山梨、長野はスキーどころで、自転車どころです。とくにマウンテンバイクのゴンドラ付きのゲレンデコースや専用パークが数多くあります。
近畿にはゴンドラ付きのMTBゲレンデがアップかんなべにしかありません。そのかんなべもショートコースオンリーで、やや走り応えに欠けます。
ということで、ちょうど一年ぶりの長野遠征自転車旅行が決定しました。方式は現地集合、現地解散、雨天決行です。
ぼく以外の参加者はマイカー派ですが、ぼくはノーカー派です。自分の運転で酔うような奇人には高速バスは拷問です。乗るより轢かれる方がマシだ。
ここでは大阪から長野へ格安で早く行く方法を比較して、長野県の自転車スポットを紹介します。
大阪から長野へ自転車旅行
今回のチャリ旅の日程は二泊三日です。10月28日に白馬岩岳マウンテンリゾートで走ることだけが唯一の決定事項で、それ以外はフリープランです。
マイカー派の方々は27日深夜から朝方に到着して車中泊や朝寝などで対応しますが、ぼくは先乗りして、富士見パノラマと松本観光を楽しむことにします。
- 26日 電車往路&富士見
- 27日 サイクリング(自走移動)
- 28日 白馬&電車帰路
11月には富士見や白馬のゲレンデは冬季仕様に切り替わります。たいてい、この時期が最後のMTBシーズンです。レースなども重なって、10月最終週末はめっちゃ混みます。
大阪から長野までの距離と時間 自動車編
正直、長野はかなり遠いです。電車でもマイカーでも高速バスでも飛行機でも遠いです。大阪からも東京からも遠いです。絶妙な遠さ。北海道や沖縄より時間的に遠方です。
大阪からの自動車ルートの距離は約400km、時間は約5時間です by Googleマップ。で、参加者が実際に走行した時間は以下の通りです、by 聞き取り調査。
- 京都→白馬 6時間
- 滋賀→白馬 5時間半
- 大阪→白馬 6時間半
- 岐阜→白馬 4時間
大阪・東海方面からの最短ルートは中津川経由です。このルートは山道で、細かいカーブを多く含み、おまけに良く混みます。
東京からは甲府経由で220kmで、高崎経由で250kmです。距離は少し縮まりますが、交通状況はさほど変わりません。
結局のところ、どの道も日本海側の糸魚川へ抜けるルートに重なります。大型トラックの交通は終日に頻繁です。
幸か不幸かぼくは15分以上の自動車で絶対に酔いますから、こんな長時間ドライブとは永遠に無縁です。チャリ自走3日の方がまだマシだ。
実際、ルートが大阪-東京キャノンボールのように平地オンリーであれば、自走チャリ旅は検討の範囲ですが、長野行きには日本アルプスが立ちはだかります。MTBで上り2000mは嫌だー。
結果的にいつもの電車輪行が採用されました。まあ、これも楽ではありませんが。
大阪から長野までの距離と時間 電車輪行編
長野への電車ルートは自動車ルートと同じく絶妙な遠さを誇ります。新幹線一本でぴゅーんと行けない。白馬や富士見へはローカルに乗り換えなきゃならない。
- 新大阪(新幹線)→名古屋(特急しなの)→松本=乗り換え1回、約3時間15分、10010円
- 新大阪(新幹線)→名古屋(特急しなの)→塩尻→富士見=乗り換え2回、約3時間40分、10560円
- 新大阪(新幹線)→名古屋(特急しなの)→松本→白馬=乗り換え2回、約5時間20分、11110円
長野県内の一大バイパスの松本へは3時間ちょい、富士見へは3時間40分、白馬へは5時間20分です。価格は自由席です。
ぼくは往路に2、復路に3を使いました。2は塩尻の乗り換えがネックです。乗り換え時間が3分しかない。自転車抱えてホーム移動するのはまあまあ大変です。
3の5時間20分は暇です。乗り換えの待機が微妙にある。しかも、名古屋からののぞみはだいたい満席です。ひかりはがらがらですが、+15分のロスタイムが加わります。
また、乗り換えを失敗するor予定の電車を逃すと、長い次発待ちを食らいます。帰路の白馬発は12時台の次が15時台ですし。
ちなみに特急なしのローカルオンリーの鈍行電車旅は9時間56分の乗り換え6回です。東京大阪青春18きっぷより長丁場です。それから、中央本線はけっこう揺れます。
逆に松本、塩尻までは割と近く感じます。ここから諏訪や安曇野をぷらぷらするのも一興です。
それから、切符はJRの割引やチケット屋より通し乗車券+自由席の方が結果的に割安で簡単です。
長野のおすすめサイクリングスポット
長野の目玉は国内屈指のMTBのゲレンデコースですが、ロードバイクやサイクリングのスポットも多くあります。
実際、参加者のロード乗りのあきらさんは岩岳の翌日に乗鞍岳に向かい、あえなく凍結通行止めで引き返しました。
アルプスの10月はもう冬です。右手の山に雪が見えますね? 立山連峰の裏のあたりだそう。
ぼくは二日目に下諏訪から白馬までゆるゆると自走サイクリングしました。MTBの100kmはクロスバイクの150km、ロードバイクの200kmです。ゲレンデ走よりハードだった・・・
松本城近郊
松本は長野県の真ん中の観光地で、一大中継地点です。塩尻よりここで乗り換えるのがシンプルで安心です。
名物はお城と温泉です。秋の松本城は非常にフォトジェニックです。入場料を払わずとも、お堀の外からその雄姿を拝めます。
松本、安曇野をぷらぷらすれば充実の一日を楽しめます。この二都市間では高低差がほぼありませんし。
諏訪湖周辺
ぼくは初日に富士見パノラマで走って、二日目の自走の距離を少し減らそうと、下諏訪へぎこぎこ移動しました。MTBで90kmはたいがいですが、100km越えはむりゲーです。
安い素泊まりの宿を探して、たまたまこの地を選びましたが、結果的に良いパン屋と良い景色に出会えました。諏訪の名物は湖と温泉です。
ただし、富士見方面岡谷からの初期中山道の坂がハードですが。
諏訪湖の周りには快適な自転車専用レーンがあります。一周は16kmです。さくっと回って温泉に入るのはおすすめです。
信濃大町から白馬
富士見から諏訪までの下道はチャリにはややアウェーです。上記のようにトラックががんがん行き交い、トンネルが一つ二つあって、路肩がわりとタイトです。
松本から白馬へは交通状況がやや改善して、快速なサイクリングルートになります。途中に木崎湖や青木湖もある。
問題点は風向きでしょうか。ぼくは終日に北風にさらされました。たぶん、日本海側からの風で一段と冷たい風です。もっとも、微妙な長い緩い登りのせいで体温はとんとんですが。
白馬はおしゃれなリゾートです。おしゃれペンション、ゲレンデいろいろ、パタゴニアのアウトレットやスノーピークの大きなショップ、イオンビッグがあります。
スノピのフリー焚火とフリー薪には一同が驚きました。
糸魚川へは下るべからず
白馬は長野県の北端です。日本海は50km先の目と鼻の先です。しかも、ルートはずっと下りです。3時間のチャリで新潟県だ!
しかしながら、糸魚川方面へのルートは全くおすすめではありません。地元の人、チャリで走った人の誰もが「行くな」と仰います。
車やトラックの多さは当然ですが、そこかしこが1kmオーバーのトンネルだらけです。とくに平岩から小滝の付近がぐねぐねカーブの長いトンネルです。これはだめなやつだ。
仮に糸魚川へ抜けて、北陸新幹線に乗っても、特に早く帰阪できません。糸魚川から新大阪の電車輪行は乗り換え2回の3時間40分ほどです。
糸魚川に抜けてしまえば、海岸線を走れますが、10月下旬の日本海にはあまり惹かれない・・・
長野県への移動とおすすめサイクリングスポットまとめ
- MTBスポットへは大阪から4、5時間
- 電車は特急自由席で1万ちょい
- 街乗りには松本、諏訪が○
- ヒルクライムスポットは10月末には△
- 糸魚川への下りは×
一泊で行くと移動でかつかつになりますから、二泊くらいできるときに行くと、マウンテンからヒルクラから街ぶらまでいろいろ楽しめます。
もちろん、秋には天然きのこ、新そばが最高です。ぼくが二日目に泊まった小谷村の宿の飯は最高でした。地元の手作り天然ものの創作コースで締めに十割新そばが出ます。器もおしゃれ。
個人的にベスト3に入る宿飯です。美食家は是非に寄ってください。自家製酵母パンの宿 白馬山麓栂池高原プチホテルシャンツェ