Pearl Izumiのシューズは日本人向けじゃない? 名門ウェア屋の靴のなぞ


スポーツバイクの本場は欧米です。ロードはヨーロッパ、MTBはアメリカ生まれです。日本が世界に誇る日本発の自転車はママチャリになります。そして、ガラパゴス的に生き延びた競輪です。。

 

国内には世界的に有名な自転車関連企業があります。パーツのシマノ、アクセサリのCATEYE、タイヤのパナレーサーなどなどです。

 

ウェアのそれはPearl Izumi、パールイズミです。1950年に清水さんが開業しました。もとは繊維卸の店、糸屋さんです。

 

ここの息子さんが創業者のおやっさんに「サイクルジャージ作ってよ」て頼んで、オリジナルのやつを作らせて、チームメイトに配ったら、たちまちに大評判を得た、てエピソードがあります。

 

なんか大学の自転車サークルに所属する娘のために高精度パーツを作ったTHOMSONの創業社のエピソードにそっくりで、ははは。

 

で、糸屋の清水商店は1964年からサイクルウェアの開発に着手して、1958年のメキシコ五輪から日本代表に商品を供給します。

 

後日、社名をパールイズミに一新して、サイクルアパレルのパイオニアになり、一代で世界的な企業にのぼりつめます、by パールイズミ社史。

 

ウェアは超定番、とくにインナー

 

そんなパールイズミのおはこはウェアです。とくにインナーです。前進が繊維卸、糸屋さんです。人間の皮膚に触れる肌着がパ社のスピリッツです。

 

ビブショーツ、サイクルパンツ、オンロード系の本格ウェアのスタイルは肌着に通じます。アウターでなく、インターです。フィーリング、着心地、肌触りが重要です。

 

ふとしたきっかけで生まれたパールイズミのサイクルウェアですが、誕生の経緯はわりに合理的に見えます。アウター屋が作ったら、評判を取れなかったかも・・・

 

 

パールイズミのウェアの特徴は高機能、中価格、地味ルックスのザ・ジャパニーズスタイルです。ユニクロ、リーガル、ポーター、セイコー系です。サイクルウェア界のミズノだ。

 

ここから-機能+ルックス=カペルミュールとかのイマドキウェアになります。+ブランディング+欧州発でRapha、ASSOSです。

 

例のごとくビジュアルとブランディングは日本企業のおはこじゃありません。シマノもパナも一抹のやぼったさの呪縛から逃れられません。PROSな意味のけれんみがない。

 

高機能なダイナブックを作れても、スタイリッシュなマックブックを作れません。ユニクロ、リーガル、ポーター、セイコー系になっちゃいます。ロゴとブランドで見栄を張れない。

 

ライトユーザーほどにウェアのビジュアルやブランドの重要度は高くなります。RaphaストアやDE MARCHIストアみたいなカフェ的要素がパールイズミストアで成立するか? むずかしいところです。

 

Pearl Izumi USA=SHIMANO

 

そんなパールイズミの源泉は国内のPearl Izumi JPです。本社は東京墨田区にあります。清水の泉のようにこんこんと高機能ウェアを生み出します。

 

他方、海外のパールイズミ、いや、Pearl Izumiはどうでしょうか? 実際問題、アメリカのDASH AMERICA=Pearl Izumi USAがシマノの子会社であるのは業界では有名なところです。

 

日米のスタッフの交流はありますが、資本関係は別個です。商品開発もそうです。この結果、Pearl Izumiブランドに二種類の系統が生まれます。

 

アメリカ企画のPearl Izumiのシューズ

 

ショーツ、タイツ、パンツ、グローブ、ウォーマー、カバーみたいなジャンルはパールイズミの本分です。「ウェアの肌触りではどこにも負けんよ」てしずかな自信と自負が伝わります。

 

国内の正規流通品の大方がこの日本企画のハダザワリ系商品です。アマゾンや楽天で「パールイズミ」て検索すると、ずらずらと拝めます。

 

そんなときにぽっと出てきます、Pearl Izumiのシューズ。同社のイメージにシューズはありません。インナー系、ウォーマー系が主力です。

 

「パールイズミは安心安全日本ブランド、このPearl Izumiのシューズも日本人向けでしょうよ。幅広、甲高、まちがいナシ。ぽちっとな!」

 

はい、まちがいアリです。Peral IzumiのシューズはアメリカのPearl Izumi USA発の規格品です。そもそもの仕様は北米向けです。

 

この手のまちがいは茶飯事です。自転車産業の王者Shimano印のウェアとシューズはヨーロッパ仕様です。欧州の売り上げ比率が最大ですから。アジア人には服はでかめ、靴はせまめです。

 

国内ブランド=日本人向けの公式は自転車関連には当てはまりません。日本ブランド=日本製は夢のまた夢です。

 

シューズの仕様のギャップはことさらに悩みの種です。なんで欧米人の足はあんなにほっそりスマートでしょう? Dが標準ですよ?! ぼくの足にはぎっちぎちです。

 

純和人向けのアシックスのスーパーワイドの4Eランニングシューズさえがこのありさまです。アッパーの小指のところが内圧で破けます。

 

asics ランニングシューズ 使用後

asics ランニングシューズ 使用後

 

スポーツの専用特化型シューズはたいてい2Eまでです。幅広、甲高のビンディングシューズ探しは徳川の埋蔵金発掘並みのムズゲーです。

 

ジャストサイズより2サイズUPのGIROのシューズはチョイぎちです。圧迫感があります。

 

GIRO RUMBLE VR

 

これ以上のサイズはがばがばです。アーチとヒールがかぱかぱになります。フィッテングの過度なルーズさはビンディングのシステムにはちょっと噛み合いません。じゃあ、ジャストフィットのスニーカー+軽量フラペのがましです。

 

かちかちBOAクロージャーの元祖

 

で、Pearl Izumiのシューズの認知度は大きくありません。が、いまやすっかりおなじみになったガジェットを最初に搭載したのがここのビンディングシューズでした。

 

 

はい、BOAクロージャーです。ウィンタースポーツから始まって、アウトドアシューズやこんなウォーキングシューズまで普及します。カチカチダイヤル締め付けシステムです。一種のラチェットです。

 

Pearl Izumi USAがこれを最初に自転車界に投入します。で、しれっと歴史の陰に消えかけますが、人気の靴屋の後発商品に後押しされて、べんりガジェットとして根付きます。

 

べりべりのベルクロよりスマートですが、シューレースタイプには劣ります。ぼくはスニーカー的な外見を重視しますから、これらの多機能ガジェットシューズには手を出しませんが、ははは。

 

すこしでっかく広くなった

 

で、このアメリカ発のPearl Izumiのシューズは日本人には不評でした。細すぎ、狭すぎが主な理由です。それはそうです。もとが北米向けのモデルです。

 

しかし、数度のモデルチェンジとグローバル化でこれがじょじょにでっかく広くなりました。アジア向け、中国市場のスポーツバイクの需要拡大が契機でしょう。

 

オフロードのビンディングシューズがスニーカーないしライニングシューズ風です。

 

Pearl Izumi - X-Alp Seek VII シューズ
Pearl Izumi – X-Alp Seek VII シューズ

定価 17159円
割引 58% オフ
特価 7168円

※2018/01/10 09:47:38のwiggleの価格

 

レース、メッシュのスタンダードなルックスです。ぼくの趣味に合います。てか、このスタイルを嫌うハキモノ好きはいませんわ。

 

でも、なんでオレンジがデフォルトだあ?! このデザインでグレー、ネイビー、ブラック、ダークグリーンを出して~。

 

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