ホイール、クランク、そして、ついにフレームがそろいました。てきとうなハンドルとサドルを取り付ければ、またがって遊べます。超高級バランスバイクです。
一方、変速機の調達がおくれます。SRAMかカンパかマイクロシフトかの脱シマ三すくみの状態がながらくつづきます。大半はデュラエースかアルテか105かの三つ巴でしょうけど。
SRAMかカンパかマイクロシフトか
オフロードにはSRAMを使いますから、SRAMのFORCEかRIVALのチョイスを考えます。
SRAMの変速メカはけっこうですし、ダブルタップの操作性は最高ですが、レバーとブラケットの大きさがいまひとつです。ぼくの手に余る。
サイクルモードの試乗会で御三家のレバーを比べますと、評判のとおりにカンパニョーロに好感触をおぼえます。
シマノR9100、R8000系のレバーはずいぶんとコンパクトになりましたが、機械式STIレバーの変速操作が好みに合いません。
なんでブレーキとシフトが単一の端末だ? これが腑に落ちません。操作ミスが容易に起こりえます。小さな手にはしんこくな問題です。
そんなわけで趣旨と操作性の難からシマノは消えます。SRAMかカンパかマイクロシフトか・・・もうフラットバーロードにしてやろうか・・・
グリップシフトの予備が気持ちを揺るがします。
カンパニョーロ、きみにきめた!
結局のところ、握りやすさと見た目に惹かれて、カンパニョーロのレバーを取り寄せました。ポテンザ11速のエルゴパワーです。
おはこの親指シフトです。しかし、何気にエロッシモな形状です~。
おきまりの体重測定は左右ともに190gでした。インナーケーブル抜きの実測です。ライバルのシマノアルテグラが約420gです。勝った!
でも、SRAM FORCEが315gです。負けた! フロントシングル用のCX1やFORCE1は300gアンダーです。FORCEはばつぐんに軽量です。
レバーのメンテはまた今度
このカンパのポテンザのレバーは中古です。
例のごとくカンパニョーロのDIY情報がニッチ産業です。わりと新しいポテンザのレポートはニッチのニッチです。古いレコードやアテナのログばかりがネットの海に漂います。
シフトレバーのようなふくざつなメカの手探り分解は禁物です。げんにSRAMのグリップシフトをばらしちゃって、組み直しに苦労しました。
こんなふうにシフターの中にはギアとバネがうじゃうじゃ密集します。不用意に手探りでどこそこをぱかっと開けると、不意打ちのバネビョーン攻撃をくらいます。
元の位置が分からない。バネが入らない。はい、詰みです。ぱかは一秒、戻しは小一時間です。こんな悲劇を繰り返さない。
外側をきれいに洗って、手打ちにいたしましょう。
カンパのブラケットフード交換
かんたんにケーブル交換とフードの交換をしましょう。この二つのレポートは各所にちらばります。
ケーブル交換ないし取り付けは必須、フードの交換はファッションです。いずれの手順がブラケットのゴムカバーめくりから始まります。
とめピンに注意
フードを外します。シンプルに手元からぶりっとめくり上げます。このとき、留めピンの存在に注意しましょう。
これが何か所かにあります。取り外しを忘れて、ぐいぐいやると、ゴムの被膜をあっさりぶちやぶっちゃいます。
T25星形ねじが六角ボルトに
ハンドルバーへのクランプの調整ボルトはまあまあ奥にあります。
旧モデルのここは星形ねじのT25でした。ポテンザはこんなふうにザ・六角です。これはありがたい変更です。
フード交換にはこれを完全に取り外します。レバー側のとっかかりをぺろっと外して、
ぐいぐい引っ張ります。手加減は不要です。フードの破損に気を使うと、永遠に剥けません。けっこうな難敵です。
秘策はせっけん水
フードの取り付けはこの逆の手順です。ぐいぐいぎゅうぎゅう引っ張ります。しつこいタイヤのビード並みの硬さです。
フードをうまくずらせないなら、せっけん水を塗るか流し込みましょう。これはフラットバーのソフトグリップの取り付けの秘策とおんなじです。
ケーブル取り付け
ケーブル交換や取り付けはこんなにハードじゃありません。ソケットやガイドはフードの手前側に集中します。
シフターケーブルの取り付け
はじめにシフトケーブルを通します。ブラケットのフードの親指ボタンの手前までめくると、白いプラチックのタイコ受けをおがめます。
もちろん、事前にシフトをカチカチして、ソケットの穴をこちらへ向けましょう。
シフターインナーはここから出てきます。
その先のガイドが二つに分かれます。ハンドル周りのケーブルの取り回しからベターな方を選びましょう。
ちなみにカンパのシフターのインナーのタイコはシマノ/SRAMのものより小型です。これをむりに使うと、外せなくなります。
すなおにカンパ専用品を使うか、タイコをすこし削りましょう。シマスラのインナーをポン入れすると、こういう惨劇を招きます。
みっちみちです。インナーのテンションはそこそこ強力です。結果、タイコが樹脂のソケットに圧着します。
ぼくはのこぎりでスリットを入れて解決しました。
ブレーキインナー取りつけ
おつぎはブレーキインナーです。入り口はブレーキレバーの付け根です。
出口はここになります。
ワイヤーのはしが悪い子だと、レバーの根元やフードの脇から出ていっちゃいます。正解の出口は親指ボタンの上のあたりのみです。
とまあ、ケーブルの交換や取り付けの流れはシマノやSRAMのレバーと大きく変わりません。
ポテンザはパワーシフト
カンパのシフトはパワーシフトとウルトラシフトに分かれます。おおきなちがいはリアのシフトです。パワーは単発、ウルトラは多段です。
この初期型ポテンザはパワーシフトです。現行のHOタイプはのきなみウルトラシフトです。ややこしいところです。