北米のクライミング・アウトドアメーカーです。母体はスポーツアパレルの巨人、アディダス社です。
ここはクライミング用の革新的なラバーソールを開発して、その技術をチャリシューズに応用して、ビンディングシューズからフラットペダル用のシューズまで好評を博します。
MTB用のフラペ用シューズではFive tenかSpecializedが人気1、2を競います。多分、ぼくの走り方にはこういうシューズがベストです。ソールの形状からピン付きフラットペダルと相性の良さが分かります。
Five Ten – Impact VXi MTB シューズ 2017
定価 17710円
割引 50%
特価 8853-16529円
※2017/11/22 12:08:52のの価格
問題はいつものように幅です。WIDEの文字が出てこない~。1サイズ展開です。Specializeの2FOも1サイズです、アウチ。
で、こういう値踏みをながなが繰り返しつつ、普段ばきのサンダルやスニーカーでピン付きのフラットペダルをガシガシ漕ぎますと、もれなくソールやアッパーをぼろくそにできます。
自転車専用シューズ以前にふつうのハキモノがなくなってきました。兼用は速攻でへたれる~。
にしても、サンダルのソールがもののみごとに壊滅的です。ビルケンシュトックが二年でこれだよ! ランニングシューズは1年足らずですが、この小指のところの破けはジョグとチャリの兼用の弊害です。
来年こそ自転車用と普段使い用を分けよう・・・
シューズメーカー総括
本社所在地が「イタリア国ヴェネト州」のサイクリングシューズ屋はおおよそ当たりです。アーバン系のビジュアルを求めるなら、北米をサーチしましょう。
そして、予想のごとくノーマルモデル=アジアサイズのサイクリングシューズは見当たりません。ワイドタイプ=アジアノーマルです。欧米か!
はい、そもそも洋靴は洋物です。欧米人の足が細いのでなく、アジア人の足が太いのです。サンダルのフィット感はジャパンの古来よりの生活スタイルに則ります。
狩猟民族は取った獲物の動物の皮を縫い合わせて靴を作り、農耕民族は刈った藁やなんやの植物を編み合わせてぞうりを作ります。文化的背景がぜんぜんちがいます。
あと、世界的に有名な国内大手のスポーツシューズ屋のアシックスやミズノはサイクリング商品をしません。ドッジボールのカテゴリはあれど、サイクリングの項目はない。ドッジよりマイナーか・・・
げにマイナースポーツのシューズ探しは幅広甲高には苦難の道のりです。