ロードバイクのシーズンは夏です。サマースポーツ。しかし、この『夏』はじめっとした東南アジアの夏でなく、からっとした欧州の夏です。日本の真夏にアウトドアはこくだ。
シクロシーズンイン!
で、10月11月は本場のカレンダー的にはロードバイクのオフシーズンです。入れ替わりにシクロクロスがシーズンインします。略号は”CX”です。
関西では10-2月のあいだに10戦前後のシクロレースが行われます。主催は京都府の自転車競技連盟です。
初戦は和歌山の紀ノ川、千秋楽が京都府の桂川です。ほかにビワコマイアミランド、くろんど池、美山町、堺などがレース会場です。
で、距離とアクセスのよさを検討して、FINAL STAGEの桂川の会場へぷらってゆるポタをしてみましょう。もちろん、完全なる興味本位のひやかしです。出場予定はありません。
でも、関西シクロクロスの規定を拝見すると、『おためしカテゴリーにはMTBやクロスバイクで出場できますえ!』て一文を拝読できます。どんなコースだあ?
て、興味をおぼえて、かってに下見に行きます。
桂川シクロクロスの会場へGO!
桂川は京都府の川です。南丹のあたりから端を発し、京阪のはざまの背割提で宇治川、木津川と合流して、淀川にアップグレードして、大阪湾にどんぶらこっこします。
川沿いにはサイクリングロードがあります。木津八幡自転車道の後半(前半)部分です。終点は京都嵐山の渡月橋です。
で、関西シクロクロスの桂川の会場はこのサイクリングロードの途上の桂川緑地久我橋東詰公園にあります。
ぼくは京都方面のサイクリングでたびたびここを通りますが、先日までこの公園の存在を認識しません。ザ・うかつです。
実際、桂川公園の周辺は京都的にはじみなスポットです。JRと京阪電車のちょうどあいだです。ランドマークがない。自転車乗りにはオムロンの太陽の家です。
これを目印に橋をわたる、てじみなランドマークです。休憩スポットは手前のさくらであい館や喫茶店のモーニンググローリーがありますし。ほんまにただの通過地点だ。
復活のなにわ自転車道
ひるごはんをかるく済ませて、なにわ自転車道にやってきました。
9月の台風21号の強風と増水でドロドロに埋没した自転車道がようやくきれいになりました。
雨で地面がぬれると、多少のどぶくささがつんて来ます。でも、以前よりぜんぜんましでし。台風の直後の路面のコンディションはシクロのコースみたいでした。
ドロヨケなしのスポーツバイクで雨上がりに通ると地獄をみます。川底のへどろ系の土砂はなかなか落ちませんぜ~。どぶくせーし。
で、淀川右岸に入ります。ここも地震の影響でしばらく通行止めでした。
そして、オフロードバイクに日常的に乗り始めると、たいくつな舗装路をわざわざ避けて、脇道、細道にふらふら吸い寄せられます。
ロードバイクがトラブルシーズン
で、車体をわきまえずにこんなことをすると、不要なトラブルをまねきます。最近、めったやたらにチェーンがはずれます。
シングルスピード用の厚歯のごっついチェーンです。改造ママチャリのおさがりです。使用期間は1年ちょいです。のびのび感はひしひしします。
でも、ここからチェーンを詰めてしまうと、おそらくパッツパツにしてしまいます。チェーンカットでの調整ではこのたるみはほどよく詰まりません。
チェーンガイドとかディレーラーをつけると、すっきりルックスを損ねてしまいます。新チェーンを買うのがだとうなところです。
まあ、外れやすい=掛けなおしやすいです。都度に直しながらちょろちょろ走ります。このシングルロードは本来的には5km内のお買い物用ですし。
そのわりにカーボンクランクをおごるとか、チューブレスリムの手組ホイールを入れるとかします。複数台持ちをすると、どれかを実験台にしちゃいますね、ははは。
あと、フロントがチューブラーで、リアがチューブレスです。お出かけにはチューブラータイヤと緊急用チューブの二系統のタイヤ補修セットが必要です。じつにめんどうな機体です。
ちなみにシクロクロスのタイヤシステムのスタンダードはチューブラーです。泥対策のためにリム糊の貼り付けが三日三晩かかるておそろしいものです、ははは。
ホビーユーザーはこの手間をきらって、チューブレスへ移行します。
桂川へ到着
関西医科大付属のベンチまできました。チャリダー密度は2ですね。ぼくのロードバイクスよりかっこいい車体はぜんぜん見当たりません。
で、ここから八幡-さくらであい館-桂川サイクルロードて順当に来て、さっきの太陽の家までたどり着きます。
で、嵐山方面はここの右ですが、関西シクロクロスの桂川ステージはここの左です。入り口です。
土手上自動車=アウェー、の意識がはたらいて、ふつうの自転車乗りの足は回れ右しちゃいます。でも、このさきがシクロのレース会場です。
ここらがスタートのあたりです。サンディなグランドがひろがります。関西シクロのサイトの図ではコースの進行方向はこの写真の奥から手前です。
細タイヤのわだちのあとがあります。そして、あってゆうまにへばりつく砂粒です。
コースのいちばん下流側の砂地です。このボリュームはシングルギアにはハードです。
この桂川緑地久我橋東詰公園は桂川と鴨川の合流地点にあります。セミ中州です。で、下流にはこういうこまかい砂がたまります。砂と泥、これがシクロレースには欠かせません。
進まん・・・
て、砂の上でうじうじなげいて足付きをおそろしく忌避するのは温室育ちのオンローディです。降りて押す&担ぐすりゃ進めます。
おうおうにまじめなチャリダーは型にとらわれすぎて、臨機応変さや発想の柔軟性をかきます。きれいに走ろうとしすぎると、テクニックやタフさをみがけません。
あのクリフルさんさえもピンチのときにはチャリを捨てて激走ランナーします。柔軟性と臨機応変さはアウトドアにはたいせつです。
しばふ、草むら、グラスもシクロクロスにはおなじみの路面です。スリップと犬のクソが難点です。
きれいなグラベルです。ぞんぶんにファンアールトごっこ、ファンデルポールごっこをしましょう。
にしても、サッカーグランドや運動場的にはラフですねぇ。おとなりのフットサルコートも荒れ荒れです。ビーチサッカーのコートみたいだ。有料施設に見えない。球が走らん。
このへんが折り返しです。
この2kmくらいのショートコースをぐるぐるぐるぐるぐるぐるするのがシクロクロスです。その正体は耐久障害物周回競争です。
この山版がMTBのXC、クロスカントリーです。CXはXCに、XCはCXに通じます。
こういうのはまた別口です。
さて、薄暗がりのたそがれどきに無人のグランドをぐるぐるすると、散歩中のおばさんに白い眼を向けられかねませんから、シクロ会場から川上へさーっと走ります。
かいてきなグラスコースです。で、右の土手のあっちが桂川サイクリングロードです。都市部では河川敷以外にてきとうなグラベルダートがありません。
はい、いきどまり。おつかれさんですえ。
時刻は16時30分です。日が暮れると、気温ががくって下がります。秋のふかまりを感じつつ、Uターンします。
モーニンググローリーへ
さくらであい館から太陽の家までのどこかにモーニンググローリーがあります。チャリダーの間で人気の喫茶店です。モニグロ? モグロリ? モーロリ? モングリ? モーーー?
たびたび通りかかりますが、いっつもぼーとして、正確な場所を把握しかねます。
あ、あった!
ぼくの予想より八幡側にありました。京都競馬場のちょっと北です。みてのとおりのサイクリストほいほいです。
さーて、どんな店でしょうかあ? ぼくは店ではコーヒーを飲みませんが、話題のカフェの偵察には足労をおしみません。アットホーム? えげつないほどにアットホームなんでしょう? このこの~。
オー・シャットアウト! 定休日やないけ! ネバー・モグロリ!
すっかりホットコーヒーがおいしい季節になりました。アットホームな店に門前払いを食らうぼくにはすこし肌寒い季節です。アフタヌーンエレジー・・・