現状のロードバイクのホイールサイズはおおよそに700Cです。フレームにはXXS-XXLまでのサイズ展開がありますが、ホイールのサイズはほぼ700Cオンリーです。
ちなみにロード系700C=ETRTO 622=MTB系29erです。
650ホイールはこの700C=622より小さいホイールサイズになります。
なやましいのが650内のサイズ展開です。650には三つの大きさがあります。650A、650B、650Cです。
A > B > Cの順でホイールサイズが大きくなります。それぞれのETRTOは590、584、571です。
少し前までスポーツバイクの650ホイールは絶滅寸前の希少種でしたが、2010年以降にMTBで27.5インチ=650b規格が復活しました。
小柄な650Cホイール
スポーツバイクの本場は欧米です。機材の基準は欧米人、とくに白人の体格に基づきます。つまり、成人男子平均身長177cm、股下85cmとかです。
これが欧米のMサイズです。洋物ブランドのジャケットやズボンが日本人にすぱっと合わんのはあたらまえですわね。
日本人の体格はこの数十年でほぼ変わりません。食い物はもう変わりませんし、運動時間は増えませんし。公園でゲームする子供の身長はそうそう伸びません。
実際、カロリー摂取は昔より低水準です。直近ではバブル期に青少年時代を過ごした人の体格が最高値です。
女子の平均は158cm前後です。160cmの壁はハードみたいです。人種的、環境的な限界でしょう。
で、ロードバイクの暗黙の推奨サイズはだいたい160cm~です。欧米系女子のXSサイズです。これ以下のサイズはほとんどイレギュラー扱いです。
すなわち、アジア圏の平均的なサイズの女子はロードバイクに向きません。しっくり来るのはママチャリや折り畳みやミニベロです。
一方のロードバイクはなかなかマッチしません。各ブランドは小さめサイズや女子モデルを投入します。
しかし、いずれがフレームやステムやサドルでの付け焼刃的な調整になります。
たしかにフレームサイズが小さくなれば、女子の体格にはマッチします。しかし、もう一個の大事なパーツのホイールとのちぐはぐさが浮き彫りになります。
うちのXSフレームサイズのクロスバイクはその系統です。47cのタイヤサイズがあいまって、フレームがかなり窮屈です。まあ、こいつは実用系のお買い物チャリですから。
が、女子的にはホビー用品やスポーツ用品のトータルコーディネートが落ちるのはベリーCONSでしょう。
女子にはこういうアイテムさえがでっかいアクセサリみたいなもんですし。速く走れれば良い、遠くまで行ければいい、てもんじゃない。
イビツさが生理的に受け付けない、なんかヤダわ・・・となると、楽しいものが楽しくなくなります。せっかくの高いロードバイクだのに!
そんな要望が天に届いたか、いくつかのブランドが650Cホイールのしゅっとしたオンロードバイクを出します。代表がTERNのクロスバイクRIPです。