ブログの収益方法は主に4つです。
- 広告貼る
- アフィリエイトする
- 依頼貰う
- 何か売る
最も手軽な方法は1です。
2のアフィリエイトは中級者向けです。モノはそう簡単にぽんぽんと売れません。
3は「これPRしてください!」というピンポイントの案件です。うちにはたまーに来ます。
4は普通に物販、通販、イーコマースです。商売とか経営のセンスを要します。手軽ではない。
今回はブログの収益化の登竜門、1の広告貼るの話です。adsenseですか? いいえ、The Monbeytizerですが何か?
フランス生まれのThe Moneytizer
ブログやWebサイトの広告の王はGoogle AdSenseです。ぼくはブログを書き始めた2008年頃に申請して、一発で審査に合格しました。10年越えのベテラン選手です。
そもそもその時代にはまともなクリック型広告はほぼadsenseしかありません。忍者アドとかNendとかはもうあったかな?
そのadsenseの仕様も割ところころ変化するから、他のクリック型広告まで手が回りません。直近ではAMPへの適応と撤収に大苦戦しました。あの狂騒曲は何だったか・・・
また、うちではadsenseと成果報酬型のアフィリエイトを併用します。クリック型の収益の比較や実証より何かの記事を書く方が効率的です。
で、ひさびさにadsenseの配置や自動広告の設定などをいじり始めた矢先、DMに気掛かりなタイトルが現れました。それが今回の”The Moneytizer”です。
新鋭のインプレッション報酬型
「読めん」
それがThe Moneytizerの第一印象です。語呂から「ざまねたいざぁ」でしょう。ところで、人前で「あなりすてぃっく」て口にするの何か緊張しません? 知らんけど。
The Moneytizerは2014年にフランスで誕生しました。ちゃきちゃきのパリっ子です。日本へは2022年に進出しました。
その日本の担当者のT氏から直でサービスの案内と登録の勧誘を頂きました。メール内にはキャンペーンで5ドル還元の紹介リンクが・・・
経験上、初見の海外のものを無条件でぽちぽちするのは芳しくありません。紹介リンクを避けて、ブラウザを変え、まっさらの状態でThe Moneytizerに登録しました。
こんなときにしか起動されないMSのEdgeさんは割と良いブラウザです
結果、ここで登録した別のメールアドレスにさっきの担当者の方から連絡が来ました。詐欺メールやキャッシュバックスパムを疑ったことに心より深くお詫び申し上げます。
で、こちらはうちの紹介リンクです。初回入会者はこちらから登録すると、キャンペーンで5ドルの報酬を貰えます。
ちなみにぼくは15ドルの紹介料を貰えます。ええ、ぼくは正直者です。紹介料は15ドルです。リクルート代です。
記事作成に3時間くらい掛けましたし~、画像たくさん使いましたし~、2000円くらい許してくださいよ~、旦那~。
https://jp.themoneytizer.com/&sponsor=cee2ede0aff6622fb39b3c48f06a8c0c#inscription
ちなみにキャッシュバックはアカウント単位で、サイト単位ではありません。「くずサイト100個登録で5×100の500ドルや!」みたいなゆで理論は無理です。
表示=収益
ブログ広告の第一人者のadsenseはクリック報酬型です。ad系のものはだいたいこの形式です。
クリック=収益
ブロガーの観点では表示と露出だけでは収益が発生しません。広告主の観点では広告宣伝費が消化されません。トリガーは『クリック』です。
成果報酬型のアフィリエイトではここからさらに『購入』が加わり、『審査』が入り、最後に『確定』があって、ようやくただの数値がお金になります。
直依頼では『連絡』や『納期』や『忖度』や『請求書、領収書、インボイス発行』などがあります。その分、中抜きや手数料は発生しません。丸儲けです。
インプレッション型広告はその名のとおりです。インプレッションはWebやIT業界では『表示回数』と同意です。
1ユーザーx2ページx2広告=4インプレッション
で、インプレッション型広告はこの表示回数が直で収益になります。『クリック』や『購入』のような追加アクションが不要です。ちゃりんちゃりんのハードルが激低です。
デメリットは単価の低さです。インプレッション型では物販アフィのような一撃1万円のような高額報酬はあり得ません。
上のレポートは直近のA8のものです。24640円と14080円の『未確定』が『確定』にならないと、ぼくはグレます。
あと、自転車パーツは物販では高額の部類です。616000円はフレーム、352000円はコンポ一式、84370円と73920円はホイールかな? 1000円以下のやつはよー分からん。
当然、報酬が高額であっても、広告がサイトとマッチしないと、『購入』が発生しません。アウトドア系サイトで美顔器は売れませんよ?(以前、商品提供とプロモ依頼の打診があった)
The Moneytizerの審査基準
The Moneytizerのアカウント登録は自由です。昨日今日にサイトやブログを始めた人も自由に申し込めます。
ただし、adsenseやYouTubeと同じく収益化の審査はあります。合格ラインは月間10000アクセスです。
しかしながら、アクセス数の証拠の提出や明示はThe Moneytizerの運営側から特に求められません。たぶん、Similarwebとか外部ツールでのざっくり審査です。
ぼくはアナリスティックの直近のレポートのキャプチャ画像をメールに添付して、担当者さんに送り返し、半日で合格判定を頂けました。
The Moneytizerの設定
ここからはThe Moneytizerの具体的な使用例です。環境です。
- システム=Wordpress
- テーマ=Cocoon
- サーバー=Xserver
定番ですね。
ads.txtの設定
The Moneytizerにログインすれば、設定手順を順次に教授できますが、ここではより具体的な実例を示します。
まずはads.txtの設定です。
管理画面の左からads.txtをクリックして、サイトを指定し、手動設定を選んで、ads.txtの中身をコピーします。
内容はオーナーや代理店やネットワークのリストです。
で、これをサーバーのads.txtに追加します。Xserverの管理画面に飛びましょう。
adsenseのコード(google.com.pub~のところ)の下にThe Moneytizerのads.txtリストを追記します。
このとき、冒頭のadsenseコードを消してしまうと、adsenseを表示できなくなります。まるまる上書きせずに追記してください。
The Moneytizerに戻って、ads.txtの『統合の確認』をチェックします。正しく設定すれば、即座にOKを貰えます。
CMPの設定
次はCMPの設定です。これもコピペとぽちぽちで終わります。
これをCocoonに貼り付けます。設定の『アクセス解析~』の部分を開いて、『ヘッド用コード』にぺたんと。
この後にThe Moneytizerの『統合の確認』をチェックします。ぼくと同じ環境で導入するなら、この手順でほぼ行けます。
実際にぼくが躓いたところは最初の最初です。adguard系のプラグインを導入したクロームブラウザではThe Moneytizerを直で開けませんし、管理画面でちょくちょく詰まります。
もっとも、広告ガード系プラグインはadsenseの管理画面にも干渉しますが。
The Moneytizerの広告を貼る
さて、広告を貼りましょう。おすすめは”FOOTER or SLIDE-IN”です。
このコードをさっきのCocoonのヘッド内コード内に貼ります。すると、記事の下部に自動のアンカー広告が出現します。
実際のモバイルの見た目です。
上から順に
- 訳アリ自転車パーツの~ところ=A8の成果報酬型のリンク
- NANKAI2800万円のところ=adsenseの手動レスポンシブ型
- 豊中市 区分 680万円のところ=The Moneytizerの自動アンカー型
です。
ちなみにadsenseの自動広告のアンカー型とThe MoneytizerのFOOTER or SLIDE-INはばちばちに競合します。
レイアウト上ではadsenseの自動広告のアンカー広告は名前に反してページ上部に追従しますが、規約で競合のアンカー広告との同時表示がNGになります。
The Moneytizerのレクタングル型はページ内に自動で挿入されますが、サイトバナー上!とかサイドバー↓とかに乱れ飛び、壮大なレイアウト崩れを引き起こします。たまに文字化けするし。
実質、表示位置の指定がほぼ不可です。数年前のGoogleの自動広告より暴れん坊だ。ぼくの感覚ではレクタングル系の使用は非推奨です。
レポートは遅延します
The Moneytizerの弱点の一つはレポートの反映の遅延です。adsenseのようにリアルタイムでレポートが動きません。
The Moneytizerの今日の実績は約48時間後にレポートに反映されます。15日の収益を確認できるのは17日以降です。
また、広告の最適化に平均1か月の期間が必要です。進捗率は管理画面で出ます。導入から5日目でこのブログの最適化は40%でございます。収益は2ドルでございます。
正味、この金額はadsenseのアンカー広告に劣ります。CPMは20円くらいで、adsenseの半分だし・・・はたして、100%の力は戸愚呂弟ぐらいに化けるのか?
The Moneytizerのもう一つの弱点は広告表示の遅さ、コードの重さです。PageSpeed insight系の点数は総じてadsenseより下がります。
The Moneytizerを導入するならば、これらのメリットとデメリット、他の広告との兼ね合い、サイトの総合的な使い勝手などを考えなければなりません。
The Moneytizerの支払い
The Moneytizerは海外の企業です。そこから報酬を受け取るには相応の窓口を用意せねばなりません。採用通貨単位はドル、ユーロです。
- PayPal
- 海外入金
おすすめはPayPalです。交換レートもそこまで悪くありませんし、手数料も数百円で良心的です。
銀行の海外送金は普通にうん千円とか取られますしねえ。実際、PayPal非対応の英国系アフィリエイトからの振り込みをUFJにしたら、毎回毎回5000円取られました、はい。
The Moneytizerの支払いは50ドル/月からです。今のレートで約7000円です。adsenseの支払いが8000円/月ですから、それよりイージーです。
収益の発生→確定→入金は当月→翌月→60日後です。つまり、2023年9月の収益は10月に確定して12月に振り込まれます。
adsenseは月末締めの翌月払いです。The Moneytizerはフランス生まれらしくラテン気質でのんびり屋です。
※2022年10月からThe Moneytizerの報酬のPayPalでの受け取りが不可となりました。理由は契約の都合だそうな。
このため、報酬受け取りは銀行口座となります。なお、手数料はThe Moneytizerの負担です。一安心。
The Moneytizerとadsenseの報酬の比較
で、The Moneytizerの導入から10日が経ちました。収益の変化を見ましょう。
- 広告収入0.6ドル→1.4ドル
- CPM0.2→0.4
- 進捗率30%→80%
The Moneytizerの単体の広告収入やCPMは2倍以上に跳ね上がりました。でも、ピークはすでに越えて、収益は下がり始めました。
そして、これと反比例して、adsenseの成績がごりごり下がりました。
- クリック単価→半減
- CPM→半減
- クリック数→30%減
The Moneytizerを外すと、adsenseの収益率は元に戻ります。上記の急減は季節要因ではない。スマートプライジングか広告のカニバリズムか。
インプレッション型では広告クリックは追加報酬にはなりません。『本来クリックされるadsense広告がThe Moneytizerに奪われて、CPMが下がった』がぼくの予想です。
で、結果的にThe Moneytizerの導入は若マイナスとなりました。adsense単体 > adsenseとThe Moneytizerアンカーです。
このサイトではThe Moneitizerの導入のメリットは特にありません。
The Moneytizerのまとめ
- 2014年フランス生まれ、2022年日本上陸
- 現時点で導入サイトは1万くらいらしい
- インプレッション報酬型
- アンカー広告がおすすめ
- レポート遅め
- 入金遅め
- 日本の担当者さんの反応は早め
- うちとはマッチしなかった
The Moneytizerの本ページの日本語化はほぼ完全ですし、うちにDMくれた担当者さんはまめに対応してくれます。
「年末にかけてスポーツ系、アウトドア系の広告が高くなります。どうでしょう?」という殺し文句を頂いたので、そっち系のサイトの運営者さんは導入をご検討ください。
あ~、うちから登録してください~、つい5000文字も書いちまったし~、ほんとに頼みますよ~、旦那~。