ネット通販の王者がAmazonです。安心安全メーカー品、ノーブランド、中華系、BtoC、ぼったくりプライスの転売品などなどが無限に並びます。
ぼくは趣味の品の入手にはよりコアな海外通販を愛好しますが、消耗品や日常品、取り急ぎの品の調達にはアマゾンを利用します。
で、Amazonのぬるいショッピングでは海外通販のようなスペシャルなトラブルはそうそう起きません。中華直販はアドベンチャーだぞ!
これはズレではありません。手作りの味です・・・いいえ、ズレでした。まあ、この数年で中華直販の品質(というか出荷時のチェック)も飛躍的に向上しましたけどね。
Amazonでは初期不良系のトラブルはまれです。しかし、ゼロではありません。先日、そのまれな例が起こってしまいました。後述の携帯空気入れですね。
良い機会です。これを実際に返品して、手続きのフローチャートを見てみましょう。
Amazonでひさびさの初期不良品
さて、今回の返品のターゲットはこれです、自転車用の携帯空気入れ、例のポンプ。
ポンプの本体はけっこうです。しかし、付属のお助け延長ホースがNGです。これが単体で機能しません。セット内容に米式バルブアダプターが足りない。
これはベタな商品まちがい、備品不足です。完全なる販売者のミスです。典型的な返品理由になります。
返品できるもののリスト
amazonはアメリカらしいユーザーファーストな良企業ですが、返品の対象は無制限ではありません。返品できるのは以下のものです。
- amazon.co.jpからの発送品
- Amazon Dash Button(1クリ購入サービス)の購入品
- Kindle電子書籍(7日以内、審査あり)
amazon通常配送無料のもの、プライムのものはほぼ対象になります。マーケットプライスのものははまちまちです。これはセラーによります。
公式で返品できないものです。
- デジタルコンテンツ
- DLゲーム
- Androidアプリ課金
- プリペイド系
- 名前入り商品や記念品など
デジタル商品の全般と使いまわしできないものが返品不可です。
お客様都合と販売者都合
上記の返品できるもののはさらに二つに分類されます。お客様都合で返品できるものとできないものです。
お客様都合で返品できないもののリストです。
- 本
- 飲食物
- amazonパントリー
- ペット用品
- ドラッグストア、ビューティー
- ピアス
- 植物
- ファッション福袋
- 車やバイクのバッテリー
- 大型家具、家電、資材
食べかけのパン、使いかけの化粧品などはむりです。到着時点で賞味期限切れ、消費期限切れとかはOKです、たぶん。
かりにちまたで話題の新作小説を読んで、「つまんない」とか「イメージとちがう」とか思っても、その本を返品できません。「つまんない」や「イメージとちがう」はあなたの都合ですから。
本の装丁が破けてる、へんなシミがついている、印刷ミスがある、みたいなところはあきらかにお客様都合ではありません。つまり、返品は可能です。
マーケットプレースのamazon発送以外の食品は基本的に返品不可です。この返品交渉は外道のごねりに近くなります。
ウェアとシューズの試着はOK
「アパレルを通販で買うなかれ。実店舗で買うべし」
ネット通販の初期にはこんなじじくさい言い伝えがまかりとおりました。しかし、現代の通販アパレルには返品サービスが一般化します。
amazonでウェア、シューズ、バッグ、アクセサリ(~30万)を買って、試着して、まんぞくできないなら、販売者都合で返品できます。必要条件はタグ付き、室内着用です。
このサービスのおかげでサイズ違い、フィット感違いの常習犯のシューズの通販ハードルが激落ちしました。
デポで試し履き→amazonで前後±1サイズを購入→ベストサイズ以外を着払いで返品のスーパーコンボが火を噴きます。でも、はでにやりすぎると、ぺナやBANをくらいます。ほどほどに。
そして、ウェア、シューズの返品はもう特別じゃありません。大半のアパレルストアがやります。
「サイズ違いやイメージ違いの服や靴をネットで買ったけどなんかちがう! 泣き寝入りするしかない!」
これは平成時代の古い概念です。
返金の振込先
返金の振込先は購入時の決済方法で決まります。クレジット、銀行振り込み・コンビニ支払い、amazonギフトカードの返金先とタイミングはそれぞれこんなです。
- クレジットカード=数日以内に購入額をマイナスの形で請求=相殺
- 銀行・コンビニ=指定口座に1-2週間で返金
- amazonギフトカード、ポイント=カードやアカウントへリチャージ
クレジットカードの返金を銀行口座で受け取るのはむりです。これがOKになると、ショッピング枠の現金化が可能になります。犯罪の温床です。
もちろん、購入時の付加ポイントは返金で消えます。あと、2019年5月23日からアマゾンポイントの対象が大幅に拡大されました。
このことからポイント返金の機会がおのずと増えます。
実際に返品してみよう
では、これらをふまえて、実際に返品の手続きをはじめましょう。ものはこちらです。自転車界の一部をにぎわす携帯空気入れ、『例のポンプ』です。
このポンプセットの非はあきらかです。お助けチューブが単体で用をなしません。セット内容に米式アダプターが足りない。ザ・販売者都合、商品選択のミスです。
それから、パナレーサーの軽量チューブのR’airです。これのマイナスポイントは重量です。箱の表記のようにカタログ値は66gですが、実測は75gに達します。
ちがいはたったの9gです。でも、比率は14%です。70gオーバーは軽量チューブではない。
かりに1kgて表記のスプーン印の上白糖の実測が860gしかなければ? 10kgのあかふじ米が8.6kgしかないなら? これはもう暴動のレベですよ。
このRAIRは開封済み、一回使用済みです。そして、一発でパンクしました。ハズレ中のハズレの個体です。
販売元のパナレーサーへ直に突き返そうかと思いましたが、あいだにamazonをはさむことにしました。開封済み、使用済みです。このゆくえはどうなるか?
購入履歴から返品手続き開始
はじめにamazonにログインします。で、購入履歴を開きます。
最近の購入物のステータスが出ます。その項目から『商品の返品』をクリックします。ちなみにこれはPC画面です。スマホの流れもおんなじです。
で、『返品の理由を選択』からてきせつなものを選んで、具体的なコメントを書いて、次に進むボタンを押します。
て、いちばんしたに返品期間があります。満額の返金は購入から30日以内です。これを過ぎても返品できますが、購入金額の80%しか受け取れません。
返金か交換か
つぎに出てくるのが返金か交換かの選択場面です。ここに『返金』の項目しかなければ、商品の再送や交換は不可です。
そして、交換は在庫の具合や手配でながびきます。すなおにクレカへの返金=請求の撤回にします。で、次に進むをぽっちします。
山場の返金受付IDの作成
はい、手続きの山場です。返金受付IDの作成の画面です。
『返送用ラベル~~』のボタンをクリックすると、印刷用のPDFファイルを作成できます。こんなです。
上の住所は商品の返送先です。アメリカ企業らしい???表記です。『〒272-0127 千葉県市川市塩浜2-13-1 アマゾン市川 返品係』が日本風の書き方ですね。この返送先は共通です。
このページのかなめは下の返品受付IDです。gaub17881***てものが見えます。これがこの購入物の専用の返品受付IDです。
「このページをプリントアウトして梱包に同封して返品してね!」
そんなメッセージがamazonの説明ページからただよいます。
「はい、出たよ、プリントアウト、印刷っすか! むりむり! プリンターがないし! むりゲーですわ、amazonさん!」
こういう思考が頭の中で反射的にうまれます。で、のうみそがぐちゃぐちゃに混乱します。実際、ぼくはしまして、頭をかかえました。
が、なんのことはありません。プリントアウトは別に必須ではない。下のIDをメモに書いて同梱しましょう。
かんたんです。ペーパーレスな現代人に『プリントアウト』や『印刷』は禁句です。なんでまっさきにこれを持ってくるよ、ファッキンamazonさん~。
ID印刷の代用法はこれだけじゃありません。amazonの配送用の外箱や商品のパッケージには特殊なバーコードとIDがひっそり貼り付けられます。え、そんなのがあった?
ド正面にありました。これをはがします。ぺろって。
きれいにはがせました。看板にいつわりナッシングです。これを商品にそえます。
で、単体注文のポンプはこの方法でいけます。もう一方の空気入りチューブはタイヤとの同梱購入です。で、シールが見当たらない。外箱も納品書もどっかへ行った。
そんなときには返品履歴から返品受付して、IDを発行しましょう。
あとはふつうの荷物送りとおんなじです。コンビニ、ヤマト、郵便局などなどで手続きします。送り先はさっきの千葉の返送センターです。
ちなみにセンターへの直接持ち込みは不可です。
着払いでOK
郵便局からポンプを着払い、チューブを定形外で送ります。ぼくは習慣で組織や会社の~~係や~~宛を名前にかきます。それから、電話番号は空欄でOKです。
基本的に販売者都合の返品の送料はamazon持ちになります。定形外や元払い発送もあとでクレカや口座に返金されます。
ただし、amazonの判断で返品が『お客様都合』に認定されると、着払いの送料は返金分から天引きされます。元払い分は返金されません。
ぼくは以前にホイールを返品したとき、何の気なしに元払いでさきに払いましたが、あとでamazonセンターにTELをいれたら、送料+商品代金をいただけました。
多分、いまでは元払いの料金はTELやメールなしで自動的に返金されます。
返金処理完了!
発送から二日後にamazonからお知らせがきました。
購入履歴のステータスが『返金処理済み』です。安心の満額です。販売者都合がみとめられました。当然の結果です。
ここから数日内にクレジットカードに-の請求がのります。
amazon 返品手数料で返金がなぞの激減!
先日、ひさびさにamazonの返品処理したら、新しい事例にぶち当たりました。返品手数料の天引きです。
購入物はアイリスオーヤマのLED電球です。色味のオプションを間違って、電球色を買ってしまいました、アウチ。開封して、動作チェックして、未使用で返品しました。
- 未使用
- amazon.co.jp販売分
- 個人的理由で返品
- 期限内
- ゆうパック着払い
これは全額返金の要件を満たします。
で、二日後に返金完了のメールが来ました。しかし、内容がへんです。
2090円の返金が545円です。はあ?! 送料の天日記でしょうか? しかし、マイナス額が1000円オーバーです。電球の発送にそんな料金は掛からない!
チャットでガン詰め
返品した商品の明細です。
返品手数料というなぞの天引きが発覚しました。これはぼくの履歴では初のケースです。
この対応には全く納得できないので、アマゾンのサポートセンターに問い合わせます。チャットは24時間対応です。ちなみに今回の事件は朝4時のことです。
「ディアス」が出ました。無論、日本語はOKです。
- 問い合わせ内容(返金額が不適当)
- 注文番号
- 着払いか元払いか
などを伝えて、少し待つと、すぐに満額返金OKの返事を貰えました。サンキュー、ディアス。
amazon返品にはしばしばこういうイレギュラーがあります。泣き寝入りせずにチャットでがんがん問い合わせましょう。
ちなみにメールの受付窓口は初期ではありません。問い合わせの入りはチャットか電話のみです。
Amazon返品の流れは以上です。が、規約は適時に変わります、わりとこっそりと。
勘違いや早とちりで満額返品できなくなる前に公式をチェックしましょう。→Amazon返品・交換のヘルプ(公式)