実用自転車とスポーツ自転車の違いの一つにビンディングがあります。これはスキーやスノボのバインディングとほぼ同じです。留め具で足と機材をかちっと固定するシステムです。
そもそもの英語のつづりは”binding”です。これがなぜか自転車界では「ビンディング」です。
サイクルシューズは専用機材
ビンディングシューズは基本的に競技用機材です。サッカー、野球、ゴルフのスパイクのようなものです。
で、競技用シューズの宿命で横幅の展開が非常に限定的です。だいたいのメーカーが1サイズ、部分的にワイドタイプをぽつぽつ出しますが、4E以上のスーパーワイドタイプをことごとくスルーします。
で、幅広甲高のぼくは長らくビンディングシューズ難民でしたが、興味本位とブログネタのためについに入手しました。
GIROだぜ!
GIRO Rumble VR スニーカー型固定シューズ
GIROはアメリカのスポーツアクセサリ、アパレルの人気ブランドです。サイクリングとウィンタースポーツ製品を販売します。
シューズはお手の物です。
これはGIRO Rumble VRです。スニーカータイプのサイクリングシューズの超ベストセラーです。このカラーは追加分です。ほかに黒とネイビーがあります。
価格は税込10584円です。すこし前に定価が値下がりして、お値打ち度が上がりました。安っぽいところはありません。スニーカーとしての完成度が高得点です。
デザイン、質感、機能etcが1万のスニーカー、いや、1万のハキモノ全般のなかで上等の部類です。
VR=天下のVibram
Rumbleシリーズにはいくつかのモデルがあります。このVRはVibramモデルのあかしです。はい、ソールは泣く子も黙るVibramソールです。
ビバ・ビブラム! ビバビムです。これはえらくビブラムりましたね~。ゴムのソールはかためです。ブーツ底みたいです。
製造は最強スニーカー製造国ベトナム
外見は完璧ですが、中身はどうでしょうか? アッパーの接着を見ましょう。インソールをひっぺがして、アッパーの端をチェックします。
ミッドソールは硬めです。接着の丁寧さはアジア製でしょう。ベロのタグの製造国は・・・ほら、Vietnamです。
実際、2万円以下のベトナム製のレディメイドのスニーカーは世界最強です。チャリの台湾、シューズのベトナムです。
インソールはぺらい
中敷き、インソールです。
GIROの高いモデルにはスーパーナチュラルフィットフットベッドて高機能インソールが付属しますが、Rumble VRにはバンドルしません。ぺらぺらのシンプルなウレタンです。
しかし、ぼくはシューズのインソールを重視しません。逆に高機能インソールのアーチのサポートとかぴったりフィットとかがストレスフルに思えます。
究極、ぼくの身体的特徴、甲回りのボリュームでは2Eのナローシューズのインソールは不要です。アーチのサポート < アッパーの内容量です。
サイズ感はE-2E相当
かんじんのサイズ感です。ぼくのジャストサイズは26cm 4Eです。ランニングシューズのスーパーワイドタイプです。
ランニングシューズの4Eモデルは国内外のブランドでわりにあります。しかし、特定ジャンルの専用のスポーツシューズの4Eは鬼門です。海外は2E、国内のアシックスやミズノさえが3Eどまりです。
そして、この二社はサイクリング製品を手掛けません。じゃあ、シマノやパールイズミだ! でも、シマノやパールイズミ自転車アパレルは欧州基準です。服はでかめ、靴は細めです。
そんなわけでぼくの足にぴったりフィットする4Eのサイクリングシューズてのはこの世界に存在しません。特注かあ・・・
価格は問題じゃありません。10万前後でしょう。しかし、かたどり、採寸、仕上がり待ちがおっくうです。3か月、半年がふつうです。そして、1足目で100点は絶対に出ません。
じゃあ、いつもの通りにレディメイドのでかめを買います。GIROのシューズガイドでは26cmは42サイズです。Rumble VRの42はぼくの足にはぎゅうぎゅうです。足が窒息する。
43はきつめ、44はちょいきつめです。45以上は射程距離外です。ヒールや縦幅ががばがばになる。店頭には43の在庫しかありません。44は黒モデルです。
こんなときには見た目で選びましょう。4Eワイズのオーナーはレディメイドのスポーツシューズに履きごこちを求めません。
宿命を受け入れて、しゅくしゅくと43のこのカラーを買いました。甲回りの圧迫感はE-2Eのあいだですか。1.5Eくらい。全体的に小さめな印象がします。
で、アッパーの内容量の確保の最終的な切り札が上記のインソール外しです。幅広甲高さんの常套手段です。サイズ26cm、甲回り28cmですから、うえーん。
まあ、普段からサンダルで10km歩くとか、100kmサイクリングに出かけるとかします。靴底のぺたぺたはぜんぜんOKです。
経験上、トラブルの大半は小指の圧迫と靴擦れです。エドワードグリーンの革靴を履いた日にはちょっとしたお散歩で小指の外から血を出してましたし、ははは。
ビンディングシューズでジョギングしてみた
オフロードやアーバン系のビンディングシューズはウォーキングとサイクリングを兼用します。出先のぶらぶら散策、ぶらり途中グラベルのチャリはふつうです。
じゃあ、要所要所で歩けないシューズははなしになりません。この時点でロード系ビンディングシューズは候補から外れます。あれのソールはかっちかちで、サッカースパイクみたいに滑ります。
GIRO Rumble VRのウォーキングの実力はどんなものでしょう? ためしにジョギングへ履いて行きました。場所は神崎川沿いのなにわ自転車道、距離は8km、速度はゆったりです。
走りごこちは完全にブーツです。シューズの片側の重さは350gを下りません。軽快さはない。ローカットブーツのジョギングです。しかし、8kmのタイムはそんなに変わりません。
そして、案の定、インソールありとインソールなしではインソールなしのが好感触です。甲回りの圧迫感がちがいます。ずれは起こらない。
アーチの支えは無ですが、ヒールカップはまあまあフィットします。ベロのあたりは気にならない。10kmランはよゆうです。15km以上がちょいハードですか。
全体的によくできたシューズです。売りのひとつのウォークの実力はいつわりなしです。75点を上げられます。いつか4Eが出ますように・・・
8kmランニングの後のソールの摩耗です。
ソール自体は無傷ですが、カバーのアタッチメントがやけに痛みます。ここのVibramゴムが別物みたいです。過度のランやダッシュはきんもつです
しめにジーパンと合わせましょう。
ヒジョーによろしいコンビネーションです。もうお出かけ用にしましょうか?