台湾ショーに行ってみたシリーズが最終日をむかえました。天気はどうでしょう?
晴れでもなく、雨でもない。ザ・どんより曇り空です。地上の人々は手ぶらで行きかいます。
帰りの飛行機の発着時間は18:55です。チェックインのリミットは18:05です。17:00前後に空港にいるのが理想的です。じゃあ、地下鉄に乗るのは15:00-16:00になります。
で、あれこれ計算すると、正味6時間の活動領域を取れます。ゆるポタ、サイクリングにはベストな時間じゃありませんか!
朝の10時ごろまで部屋でうだうだして、ホテルをあとにします。二日間7万歩の街歩きで台北市内中心の土地勘はかんぺきです。
お、さいさきよく道路の反対側にスポーツバイク乗りが現れましたで!
メモリアルローディにズームインです。メット、グラサン、半パン、マスクのフォーマルなアーバン・ロードレーサースタイルです。車体はエアロロードのようです。
もちろん、台湾では軽車両はKEEP RIGHTです。ぼくはこれを見ながら、めあての場所へ訪れます。
台北でレンタサイクル
台北にはいくつかの公共自転車サービスがあります。野良によくあるのはOBIKEです。
これはスマホアプリ連動型のシェアサイクルです。車体にGPSが内蔵されます。こんなふうな乗り捨てが可能です。
しかし、アプリのレビューの評価がかんばしくありません。「デポジットが返金されない」とか「非を認めない」とかのこわい言葉がならびます。
Youbikeの借り方や代金など
もうひとつのレンタルサイクルがYoubikeです。こちらはSUICAやICOCAみたいな交通カードの悠遊卡(ヨウヨウカー)連動型のレンタルサイクルです。
会員登録には台湾の電話番号(ショートメール)が必要です。ぼくはプリペイドSIMを空港で買ったので、台湾の電話番号を使えますが、クレカでささっと1タイムレンタルします。
Youbikeのステーションです。こういう高架の下や駅の周辺にあります。
専用のマシーンのKIOSKです。日本語表記はありません。英語はOKです。
このB4Cは対人にはめっぽうぽんこつですが、対ディスプレーには無類のつよみを発揮します。海外通販愛好者にはこういう登録ものはおなじみです。
コツは同意、Agreeの連打です。で、最終的にクレジットカードの番号と期限、裏面のひみつの3桁とキャプチャの数字を入力します。PINコードは不要です。
消費金額の”2000″はデポジットです。レンタル料金ではありません。返却後に一週間以内にクレカへ返金されます。
Youbikeのレンタル料です。
- 4時間以内は30分ごとに10元
- 4~8時間は30分ごとに20元
- 8時間以上は30分ごとに40元
1元=1台湾ドル=3.7円です。4時間でざっと300円、8時間で900円です。4時間ごとに乗り換えれば、初期の時間価格でやすく使えます。
ただし、おなじステーションでは15分のペナルティタイムが発生します。会員用キャンペーンの最初の30分間代金無料の重用防止のためです。
で、入力完了して車体番号を決めて、90秒以内に自転車をラックから引っ張り出します、がしゃっと。
ヒャッハー! ついにチャリをゲットしたぜぇ!! 百人力だなあ!
バイクの細部をチェックしましょう。ペダルはWellgoです。
変速は内装3段のShimano Nexusです。何年ぶりでしょう?
そのほか、
タイヤはケンダ
サドルはVELO
フレームはMomentum
ケーブルはJAGWIRE
クランクはSUNTOUR
ブレーキは不明
です。ザ・シティサイクルです。最強の町内移動システム”CHARI”です。
で、このマシーンで車道へ突入します。KEEP RIGHT!
ぎゃー、一瞬で包囲されたあぁ!! ピンチ! 右折がなれない! 大きな道路は二段階左折ですけ? 教えて、バイカー!
台湾の台北の中心部のチャリンコ走の1stインプレッションは「車の割り込みえげつない」です。
そこそこラフな大阪のドライバーより運転はラフです。愛知・名古屋クラスですか。入り込みのタイミングがタイトでクイックです。何回かひやっとしました。
ということで、トレインにまじるとか歩道を走るとかします。
OK牧場です。
朝飯は台湾おにぎり
出がけにポテチを食べましたけど、まともな朝飯を口に入れません。ここらで台北市内らしく軽食をゲットしましょう。
大同大学のかいわいの台湾おにぎりの店『廖家飯糰』です。みてのとおりのローカルな露店です。
おばちゃんが一人でつくります。と、その孫らしきちびっこが手伝いをします。
メニュー表です。うーん、わかりません。
飯がおにぎり、餅が薄焼きです。いいね!マークが売れ筋のようです。Googleのレビューを見て、日本語の高評価をたよりにして、香腸飯団をちびっこに指さします。
ものはこれです。
ごはんの赤っぽい色は赤飯でなく、紫米ておこめの色です。いかにも体によさげです。
中身は具だくさんです。
蒸しごはん、ちまきみたいなおこわっぽい食感です。日本のおにぎりみたいにぎゅうぎゅうじゃありません。このライスの歯ごたえはもちもちでまいうーです。
具は卵焼き、でんぶ、ソーセージ=香腸、揚げパンです。これは超おすすめの携帯食ですえ~。45ドル、150円くらいです。うまし!
その場で半分だけ食べて、のこりをおやつにして、サイクルロードへ向かいます。
淡水河サイクルロードへ
このおにぎりの露店から1kmほど西に走って、初日に目を付けた淡水河のサイクルロードへ到達しました。
ツーリング風の一団です。
ほとりです。
この大きな水辺が台湾三大河川のひとつの淡水河です。南から北に流れて、海にそそぎます。
で、このほとりの自転車道は環島=台湾一周のルートの一部分です。ごぞんじGIANTの創業者のキング・リューが自転車での環島をやって、ブームに火をつけました。
そのおかげかようやくスポーツバイク乗りやランナーが本格的に行き交います。そして、オートバイの大群がいない!
この道を北上して、ランドマークの情人橋てところまで行ってみましょう。距離は30kmです。よーい、スタート!
て、開始早々にYoubike乗りの一団にでくわしました。現地の中高生の集団です。ぼくの走行速度よりややゆるやかです。
じきに追いつきました。過去の経験ではこの手の学生チャリ部隊を追い抜くと、おなじみのパターンに発展します。ぎりぎりまでこっそり接近して・・・
一気に抜き去る! じゃあ、やっぱし、なだらかなポタリングの気配が豹変して、鬼こぎのシャカシャカペダル音がうしろから聞こえます。世界共通か!
このあと、3kmほどデッドヒートをくりひろげて、最終的にぶっちぎってやりました。わかいもんには負けへんで!
中洲の社子島 島頭公園てところで優勝記念の撮影会をおこないます。シクロワイヤード撮りです。
かいてきなしばふの公園です。
てか、はやばや汗だくになってしまいました。おにぎりののこりをほおばって、水分を補給します。
で、地図であとから気づきますが、この中州の公園経由ルートは遠回りです。ふつうに橋に直進するのが最短です。
橋のたもとに休憩スポットみたいなところがありました。自転車パーツ、カフェ、軽食なんかがならびます。
ふたたびサイクルロードを北上します。ところで、北の河口からの海風が強烈で、ずっとアゲインストです。
簡易トイレはおなじみのモデルです。
この付近の環境はひじょうにコンフォートです。
台北中心地から情人橋までのちょうど中間ポイントが関渡宮です。
ガツガツのサイクリストみたいに素通りしてしまうのは無粋です。ちょっと寄り道しましょう。
正面です。中華っぽいハデハデなカラーリングです。本尊はなにかの神さまで、ご利益は金運です。
ところで、見学でチャリを離れるなら、Youbikeをロックしましょう。かぎのかけ方はかんたんです。
かごの中にワイヤーロックがあります。
これをホイールに通して、さきっちょのピンをフレームの前の右側のソケットの穴にさしこみます。
で、左側のキーをぬきます。
かんたんですね。ちなみにYoubikeをぬすまれると、9000台湾ドルの支払いをもとめられます。ざっと35000円です。
本尊ぽい神像です。においは日本の神社のかおりです。
上の階の神さまっぽい像です。
りっぱな屋根飾りです。
そして、貴重な見下ろしビューです。台北は平たんな土地です。山や坂がまったくありません。101の展望台は有料ですし。
で、山の上にはなぜか教会がありました。
おもしろい宗教スポットです。
これをささって見終わって、サイクルロードに戻ると、さっきの学生の一団とすれちがいました。
「はやっ!」
ておどろかせたようです、ははは。
ここから淡水駅までのサイクルロードはあやしくなります。北大阪サイクルラインの淀川以北のむりくり感に通ずるあらさがちらほら出てきます。
ダイジェストでおおくりします。
これを抜けると、観光地らしいところに出ます。金色水岸です。
広場です。
ここの広場を走ると、警備員に”WALK!”ておこられます。自転車乗り入れ禁止エリアです。
このさきに淡水老街があります。ものすっごい交通量と混雑ぶりです。
それから、ここは地下鉄の終点です。Youbikeのでっかいステーションがあります。つまり、ステーション探しに手間取らずに済みます。一安心。
道のややこしさは天下一品です。
これが目印です。
1-1です。ここが台湾一周の基点でしょうか?
ゴールらしき建物が見えました。漁人碼頭です。
情人橋です。英語ではLover’s Bridgeです。カップルに大人気の名所です。
橋の下には飲食店がならびます。
ふとうのほんとの先端は台風のために侵入禁止です。なんか柵がありました。
てことで、下のポールの前でゴール!
リュックをかごにぶちこんでシティサイクルで爆走するのはじつにひさかたぶりです。学生時代をほうふつさせます。
念のためにSTRAVAを回しました。が、GPSが絶不調です。ルートがとびまくります。
25kmでは済みません。多分、実走距離は30kmちょいです。向かい風とシティチャリの相乗効果で疲労具合は倍々ゲームです。
淡水駅前までもどってきました。オートバイクの群れが最後にたちはだかります。
行きがけには台北までチャリで戻ることを懸念しましたが、さっきステーションを見つけましたから、すなおにここでYoubikeを返却します。飛行機の時間が迫りますし。
Youbikeの返却方法
Youbikeの返却方法はかんたんです。ステーションのラックのライトを見ます。青色のところが返却OKのラックです。
ラックのソケットが右側です。じゃあ、Youbikeのフレームの左側のでっぱりをここにがちゃって押し込みます。
返却が完了すると、ライトが緑色に変わります。
クレジットやデビッドでのレンタルの返却は以上です。悠遊卡のレンタルではカードを上の画像のSENSOR ZONEにぴっぴします。
後日のクレカの請求です。
378円です。やすいね!
おりよくYoubikeの回収場面にでくわしました。
GIANT印のトラックが回収作業にあたります。やっぱし、Momentum=GIANTです。
帰国後にさらなる爆走が・・・
さて、現在時刻は15:00です。淡水駅から台北駅までが1時間、台北駅から桃園空港までが40分です。電車待ち込みの目安は2時間弱です。そんなにゆっくりできません。
にぎやかな淡水をあとにして、地下鉄乗り継ぎで空港までガタゴト揺られます。午後4時半に到着します。
チェックイン後に空港のラウンジでひとやすみします。この第一ターミナルのフリーのラウンジがけっこうゴージャスです。
学生とのデッドヒートと30kmの爆走と25度オーバーのぬくさでシャツとパンツはびしょびしょです。
さいわいフリーラウンジにはシャワールームがあります。
ぜんぜんいいシャワーです。左の箱はボディソープとシャンプーです。いまのぼくには天のめぐみです。
こざっぱりして、パンを食べます。
この日の食事は朝のおにぎりとこのパンのみです。フライト前におなかをいっぱいにしてしまうと、てきめんに酔ってしまいます。家までがまんします。
さらば、台湾。2年後くらいにまた来るかもしれない。1万円を使い切らんで、500台湾ドルを余してしまった・・・
かえりの便は偏西風のおかげで行きより早く着きます。予定通りの22:25に関空へ帰還しました。