2018年3月3日は国内最大の自転車展示試乗会の『サイクルモード大阪2018』の初日です。前日の予報は晴れ、最高気温は15度です。最高の屋外イベントびよりです。
て、前日の・・・いや、当日の朝4時までゲームをして、仮眠を取って、午前8時に出発します。途中で昼食兼朝食のパンを買い込み、万博公園へ改造ママチャリで向かいます。
9時前に正面口に着いて、受付を済ませて、列に並びます。全体の30番目前後の好位置です。しかし、ここでひとつの問題が発生します。
![万博公園正面口の並び9時頃](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/480e205104011c43820ce16bd8475473.jpg)
3年目のサイクルモード大阪
万博のサイクルモード大阪は2016年に再開して、今年で3回目を迎えます。それ以前の会場は大阪市内の南港でした。
ぼくは再開後の開催には皆勤賞です。家から小一時間で行けますから。で、2016年から足を運びますが、リストバンドの受付にはたびたび苦笑します。
2016年の一回目はぐだぐだでした。万博入場料とサイクルモードの入場券が別個でした。さらに入場用リストバンドと試乗用のリストバンドが別個です。
その結果、こんな意味不明な段取りが発生しました、
- 公園の券売機に並ぶ
- 公園の開門に並ぶ
- 入場用リストバンドに並ぶ
- 試乗用リストバンドに並ぶ
案の定、これは大不評でした。で、翌年の2017年は反動的にやたらと簡素でした。公園の入場券とサイクルモードの入場券が合体したのが革新的でした。
しかも、入場リストバンド引き換えと試乗リストバンド引き換えを一緒にできました。前年のぐだぐだがうそのようなスムーズさです。やるな、テレビ大阪。
ころころ変わる受付の段取り
で、3回目の今年です。なぜか仕様がまたまた変更になります。東口では開門前に誓約書の記入と試乗用リストバンドの受付をできましたが、正面口ではできなかった。なぜに?!
それから、9時半の開門後には誓約書と試乗用リストバンドの受付は万博公園内のパビリオンの中に移動します。意味がまったく分かりません。
あさイチ組は東口へ
結局、東口の待機組に出遅れて、500番くらいになっちゃいました。せっかちな朝一組の方は東口に並びましょう。正面口に並ぶと、あとでイライラします。
運営のぐちはこんなところです。気分を一新して、最新のスポーツバイクに試乗しまくりましょう。
ディスクロード5台
2017年はディスクロードの夜明けです。カンパニョーロが念願のロード用のDBドライブを完成させて、世に送り出しました。
シマノはアルテグラをきっちりディスク化して、ミドル~アッパークラスのラインナップを補完します。
SRAMはシクロやオールロードでイニシアチブを取りながら、堺の釣具屋のすきを虎視眈々とうかがいます。
そんなわけでロードバイクのトレンドは完全にディスクブレーキです。そして、相性の良さからエアロフレーム、ワイドリム、カーボンホイールが自動的に決定します。
ぼくのお目当ては最新エアロディスクロードです。サイズはS-Mです。おそらく全試乗車中の最激戦モデルでしょう。
さいわいに目星の3台をコンプリートできました。早起きは三文の得です。
CANYON AEROAD CF SLX DISC
一台目はCANYON AEROAD CF SLX DISCです。AEROADのDB車は2018モデルからになります。試乗の機会はめったとありません。
おとなりのスペシャラやTREKにたびたび浮気しかけますが、ぐっとこらえて列に並びます。40分ちょいでありつけました。
![CANYON AEROAD SLX DISC](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/CANYOn-AEROAD-SLX-DISC.jpg)
コンポはアルテグラDi2、ホイールはレイノルズストライクDBです。サイズはXSです。CANYONのジオメトリはゲルマンです。178-184cmがMだ。でけえ!
ハンドル周りです。ステム、スペーサー、ハンドルは純正品です。配線は見えます。
![AEROAD ハンドル回り](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/d87ba080af7625bb61668570a97879df.jpg)
これが今日の1st試乗車です。比較の基本になります。わくわくしながら試乗コースに入ります。毎度の2.2kmのアップダウンサーキットです。
![サイクルモード大阪万博試乗コース](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/335f6b4ef77eac7c4370e488cf01dbe4.jpg)
率直な感想は・・・うん、ビミョーです。純正ハンドルのできがいまひとつです。コントーロラブルでない。
シマノのDi2やロード用DBは既知のものです。目新しさはありません。下り坂はさすがに快速号です。のぼりはふつうです。
うーん、事前にハードルを上げすぎたか~。
GIANT PROPEL ADVANCED 1 DISC
もうひとつの本命がGIANT PROPEL DISCです。こちらも2018デビューのエアロディスクロードです。激アツモデルです。
箕面のGIANTストア大阪に行けばよゆうで試乗できますけど、店構えのふんいきにのまれて、気後れしちゃいます。500サイズが京都にしかなかったし。
![GIANT PROPEL DISC](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/GIANT-PROPEL-DISC.jpg)
ADVANCED PRO 1、セカンドグレードです。やっぱし、コンポは電動アルテのDBです。それ以外はGIANT純正です。サドルからホイールまで作れるのが世界最大手のつよみです。
プロペルのハンドル周りです。
![PROPEL ハンドル回り](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/fdc3df578d87c1919deef83bb6434098.jpg)
ここのすっきりさはピカイチです。ハンドルの形状はAEROADとそっくりです。シュモクザメ系ビジュアルです。
結局、エアロデザインが行き着くところは魚類か鳥類です。ルックスは有機的になります。
率直な印象は「AEROADよりグッドだな!」です。優等生なエアロディスクロードです。反応は正直でクイックリーです。
プロペルディスクは事前のイメージの通りでした。塗装のアクセントの緑カラーが宣材写真より映えないのがややCONSです。
3T STRADA
3Tはトリノのパーツ屋です。2016年にフレームに初参戦して、イマドキ・オールロードのEXPLOROを発表しました。
ここの第2弾がエアロディスクロードのSTRADAです。こいつはなんとレース業界初のフロントシングルロードです。
![3T strada](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/3T-strada.jpg)
ドライブは1xの創始者のSRAMのFORCEです。最上位のREDにはまだ1xモデルがありません。SRAMのダブルタップのメカニカルな操作感は好みです。
ギアは3TオリジナルのSRM XD用のカセットBAILOUTないしOVERDRIVEです。いずれのトップギアの歯数が9Tです。
![3T bailout](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/3T-bailout.jpg)
キワモノ度がはねあがります。ところがところが、こいつのインプレッションは悪くありません。28cタイヤが効を奏して、乗り味がじつにコンフォートです。
3TのハンドルAERONOVAの手ごたえもじつにGOODです。GIANT、CANYONの純正エアロハンドルはこの域には及びません。
![3T AERONOVA](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/3T-AERONOVA.jpg)
リアステーのクリアランスです。30はよゆう、32のCXタイヤが入りそう。
![3T STRADA クリアランス](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/24c26da430b8a78927fb5e1482d46dc3.jpg)
三台の最新エアロディスクロードの中ではこの3Tの1xエアロディスクロードがぼくの感性にマッチしました。
会場から自由にお持ち帰りできるなら、こいつをいただきます。「遊べて走れる一台がレースの舞台に上がっちゃたゼ!」てふんいきがアメイジングです。
寄り道E-bikeで衝撃が
こんなふうに最注目の3台に運良く乗れました。次点のFOIL DISCとBMC TEAMMACHINE DISCは見当たらなかった。
今回のSCOTTはMTB推しです。欧州仕様の電動アシストの真STEPS搭載のE-bikeがことさらに強烈でした。ほかの試乗車の印象が一瞬でかき消えます。ヤバスギ。
![SCOTT E SPARK](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/SCOTT-E-SPARK.jpg)
クランクをちょろっと回すと、ギュギュギュイオン!て一気に限界まで加速します。じゃあ、ふしぎなものでして、つらい上りがおもしろくなります。
マイルドなSHIMANO STEPSが驚愕のパワフルさです。BOSCHのユニットはさらにパワフルだてはなしです。アシスト比でここまで変わるか。
そら、海外でE-bikeがはやりますわね~。この数年で最大級の衝撃でした。完全に黒船。乗れ、ゼッタイ!
TREK、SPECIALIZED、CANNONDALE、PINARELLO、BIANCHIはすでに満員御礼です。コンサバローディの期待を一身に集めるラグドフレームのコルナゴC64は120分待ちです。
GIANTも一時停止しました。
![お昼ごろのブースの様子](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/47f3cad80f9cfd2ccc68eaad3534e8da.jpg)
エモンダの未塗装フレームです。610g!
発表したてのオールロードTREK CHECKPOINTが国内初おめみえです。
![TREK CHECKPOINT](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/TREK-CHECKPOINT.jpg)
CERVELO S3 DISC
乗れるやつを探して乗ります。サーヴェロとラピエールを取り扱う東商会のブースが手薄です。ラピはキャリパーばかりです。
サーヴェロS3のディスクがすぐに戻ってきました。ジャストラージな54です。
![サーヴェロS3ディスク](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/abb2ad0ef16a3cd509f9ae7a86cdd79d.jpg)
乗り味はふつうです。重さ、速さは3大エアロロードに及びません。グレードがすこしちがう。でも、でかいフレームのどっしり感は意外と悪くありません。
S5(S6?)のディスクが本命でしょう。
カンパニョーロのディスクブレーキ車
最後はカンパニョーロブースの試乗車です。悲願のディスクブレーキ搭載ロードがありました。
![カンパニョーロディスクロード](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/1556f720aaa5e114ed77a62e0d62a86a.jpg)
最新のBORA DBホイールに電動EPSです。
![カンパEPS](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/d837c5de83d719fc6f41047fc19c7a7a.jpg)
カンパのレバーとEPSのボタン配置は好みです。シマノDi2はなんか性に合いません。
あと、電動か機械式かの答えは「どっちでもいい」です。ぼくのなかでは変速のなめらかさはそんなに重要じゃありません。
注目のブレーキです。
![カンパDBキャリパーとローター](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/183339e5bbd9070c864bec7a5d19f217.jpg)
MAGURA製です。風のうわさに「シマノみたいに効かない」てはなしがありましたが、カンパDBドライブはふつうにキビキビ効きました。
ちなみにフレームはデモ用のもので、イタリアSARTO社のOEMです。トップキャップにSARTOの文字が見えます。
何気に総額は100万クラスです。ごりごりのエアロじゃありませんが、PROSなディスクロードです。
インプレランキング
独断と偏見のランキングです。
- 3T STRADA
- GIANT PROPEL DISC
- カンパのデモバイク
- CANYON AEROAD DISC
- CERVELO S3 DISC
2と3は甲乙です。CANYONが振るわなかった。サーベロはふつうです。プロペルがグッドですけど、フレーム売りがありません。
しかしながら、SCOTT E Sparkの後ではいずれがかすんでしまいました。人をダメにするヤバさです、欧米の電動ユニットのE-bike。
上記の3台を乗り比べるのはなかなかのハードミッションです。GIANTで整理券→CANYON並び→3Tがベターです。これがスムーズにいっても、午前中はつぶれます。
好みでCANYONをスペシャラ、ピナレロ、トレックとかに変えましょう。はしごはほぼ不可能です。S-Mサイズはとくにそうです。
今回、ドロハンバイクにたっぷり乗りました、一年分くらい。おなかがいっぱいです。しばらくロードに乗らずに済みますね~、ははは。