月間50万PVのブログにYouTubeの動画へのリンクを貼ると、一ヶ月で500ほどの再生数を呼び込めます。
3000フォロワーのTwitterアカウントに新作動画をサムネイル付きでシェアすると、40ほどのアクセスを見込めます。
そう、シェアや連携の効果は微々たるものです。
ブログの結構なPVもTwitterの爆発的な拡散力もYouTubeチャンネルへの流入には大きく貢献しません。プラットフォームが違うと、利用者層が違います。
YouTubeとSNSの連携の効果
日本人はTwitterをこよなく愛用します。これは世界的にはレアケースです。グローバルなSNSの基準はFacebookです。
日本人はネットで素性を明かしません。匿名性を重視する。個人情報の公開を病的に嫌います。実名と素顔を基礎とするFacebookでは猫を被れないし、無敵になれない。
片やTwitterでは弱気な人も奥手な人も匿名性のバリアに守られて、一方的に自分本位で活動できます。これは日本人の匿名主義と非常に一致します。
この傾向から国内でのSNSの拡散力はTwitter > Facebookとなります。ツイートこそが最有力の宣伝・告知・広報のツールです。
ゆえにYouTubeの動画の拡散にTwitterを使うのは常套手段です。しかし、その効果は限定的です。YouTubeの性質はTwitter風でなく、Facebook風です。一方的な発信は視聴者には好まれません。
結果、Twitterからのアクセスの流入は限定的なものとなります。
YouTubeの外部トラフィックを調べる
YouTube Studioは日進月歩で高機能化します。一年前のノウハウはあっという間に骨董品と化し、『旧来のクリエイターツール』という不名誉な場所に追いやられます。
特に2019年には頻繁なアップデートが頻繁に入りました。分析画面が格段にパワーアップして、項目が多彩になります。
うちの流入元のトップはGoogle Searchです。YouTube動画が検索結果に出るのはもう普通です。Yahooの検索もGoogleですから、トラフィックの四割が検索流入です。
ブログとTwitterのトラフィック
自転車は趣味系のニッチなジャンルです。この月間50万PVのサイトはこのジャンルの個人ブログではトップクラスです。しかしながら、優秀なトラフィックの流入元ではありません。
YouTubeの視聴者とブログの読者は別物です。ぼくはチャンネルの開設のときにこれを思い知りました。
現にメインチャンネルの最初の登録者は51人でした。勿論、事前にチャンネル開設の告知をして、都度に動画へのリンクを貼りました。その結果がこれです。
多分にこの低空飛行はサイトの活動方針のせいです。ぼくは2016年の年初からこのブログを運営しますが、ここでは顔出しをしませんし、コメント欄を設けません。情報は一方向で匿名的です。
結果、50万PVのアクセスがあっても、YouTubeへの波及は雀の涙です。ブログの読者はいたが、筆者のファンはいなかった!
Twitterはトラフィックの第六位です。フォロワー数は約2800人です。これはYouTubeのチャンネル開設後のこの一年間に良く伸びました。特に年末のプレゼント企画で噴きました。→YouTubeのプレゼント企画のやり方 規約に違反しない方法や抽選の注意点
この検証ではYouTubeはTwitterのフォロワー数には貢献しますが、TwitterはYouTubeの再生数にはそんなに貢献しません。多媒体への過度の過信は禁物です。
YouTubeとTwitterの連携方法
現在のYouTubeにはSNSの自動連携機能はありません。2019年の初めに仕様が変わって、フルオートのシェアがオミットされました。
個別の動画をシェアしてみましょう。評価の横の『共有』をクリックします。
アイコンからSNSを選ぶか、リンク用URLをコピーします。またオプションで開始位置を選べます。見所をピックアップする際にはこちらを使います。
動画の再生画面を右クリックして、『動画のURLをコピー』しても、同じリンク先をコピーできます。ただし、このURLをTwitterに直貼りすると、後述のサムネイルの非表示問題に直面します。
YouTubeのサムネイルが出ないときの対処法
このPC版のYouTubeページやスマホのYouTubeアプリから動画をシェアすると、Twitterにサムネイルを表示できます。
一方、Twitterに直リンクをコピペすると、スマホ版Twitterアプリのタイムライン上にはサムネイルを表示できません。
サムネなしのTweetは全く目立ちません。前後のつぶやきの間に埋もれてしまいます。Twitterから動画をシェアするなら、画像を別に用意して、直リンクを貼りましょう。
私はYouTubeのカスタムサムネイルを使い回します。
この画像のリンク先は画像のURLです。画像にリンクを貼れないのがTwitterの弱点です。でも、埋め込み式共有ではプレビューの面積が大きくありません。悩ましい二択です。
それから動画に英語の翻訳タイトルがあると、YouTubeからのシェアではTwitterには英語版が出てしまいます。
私はこのせいでシェア方式を止めました。
このチャンネルのデータでは埋め込み式共有と画像+直リンクのトラフィックの差はほぼありません。3000フォロワーのアカウントに新作動画を告知すると、0-20の流入を望めます。
年末のグラフが異様に元気ですが、これは例のプレゼント企画の余波です。
被リンク効果はあるか?
SEO的観点ではSNSからの被リンクの評価はゼロではありません。もっとも、大本のGoogleの公式見解はあいまいですが。
YouTubeの公認プラグインのvidIQのスコアにはTwitterやFacebookのシェアやフォローが反映されます。
が、YouTubeのSEOはWebサイトのSEOほど効果的ではありません。視聴維持率やコメント数の方が重要です。
YouTubeとSNSのシェアのまとめ
YouTubeとSNSやサイトの連携の効果は限定的です。シェアの方式を変えても、顕著な変化を感じられません。実際に動画を見に来るのはフォロワーの1%未満です。
またTwitterの文化とYouTubeの文化が微妙に噛み合いません。YouTubeのコミュニティの雰囲気はFacebookのオープンな風土にマッチします。
通常の埋め込みシェアの反応が微妙です。個人的にTwitter用には15秒から30秒のショートムービーを上げて、続きをYouTubeで見せる形にしようと思います。