フォーマルなスポーツバイクの装備は大所帯です。シャツ&パンツの1セットで済みません。メット、メガネ、サイコン、グローブ、スマホなどがどしどし加わります。
フォーマルなオフロードの装備はほんとに武具ぽくなります。フルフェイス、エルボーガード、ニーガード、ボディアーマーなどなど。
ウェアの洗濯の格差
シャツ、パンツ、ソックスみたいな生地ものの洗濯はひんぱんですが、それ以外の装備のクリーングはおざなりです。
そもそも運動靴やスポーツシューズを洗わない人が少なくありません。
インソールだけを洗う、匂い消しでごまかす、完全にスルーを決め込むetccetc…日本人は潔癖症でなかったか?
運命の分かれ目は洗濯機です。この便利な家電に気安くぶちこめないウェアやアクセサリはスルー放置の憂き目にあいます。
世の大半のチャリダーのメット、パッド、シューズ、バッグ類の汚染は水面下で進行します。おっさんの汗や脂や汁は陰干しごときで消えません。
そして、ことに自分の匂いは自分にはよく分かりません。フグが自分の毒で死ぬか!? 歯医者さえが自分の口臭に気づかない。
メットやパッドをくんくん嗅いで、臭いか臭くないかに首をかしげるなら、さっさとその汗と脂の結晶をバケツにぶちこみましょう。
くさくさ疑惑の自転車バッグ
ぼくは普段着でチャリダーします。メットを被りません。頭の保護はふつうのキャップ(春夏秋)かニット帽(冬)です。これは生地ものに入ります。
膝パッドの導入が先日のことです。これはまだ臭くなりません。てか、ジーパンの上から装備しますから、直ばきみたいに汗と脂で汚しません。
で、くさくさの最有力自転車ウェア・アクセサリはカバン類になります。ふつうのリュック、ウエストポーチ、小さなフレームバッグです。
ぼくの記憶のなかにこの3点セットの洗濯のシーンはぜんぜんありません。使用頻度は高、使用期間は長、使用方法は雑です。くさくさの下地はカンペキにそろいます。
汗吸い王、リュックサック
オフロード派やアーバンコミューター派はバックパックをいといませんが、フォーマルなオンロード派はこれを忌み嫌います。
レーサー系のライドは長丁場です。ストラップがじわじわと食い込む x 12時間とかがふつうです。これはたしかにハードです。
でも、リュックをかつげば、いろいろ持参できて、道中や現地でたのしめます。
で、このリュックがたびたびの旅のおともとなります。ふつうのふつリュックです。背中の生地はメッシュです。
が、かんじんの通気性はポンコツです。初夏から秋口まで背中はもれなくホッカホカのビッチョビチョです。
そして、オフロードを走ればドロ跳ねを受け、お買い物に行けば強引なハンドルマウントからのフロントホイールのブロックタイヤ攻撃を受けます。
そして、バイクパッキングに出かければ野営地で放り出され、食い物のゴミやカスを一身に引き受け、さらにゲリラ雨に打たれます。
ひいき目にぞうきんクラスの雑菌の巣窟でしょう。案の定、自分でくんくんしても、判断にこまります。他人にかがせる勇気はありません。洗いましょう。
ゴミを抜く
バッグ洗いの手始めはごみ抜きです。さかさまにして、マチのすみずみまでカパカパします。
なんかの破片となんかの領収書となんかのキャップと食パンのふくろを止める工具とせんたくばさみとダイソーのパンク修理パッチラバーです。
大量の黒いツブツブは砂利でなく、コーヒー豆の出涸らしです。キャンプに行って、コーヒーを淹れて、用済みのこれとフィルターを連れのごみ袋に入れ忘れました。ぬかった!
で、この出がらしを使用済みのフィルターでつつんで、口をしぼって、やかんに突っ込みましたが、帰路の激走ダンシングで封印を解き放ってしまいました。
つまり、このリュックは汗くさくない! でも、コーヒーのフレーバがじかに来ます! 実際問題、これが水を吸うと、シミを出します。これはなかなか落ちません。
洗剤でもみ洗い
洗濯機に大きなボタンやバックル付きのものはNGです。金具やストラップが取れかねませんし、洗濯槽がいたみます。
洗剤をじかにぶっかけて、ぬるま湯で洗います。
くさくさ候補の第二位がストラップのメッシュです。ここもずっと肌に密着します。
ウエストポーチとミニフレームバッグの丸洗いを並行しましょう。この二つは体にはじかに触れません。ぼくはハンドルにぶらさげる&車体にくくりつけます。
予備チューブの定期健診
バッグ類をからっぽしました。中身は予備のチューブ、携帯工具、タイヤレバー、軍手などです。このなかの問題児はどれでしょう?
はい、ブチルチューブです。クリンチャーシステムの手軽さはパンクのしやすさの裏返しです。
おそとへライドに出かけると、なにがしかのノイズやダストを拾います。砂粒みたいな粒子系と草切れみたいな繊維系です。
いずれがきゃしゃなゴム被膜の苦手な分野です。角度次第で髪の毛さえがチューブに刺さります。ピンホールはスローパンクの原因です。
そもそもゴムが自然に劣化しますし。さっと水洗いして、からぶきして、空気漏れをチェックします。
- 予備の携帯チューブもさっと水洗い
- 空気チェック
OKです。くるくる丸めて、バルブキャップをつけます。
Vittoria 軽量チューブ問題なし
劣化したチューブ、傷物ブチルはただのおにもつです。『むだをそぎおとしたストイックなレーサースタイル!』がなきます。
シーラントまみれのチューブを洗う
チューブレスはクリンチャーとコンパチブルです。チューブを入れてトラブルに対応するとか、なつかしいブチルのもっさり感を味うとかできます。
で、使用後のチューブはシーラントにまみれます。
ラテックス系のシーラントは外気で一気に膠着し始めます。が、間髪をいれず、水をぶっかけて、洗剤でまるっと洗えば、ひどいカピカピくんを防げます。
そして、自転車は有能な物干し台です。