堺国のシマノの自転車パーツ=コンポは4年ごとにフルモデルチェンジします。釣具はすこし前まで3年サイクルでしたが、最近チャリパーツと同じ4年サイクルになりました。
SM-FC-R7000
2016年は新型デュラエースと新型アルテグラのモデルチェンジイヤーでした。前者はロードバイクの最高グレード、後者は普及価格帯のリールです。
新アルテリールは『巻き心地が数十パーセントアップ!』てうたわれます。『数十パーセントアップ!』のキャッチコピーの万能性はえげつないレベです、ははは。当社比でゆわれてもさ!
他方、自転車コンポのアルテグラはロードバイクのセカンドグレードです。ツールドフランス2017の直前の6月に公式アナウンスが来て、新型R8000シリーズがはなばなしくデビューしました。
まあ、それ以前に海外ネットメディアのリークや海外ストアのフライングリストアップ、当のシマノのえらい手違いで情報は丸裸でしたけど。
2018年はXTRと105のターン
戌年平成三十年の2018年はシマノのロードバイク用コンポの105とMTB用のXTRのモデルチェンジイヤーになります。
チャリ業界的にはXTR M9100が要注目の最重要です。XTRはオフロードの最高グレードにあたります。プロ用機材。はたして、待望の12段変速が新型XTRに採用されるか?
アメリカのSRAM社は2016年に12段変速のEAGLEを投入しました。その一年後にはエントリーグレードのGXに12速モデルを拡大します。もう6万円でかんたんに12速化できます。
シマノがつぎの新型XTRを12速化しないなら、次世代のデュラエースR9200が候補になります。予定は東京五輪の2020年です。SRAM EAGLEより4年遅れです。ザ・周回遅れです。
期待と希望的観測を込めて、B4CはXTRの12速化を断言します。ほんまにたのんまっせ、シマノはん!

シマノ本社 2017年11月
もうひとつの105 R7000の注目度はそんなに高くありません。105はロードの3rdモデルです。めぼしいところはデュラとアルテで出尽くしました。マイナーチェンジです。
気がかりはデザインとカラーばかりです。このブラック一本化の流れではシルバーカラーのクランクは全滅しかねません。
パワーメーター? 1x? Di2?
新型105を独断と偏見で予想しましょう。て、その前に現行の105 5800モデルをおさらいしましょう。
現行の105 5800シリーズはシマノロードコンポの3rdグレード、実売4万ちょいの11速ドライブ、最強コスパのグループセットです。格安の11速ロード完成車の定番です。
読みはワン・オー・ファイヴ(英)、いちぜろご、ひゃくご、いちまるご(和名)です。シマノのセット中でなぜかこいつだけは無味乾燥の数字です。クラリス♡の愛嬌をすこし頂けません?
油圧ディスクブレーキは確定
「105は普段使いに十二分なレベ」
て、しばしばゆわれます。でも、ぼくはサイクルモードでアルテグラ搭載のロードに試乗して、キャリパーブレーキの制動力に不安を覚えました。ウェットではおもちゃ以下のポンコツでしょう、これ?

Garneau Gennix
正直、それ以下の105やティアグラのキャリパーブレーキはビミョーなところです。普段から油圧ディスクブレーキを使い慣れると、よけいにそう感じます。これでDHしようとは思えない。
「効きすぎて危ない」
「細かいタッチがむり」
てのはロード中級者やコアユーザーのマイナーな主観ないし食わず嫌いです。油圧DBのフロントをキャリパーの感覚でがばがばギュウギュウ握りしめれば、がつんと止まって、前のめりになりましょうよ。
けど、こうゆうタッチの違和感、手応えのほとんどは慣れの問題です。技術的にはリアブレーキを使う、140mmローターを使う、弱めに細かくレバーを引くとかで対応できます。
硬いスポーツサドルは『慣れ』の一言で片付くけど、油圧ディスクブレーキはそうじゃないてのは古き良きスポ根・脳筋とハイテク機材・デジタルデータが共存する自転車界のおもしろいところです。
結局、規格の是非は個人のインプレと業界のトレンドのせめぎあいです。そして、自分スタイル、流行トレンド、いずれを貫いても、相応の金と手間を強いられます。機材スポーツの宿命です。
「キャリパーブレーキ、ぜんぜん効かへん・・・ママチャリみたい・・・」
ロード初心者の率直な感想はこんなです。クロスバイクからの乗り換え組の最初のあるあるです。安いクロスの安いVブレーキはぜんぜん効きますし。

フォークにVブレーキをセット
今のところ、105印の5800系油圧ブレーキはありません。グレード外ナンバーのRSシリーズのST-RS505が105相当です。これは2016年春のデビューです。一年未満のほやほやニューカマーです。
はて、これが正規モデル105印のR7000系油圧ディスクブレーキ用STIレバーとブレーキキャリパーに出世するか?
シマノの社長は油圧ディスクブレーキの増産を公言します。2017年1月に下関工場が稼働しました。中級グレード向きのラインです。表面処理加工で求人があります。基本給は164400円也です。
そして、実業団所属、レース参加者、登録選手みたいな競技系のユーザー以外の大多数の一般のロード乗り、ライトユーザー、小柄な男子、ふつうの女子にこそ油圧ディスクブレーキは有益になります。
むしろ、現行のキャリパーブレーキは効かなさすぎ、ブラケットはでかすぎです。ちょっとの通り雨さえが命取りだ。カーボンクリンチャーホイールには合わないし。
以上のことから105油圧ディスクブレーキは確定です。女子、ライトユーザー、ミニハンド男子の心強い味方となります。個人的にSTIレバーのスリム化・コンパクト化は大歓迎です。
105ホイールは×
最近、ディスクロードの規格がようやく落ち着きました。前100×12 後142×12のスルーアクスルのフラットマウントです。QR式はマイナーオプションになります。
じゃあ、105のスルーアクスルのディスクブレーキホイールが出るか? 現状、シマノホイールのネームドモデルはR9100のデュラホイールだけです。→シマノロードホイール一覧2017
2017年のアップデでアルテグラホイールは看板を下ろしました。後継はWH-RS500です。RS=イレギュラーモデルです。ハブのロゴにもUltegraの文字はありません。『Shimano』だけです。オー・ネバー・アルテ!
この統合は意味不明です。型番で無味乾燥に区分するより『105ホイール』や『ティアグラホイール』や『テツゲタ』のがキャッチーでしょうに。DURAとそれ以外、の構図が明確化します。
WH-R7000 105 ホイールは×です。キャリパー用もディスクブレーキ用も出ません。無味乾燥なRS400かRS300が105相当でしょう。
ついでにデュラやアルテの単品ハブのページが公式から消えました。ロードのハブは105のみです。これも来年までのいのちです。ロードホイールの手組文化の終わりです。
対照的にMTBのハブは健在です。むしろ、BOOST化でオプションが増えました。XTRのBOOSTホイールはかくじつに出ます。
105パワーメーターは〇
新型105グループセットの注目アイテムはパワーメーターです。コンポのマイナーチェンジだけではインパクトが足りません。サイドメニューの充実が必要です。
先行メーカーのパイオニアやStagesや4iiiiが105用のパワーメーターをします。ここはボリュームゾーンです。ここのシェアは出来高に直結します。
そして、従来の機械式パーツの売り上げが頭打ちです。ハイテク機材や高機能ウェアがシマノの今後を占います。アクションカムへの参入、自社製E-bikeユニットのSTEPSの逆輸入はその一環でしょう。
じゃあ、高いおにぎり、105パワーメーターFC-R7000-Pは○です。でも、シマノ初のパワーメーターはスーファミ時代のドラクエ級の発売延期を繰り返します。
十中八九、原因はソフトウェアです。国内家電メーカーはハードをうまく作れても、ソフトをうまく作れません。PCのバンドルソフトがいい証拠です。
シマノもこの例にたがいません。アクションカメラCM-1000やCM-2000のソフトの使いにくさは方々で評判です。また、シマノのパワーメーターのオンリーワンが定かじゃありません。目玉はなんだ?
アクションカメラCM-2000みたいに防水防塵だけが取り柄になりかねません。シマノのパッキン力はたしかに世界一です。おかげでBBは回らない。
クランクのビジュアルは?
デュラエースやアルテグラの新型クランクは真っ黒クロスケのゴリマッチョ系のビジュアルになりました。シマノロードコンポ全体の統一感は上がりましたが、最高グレードの特別オンリー感が薄れちゃいました。
シマノは赤とか青とかのチャラい色に走りません。まじめのグレースケールです。ごくごくたまにゴールドの差し色です。YUMEYAの白はどこにいった?

YUMEYAケーブル
ロードコンポと逆に新型デオーレのアームはなんかしゅっとします。
New DEORE XT, SLX, DEORE components expand off-road and trekking possibilities! Find out more >> https://t.co/70CZ57IN2K pic.twitter.com/l8V11uiZcZ
— ShimanoMTB (@ShimanoMTB) 2017年2月21日
有機的なむきむき路線からスタイリッシュにイメチェンします。METREAのアーバン路線にちょっと似ます。さらにSRAM X7にそっくりです。
1xのディスクロード・・・てか、ドロップハンドルの油圧ディスクブレーキのスポーツバイクはこれからますます増えます。そのデフォルト初期装備が105でしょう。か、METREAにSTIレバーが出る?
大穴の電動105 R7050 Di2はあるか?
大穴の大穴です。万が一、いや、億が一の105の電動化を視野に入れましょう。
SRAMが無線ドライブeTapを出す、FSAがセミ無線のFSA Kforce-WEを出す、microShiftが電動11速メカを発表する、3万のXshifterが話題をとると、電動化はもう日常茶飯事です。
が、シマノの3rdの105の電動化は相当なインパクトです。これはハイテク機材の売り上げを伸ばす方針に合致します。
「実売10万でDi2のシンクロシフト!」
はい、売れます。
それか、飛び道具でMetreaの電動です。Metera U5050 Di2です。これは電動アルテグラの立場を食いません。すみわけが可能です。
「すでにMETREAがビミョーじゃない? 街乗りアーバンでアルテより割高だし? はあ?」
とかゆわない。
Vitus Bikes Mach 3 Urban Bike – Metrea 2018
定価 143099円
割引 5%
特価 135943円
※2018/1/20 07:31:27のの価格
あ、こいつは貴重な銀色クランクだった。
R7000パーツリスト(予想)
新型アルテR8000のパーツ表をもとにして、R7000のパーツ一覧表を予想しましょう。
モデル名 | 重量 | 素材 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|
FC-R7000 クランク | ||||
ST-R7000-L STIレバー左 | 機械式 | |||
ST-R7000-R STIレバー右 | 機械式 | |||
ST-R7020 STIレバー | 機械式+油圧ディスクブレーキ | |||
ST-R7050 STIレバー | 電動 | |||
ST-R7070 STIレバー | 電動+ディスクブレーキ | |||
ST-R7050 Di2 フロントメカ | 電動 | |||
FD-R7000-B フロントメカ | クランプマウント | |||
FD-R7000-F フロントメカ | 直付け | |||
RD-R7050 Di2 SS リアメカ | 電動 11-25T 11-30T対応 | |||
RD-R7050 Di2 GS リアメカ | 電動 11-28T 11-34T対応 | |||
RD-R7000 SS リアメカ | 11-25T 11-30T対応 | |||
RD-R7000 GS リアメカ | 11-28T 11-34T対応 | |||
BR-R7070 油圧キャリパー | フラットマウントデイスクブレーキ | |||
SM-RT700 ディスクローター | センターロック | |||
BR-R7010-F ダイレクトマウント | 28Cタイヤ対応 | |||
BR-R7010-R ダイレクトマウント | チェーンステーマウント | |||
BR-R7010-RS ダイレクトマウント | リアシートマウント | |||
CS-R7000 スプロケ | 11-25T, 11-28T, 11-30T, 11-32T, 12-25T, 14-28T | |||
CS-HG700-11 スプロケ | ワイドレシオ | |||
PD-R7000 SPD SLペダル | +4mmモデル | |||
SM-BBR50 BB | ねじ切りくん | |||
SM-BB62-41B | 圧入プレスフィットくん | |||
BR-R7000 ブレーキ | ふつうのキャリパー用 | |||
FH-RS470 ディスクハブリア | OLD142mm 12mm E-thruアクスル28/32/36H | |||
HB-RS400 ディスクハブフロント | OLD 100 12mm E-thuruアクスル28/32/36H | |||
WH-RS400-C30 ホイール | ||||
WH-RS470-C30 ディスク用ホイール | OLD142mm 12mm E-thruアクスル | |||
FC-R7000 P パワーメーター |
電動の有無で型番の2ケタ台が前後します。ホイールの命名規則はちょっとなぞです。
油圧ディスクは確定でしょう。基本カラーがどうなりますか。現状、銀色くんは期待薄です。価格は上がります、おそらく。値下がりの要素がないから。
てゆうても、105グレードで妥協できるなら、お古の機械式5800セットでぜんぜん行けます。
Shimano – 105 5800 11スピードグループセット
定価 87359円
割引 48%
特価 44990円
※2018/01/21 00:46:09の
これのチェーンを使い切ってこそ、上位グレードや新型105に近づけましょう。むしろ、これの性能を最大限に引き出せる人はすでに少数派のエリートライダーです。
しかも、新型の発表、出荷の時期には海外ストアのアルテグラR8000が同価格まで迫ります。やっぱり、見どころはおにぎりとDi2と色です。