自転車のボルトサイズ、形式、工具やドライバーの種類のまとめ 六角ボルト トルクスボルト アーレンキー

自転車のメンテナンスやカスタマイズを行う際に直面するのがねじ、ボルトです。MTBやロードバイク、クロスバイクやママチャリまで様々なサイズ・形式のボルトがそこかしこに顔を出します。

自転車用ねじボックス
自転車用ねじボックス

ここで適切な工具を使用せず、一般的なプラス・マイナスドライバーで適当にゴリゴリすると、ボルトの頭を舐めてしまい、さらなる泥沼にはまり込みます。

本記事では自転車の代表的なボルトのサイズ、ヘッドの形式、必須の工具の種類を網羅的に解説します。

1. 自転車で使われる主なボルトの「サイズ(M規格)」

自転車のボルトは基本的にミリ規格=M規格です。「M」の後の数字はネジ部の外径を表します。主要なサイズと使用箇所は以下の通りです。

ボルトサイズ(規格)工具のサイズ(六角)主な使用箇所
M43mm / 4mmボトルケージ、ステム(一部)、フロントディレイラー
M54mmステム、シートクランプ、ブレーキレバー、各種マウント
M65mmブレーキキャリパー、トップキャップ、サドルヤグラ
M86mm / 8mmクランク、ペダル(六角穴の場合)、サスペンション周辺
自転車で頻出するM規格ボルトと六角レンチサイズの対応表

【注意ポイント】
ボルトの太さ(M規格)と必要な工具(レンチ)のサイズは異なります。M5のボルト→4mmの六角レンチなど。つまり、この『M』の数値はネジ部分の太さであって、ヘッドのソケットの大きさではありません。

アーレン、星形、+-ドライブ、チェーンカッター
アーレン、星形、+-ドライブ、チェーンカッター

2. ボルトの頭の「形式」と特徴

自転車のボルトの頭の形状は以下の3種類に分類されます。それぞれに互換性はありません。

六角穴付きボルト ヘックス / アーレンキー用

スポーツ自転車で最も一般的なボルトです。ボルトの頭の穴が六角(ヘックス)です。対応工具は六角レンチ=アーレンキーです。

ボルト
六角ボルト

この六角ボルトは一般的な家電や道具では超マイナーですが、自転車では完全な主役です。9割がこれ。おのずとアーレンキーセットが自家製自転車整備には必須です。

トルクスボルト(星型)

頭の穴が星型のボルトです。角は6つ。しかし、こちらはヘックスボルトとは言われず、トルクスボルトの名称(商標?)で呼ばれます。

左アームのプリロードにはT8トルクスがぴったし
左アームのプリロードにはT8トルクスがぴったし

これはディスクブレーキのローター固定ボルト、チェーンリングボルト、上記のような細部の固定に使われます。

  • ディスクブレーキボルト T25
  • チェーンリングボルト T30
  • プリロード T8

SRAMタイプのクランクのリングのトルクスボルトはT25で、ディスクブレーキローターと同一です。

T25トルクスドライバーでボルトをはずす
T25トルクスドライバーでボルトをはずす

他方、通常の地チェーンリングの付属の固定ネジサイズはT30だったりと、サイズの微妙な差は日常茶飯事です。

とくにT25でT30を回そう(小さい工具は大きいネジ穴にはまる)とすると、星型の角を高確率で舐めます。気を付けましょう。

プラス / マイナスボルト(ドライバー用)

一般的なプラス(+)やマイナス(-)のドライバー用のねじは現代のスポーツ自転車ではほぼ使われません。理由は固定力の低さと舐めやすさです。とくにプラスはすぐに舐める。

例外的に少し古い外装変速機、ディレイラーの調整ボルトはおおむねプラスねじです。この部分は固定力に関与しませんから、ソケットの浅さを度外視して、プラスの使用を許されます。

カンパアテナギア調整ボルト
カンパアテナギア調整ボルト

しかし、最近のディレイラーの調整ボルトもほぼ六角ボルト化しました。たしかにここだけがプラスネジであるのは整備の流れ的にはイレギュラーです。

また、自転車本体、ホイール、変速機以外のアクセサリー類、ライトやベル、反射板などの固定にはプラスやマイナスボルトが良く使われます。

極論、これらは自転車製品のカテゴリではありません。一般雑貨です。ゆえにネジ山が六角やトルクスでなく、一般的なプラスマイナスになります。

たまに出てくる意外な箇所の+は自転車弄りの悩みの種です。

シール下の+ねじ
シール下の+ねじ

3. 自転車メンテナンスに必要な工具・ドライバーの種類

上記のボルトの工具は以下の通りです。

  • 六角レンチ(アーレンキー)セット: 2〜10mmののセット。パークツールなどの自転車専用工具メーカーのものがおすすめ。100均のやつは×
  • トルクスレンチ(ヘクスローブドライバー): T25は必須。これなしではディスクブレーキローターの固定が不可。次点がT30やT10、T8など。
トルクスドライバー各種
トルクスドライバー各種
  • プラスドライバー: 旧式のディレイラー調整用に。クロスバイクや一般車の外装変速のボルトはまだこれです。

※トルクレンチとトルクレンチはまた別物です。後者はカーボンパーツなどを適正なトルクで締めるための調整機器です。

どの工具を使う?

良いパーツはたまに裏切りますが、良い工具は裏切りません。自転車弄りをするならば、上質な工具メーカーのアーレンキーやドライバーを使いましょう。

  • パークツール
  • ホーザン
  • BBB
  • PB SWISS

とくにPB SWISSはドライバー特化型の工具メーカーです。アーレンキーもトルクスも非常に好評、高品質です。