Canyon 通販専門・メーカー直販のみのドイツの自転車ブランド

Canyon、キャニオンはドイツの地方都市のコブレンツの自転車ブランドです。コブレンツは日本人には耳慣れませんが、メッテルニヒはここの出身です。

近郊の都市は西ドイツの首都ボン、大聖堂のケルン、ソーセージのフランクフルトです。さらにベルギー、オランダ、フランスなどの自転車・サッカー強国がおとなりさんです。

現Canyon Bikeはこのドイツの北西部の山間に2002年にスタートしました。同社のブランドロゴの山のマークはここらのどこかのとうげでしょう。

コブレンツのイメージ
コブレンツのイメージ

自転車業界で異例の直販方式

人気海外自転車ブランドの販売方式は一筋縄でありません。チャリ業界の商習慣か代理店の方針か多数のブランドが店頭訪問・対面販売の方式を推奨します。

一部のブランドは小売店の特価価格をさえ非公開にします。

「型落ちが特価です! 値段はASK!」

という矛盾の告知はうそのようなほんとのはなしです。小売店のウェブストア、ブログやSNSを見れば、だいたいこのASK特価をおがめます。

ぼくの観測では文章、画像、そのほかの媒体の金額や割引の明示がことごとくNGのようです。ネット時代の現代にはややアナクロに思えます。

この特価の非公開の理由は「ブランドイメージを守るため」と称されます。+アルファで返信メール・問い合わせ電話のアドレスや番号取得ですかね?

自転車販売店は自動車のディーラー的な要素を持ちます。ユーザー囲い込み、お客を育てるのは業務の一環でしょう。

米伊の御三家は通販NG

人気自転車ブランドベスト10に入るSpecialized、Cannondale、TREKのアメリカ御三家、Derosa、Pinarello、Colnagoのイタリア御三家はこの方式を取ります。

さらにRidley、Scott、Look、TIME、GIANTなどが通販NGグループです。これらのネット上の流通品は中古品、個人間取引、並行輸入物です。BtoCがむりです。

通販OKグループはBianchi、BMC、BH、Merida(MGD除く)、FUJI、KUOTA、JAMIS、FELT、Lapierreなどです。

こんな事情のためにどこかの国内小売店、カンザキやウエムラパーツで格安の御三家系バイクを見つけても、遠方の人は指を咥えるしかできません。

キャニオンは直販のみ!

Canyonの販売方法は一線を画します。なんとメーカー直販のみです。ユーザーはディーラーを通さず、ネットでCanyonにダイレクトに発注します。

このおかげで奇怪な中間マージンが発生しません。高性能な自転車が他社ブランドより割安です。料金体系が明快です。へんなごまかしや上乗せがない。

難点は試乗機会の少なさです。メーカー直販が基本です。コンセプトストアはありません。自転車屋の店頭に現物がない。そもそも正規取扱店が無です。

おかげでサイクルモードみたいな試乗会のCANYONのブースは激こみします。

CANYON AEROAD SLX DISC
CANYON AEROAD SLX DISC

CANYONのバイク

ドイツは自転車大国で、スポーツバイク先進国です。欧州の自転車イベントのEUROBIKEは同国で行われます。

ロードバイク、MTBを含むアウトドアの全般が昔から活発ですし、最近のE-bikeのトレンドの発信地もドイツです。

MTB、ロード、シクロも強力

そのドイツブランドの例のごとくキャニオンのバイクジャンルはオールラウンドです。各ジャンルのモデルがトップシーンで活躍します。

ロードのモデルです。

  • チーム:Katusha,Movistar
  • スタンダードモデル: Ultimate CF SLX
  • エアロモデル: Aeroad CF SLX
  • エンデュランスモデル: Endurace CF SLX
  • TTモデル: Speedmax CF SLX
  • 通販: ○ ※通販オンリー!

フラッグシップのUltimate CF SLXがジロデイタリア2014の優勝バイクにかがやいて、日本での知名度が一気にはねあがりました。

このいきおいでCANYON JAPANと日本語の公式サイトが立ち上がります。盆地つながりかキャニオンジャパンは京都にあります。

おつぎはコンセプトストアだあ?! 実車の常設展示はコブレンツの本社ショールームだけです。大阪か京都でやってくれ~。

2018シーズンからシクロクロスのInfliteが有力チームコレンドン・サーカスに供給されます。若き絶対王者ファンデルポールがこれを駆って、勝ち星を重ねましょう。

キャニオンはまさに破竹です。ウェアのRaphaと並んで、もっとも元気な自転車関連ブランドのひとつです。

サイズがゲルマン

キャニオンのバイクはごりごりの欧米仕様です。巨人の国のオランダの近所のドイツ北西部のブランドです。サイズはでかめ、股下はながめです。

Ultimate CFの標準のMサイズの身長目安が178-184cmです。MTBのSpectralのMは170-178cmでおとなしめです。が、サドル高は702-847mmです。

胴長短足小柄骨細な日本人の平均的な身長と股下はXSサイズにぴたっとします。ドイツ人、オランダ人、でかすぎ!

配送や関税など

Canyonのバイクはドイツ本国から国際配送で世界各国に届きます。国内に在庫はありません。今のところ、Canyon Japanの業務はカスタマーサポートのみです。

国際配送はDHL

国際配送のただしがきです。

  • すべての商品は、Canyonドイツ本社工場よりUPSまたはDHLで発送されます。日本国内でのお届けは、ヤマト運輸または日本郵便に委託される場合があります。通常の場合、発送より1-2週間程度で日本のご住所に到着します。配送業者やお受け取り日時の事前指定はできません。同時に多数の商品のご注文をいただいた場合、複数の荷物に分けて発送され、到着日が異なることがありま

DHLがネックです。これはドイツの郵政系の配送会社です。ここの評判は国内外でビミョーです。イギリスのパーセルより不評です。

まあ、ぼくはドイツのストアを二度ほど利用して、DHL経由で受け取りますが、特段のPROSを感じません。最終配達は郵便局でした。欧州発の荷物はだいたい2週間コースです。

ぼくは世界各地からパーツを取り寄せしますけど、住所間違いの不達は後にも先にも国内中古屋のサイクリーだけです。

完成車送料は21000円

キャニオンの完成車の送料は一律19200円です。これに保護材1800円がかかります。計21000円が配送費用です。

  • Wiggle=3000円
  • CRC=10000円
  • サイクリングエクスプレス=9999円
  • 国内=5000-20000円

です。CANYONの20000円は高い部類に入りますが、大型商品の送料的には妥当なところです。

パーツ送料は2100円、フレームは17200円です。北海道、沖縄、離島への配送に追加料金が発生しないのは国際配送の利点です。

キャニオンのウェブストアにはホイールやウェアがしれっと並びます。アウトレットのMAVICホイールやDT Swissホイールが狙い目です。

輸入消費税は100000円で6000円

気がかりな輸入税の計算はインボイスの商品・送料の総額x0.6×0.1=0.6%です。通関手数料の数百円がここに加わります。じゃあ、だいたい6%です。

  • 100000円=6000円
  • 200000円=12000円

幸運の女神がまいおりれば、輸入税がフリーになります。でも、DHLは手数料を取りこぼさないように税関申告をきっちりします。

パーセルやUPSはゆるめ、China postはがばがばです。

この輸入消費税は受け取り時の支払いです。代引きみたいに現金で支払います。これを支払わないと、商品を受け取れません。

ちなみに輸入消費税と関税は別物です。個人の消費物はおおかたフリーですが、たまーになんかの手違いかキングボンビーの魔力で関税がかかります。

消費税は買い物の全般にかかります。税率はおなじみの一律10%です。うえの式の0.1がそうです。

一方の関税は製品のジャンルで変動します。靴製品、革製品、牛肉、こめ、こんにゃく芋とかの関税の高さは有名です。

自転車や自転車パーツの関税は基本的にフリーです。私用と商用は別です。ウェア、シューズはまちまちです。靴の個人輸入はどきどきです。

古い靴の納付書がありました。上の800円が輸入消費税、下の1400円が関税です。

左上・消費税 左下・関税 右・インボイス
左上・消費税 左下・関税 右・インボイス

てか、なんで昔のおれはルブタンを買ったんか?

へんな関税には異議申し立てで還付申請できます。が、手続きはタライマワシ系で、はんざつです。取られやすく、取り戻しにくいのが税金です。