仏新型ヒルクラロード頂上決戦 LOOK 785 HUEZ 対 TIME Alpe d’Huez


2018-2019シーズンはオンロードのハイエンドバイクの当たり年です。自転車ブランド各社が意欲的な新型をつぎつぎ投入します。

 

また、エンデュランスモデル、スタンダードモデルと来たディスクブレーキ化がエアロモデルに波及し始めました。→2018ー2019シーズン 注目のエアロディスクロード

 

最速本命のTREK MADONE 10.0 DISC 2019が待ち遠しいところです。マドーンは時期的にはモデルチェンジの頃合いですし。

 

で、ロードバイクのトレンドはDB、エアロ、高剛性に集中しますが、オーソドックスな軽量バイクの新型が昨年の後半から相次ぎます。

 

くしくもフランスの名門のLOOKとTIMEが自転車乗りの聖地の名前を冠するフラッグシップフレームを世に送り出します。LOOK HUEZとTIME Alpe d’Huezです。

 

大注目のこの二モデルをさらっと特集します。はたして、HUEZのとうげを制するのはどちらの名門でしょうか?

 

 

特別なL’Alpe d’Huez

 

キーワードのHUEZはフランスの地名です。フランス人は最初のHと最後の子音を発音しません。読みは「ユエ」です。

 

L’Alpe d’Huezは『フランス・イゼール県のアルプス山系の高原リゾート地』です。おとなりはスイス、イタリアです。ジュネーブやトリノの方がパリより近いところになります。

 

このリゾートのとうげがのちにツールドフランスのコースに組み込まれて、ロードレースの聖地的な意味合いを持ちます。

 

のちののちにオフロードのDHマラソンレースのMegavarancheの最長コースとなります。3300mのPic Blancの氷河からふもとまでの30kmを駆け下ります。

 

 

こんなふうにHUEZはスキーヤーや自転車乗りには特別な土地です。そして、L’alpe d’Huezのつづりと語呂は耳に残ります。お店の名前とかモデル名にしばしば使われます。

 

スキーとチャリのLOOKとTIME

 

LOOKとTIMEはフランスの自転車界の顔です。近年の人気や実績はイタリア勢、ドイツ勢にすこし押されますが、名門のブランド力は健在です。

 

そのブランド力やクラフトマンシップはアパレルのエルメス社に通じます。

 

起源はTVT

 

この二社は起源を同じくします。前身はTVT社です。これが枝分かれして、LOOKとTIMEになります。元祖と本家みたいなものです。

 

両社の得意分野はカーボンフレームです。そして、ビンディングです。もともとのTVTがスキー屋さんですから。

 

LOOKはKEO、TIMEはXpressoて独自のビンディングシステムを持ちます。現行のクリップレスペダルとシューズの源流はこの二社です。

 

それから、LOOKはヌベール、TIMEはイゼールにあります。リヨン郊外にはリムのMAVIC、クレルモンフェランにはタイヤのMichelinがあります。南仏はまさに自転車王国です。

 

LOOKもTIMEもFELTもロシニョール

 

一時期、TIMEは創業者の死去や経営難で倒産のピンチに陥りましたが、ウィンタースポーツ会社のロシニョールの資本で再興しました。

 

ついでにLOOKのスキースノボ部門はこれ以前からロシニョールの傘下です。またまた2017年に米独自転車ブランドのFELTもロシニョールに買収されました。

 

2018シーズンにはロシニョールのオリジナルのMTBのデビューがうわさされます。Rossignol by FELTのバイクがおめみえするかあ?

 

ちなみにRossignolの意味はサヨナキドリ、英語ではNightingaleです。古い人には看護師さん、ガンダムファンには小説版逆シャアのサザビー相当、最近の人にはサーバントですか、ははは。

 

こんなふうにLOOKとTIMEはなにかと因縁です。これが新型モデルにさえ現れます。

 

軽量バイクのジレンマ

 

年々、ヒルクライムの重要性が欧州のメインレースで弱くなります。6.8kgの重量規定が足を引っ張ります。

 

日本のイベントや市井のレースには上りオンリーてのはふつうですが、仏伊西の3大ツールは上り下りの総合コースです。

 

下りと平地ではエアロの空力がかくじつに有利です。おかげで軽量フレームの本来の力はトップレベルでは完全に行きません。ある意味、なまごろしです。

 

その軽量さを最大限に発揮できるのはホビー、野良レース、非公式のイベントばかりです。5kgバイクはSTRAVAのKOMを取るにはベストでしょう。

 

でも、非公式の単発の登りの記録狙いで軽くするなら、フロントシングルとかテープ外しとかコグ減らしとかスポーク間引きとかイロイロな工夫で対応できます。

 

公式レースではせっかくの軽量フレームが6.8kgのオデブにされちゃいます。軽いバイクをむりに重くする、しろうと考えでバランスの悪さが目にわかります。

 

このジレンマが軽量ロードバイクの方向性をあやふやにします。各社のハイエンドモデルは勝利のための機体、優勝バイクです。

 

レースで最大限の強みを発揮できないモデルにメーカーが力を注ぐか? 6.8kgにぴたっと収まるエアロや快適ギミックのエンデュランスをがんばるか~、てなりましょう。

 

なぜかそんな不遇の軽量モデルに希望の光が2017シーズンの後半からつぎつぎと降り注ぎます。そして、うちの二つがフランスの名門で、さらにコンセプトとネーミングが被る・・・

 

LOOK 785 HUEZ

 

LOOK社の785 HUEZシリーズは2017年にローンチしました。ハイエンドモデルがHUEZ RS、廉価版が無印785 HUEZです。

 

 

RSのフレームセットは38万円です。名門の最新のフラッグシップがお値打ち価格です。そして、トラディショナルなオールラウンドのロードバイク、否、ロードレーサーです。

 

売りは軽さです。上位のRSのフレーム単体は730g、フォークは280gです。スーパー・クライミングバイクの面目躍如です。

 

ただし、この重さが塗装前か塗装済みかはなぞですし、公称値では600g台のTREK EMONDA SLRに負けます。

 

チームモデル以外のフレームの完成車イメージはシマノライクです。ボトムブラケットはBB86.5、シートポストは27.2mm、ステム、フォーク、のきなみふつうです。

 

専用品、独自規格が日増しに激増する最新ロードバイクのなかではこのふつうさが逆にざんしんに映りります。

 

TIME Alpe d’Huez

 

LOOKのHUEZの衝撃の誕生から数か月が経ちまして、2018年が明けまして、めでたくデリバリーが始まりました。

 

その最中、同門のTIMEが数年の沈黙を破って、新型モデルを発表します。TIME ALPE d’Huezです。コンセプトはオールラウンドの軽量スーパークライミングバイクです。

 

 

なんて因縁でしょう?! にわかにパクリの後出し疑惑が浮上します。開発者のインタビューには「おれも驚いた」て率直な感想があります。

 

TIME Alpe d’Huez01のフレーム重量は840gです。か、軽くない・・・いやいや、同社製品のなかでは史上最軽量です。てか、エモンダがチートです。

 

お決まりのように「単純な重量には比重を置かない」てメッセージが出ます。たしかにTIME社だけはこの言葉を公言できます。

 

自転車にあみあみカーボンのRTM工法を駆使するのはここだけです。PV内でそのじまんのあみあみマシーンがこれでもかと登場します。ごりおしだあ?

 

価格は590000円~です。注意点はフォークです。クラシックフォークはバンドルですが、じまんのAKTIVフォークは+60000円です。

 

カスタムカラー+オリジナルステム+ハンドルは810000円です。エルメス級のハイブラだあ! CANYONの最上位モデルの完成車を買えちゃいます。ステーの形はCF SLXみたいだし。

 

廉価版の21は298000円です。で、重さは930gです。ふつうのカーボンフレームです。しかし、ハイブラの安モデルてのは興ざめです。

 

ふつうの人の率直なインプレ

 

特殊な工法のふつうのフレームかふつうの工法の軽量フレームか、過程か結果か、HUEZかAlpe d’Huezか・・・

 

とくに片方をひいきしない門外漢のメガネには39万のLOOKのHUEZ RSのプロチームカラーが魅力的に思えます。

 

デザインがよりトラディショナルです。LOOKじまんの軽い硬いZED2クランクをオプションしても、TIME Alpe d’Huez01のフレーム単体価格に達しません。

 

TIMEのプロモ映像のカーボン繊維あみあみ機はみごとなもんですが、工法のちがいに20万は出ませんわ~。

 

結局、あむのは機械ですし。一人の熟練の職人が最高の皮で一個のバッグの全工程を仕上げるエルメスのバーキンやケリーほどの付加価値はありませせん。

 

差額でボーラやRSYSやレーゼロカーボンを買えますしねえ。

 

 Fulcrum Racing Zero (レーシングゼロ) カーボンホイールセット 2017
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定価 252882円
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特価 182524円

※2018/02/14 03:45:11のchainreactioncycles.comの価格

 

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