Fred、DORIS、MAMIL、チャリンカス 自転車乗りの蔑称、揶揄、スラング


ものごとには表と裏があります。LOVEはHATEの反面です。こちらが立てば、あちらが立たず。

 

スポーツバイクの人気や活用や露出が増え、自転車乗りが目立つようになれば、それをこころよく思わない勢力からいろんな声が上がります。

 

ひとつのことにどっぷりはまると、身内や仲間への目線は否応なくなまあたたくなります。しかし、世間の目や反応は冷淡なものです。

 

A「自転車で京都まで行ってきました」

B「すごい!」

 

A「自転車で琵琶湖一周してきました」

B「あほか」

 

です。今のところ、ぼくの周りではロングライドの理解を得られません。まだ、MTBのゲレンデ走とかファットのスノーライドとかの方が世間の理解を得られます。

 

世間一般では『朝から晩までたんたんと走る』てのはアクティビティやレジャーやではありません。サイクリングですらない。

 

世間の『サイクリング』の見解は数時間、20~30キロ、ピクニック気分でぷらっとする、です。平均速度20kmで100kmを走破するのは『荒行』です。

 

中立のパンピーの方々がそんなところです。アンチ自転車派の方々はチャリとチャリンコ乗りをさげすむことに無遠慮です。

 

これは日本ばかりのことじゃありません。自転車乗りと職業運転手の仲の悪さは世界共通です。ロードバイクと路線バス、ハイカーとMTBは永遠のライバルです。

 

また、本格競技主義とゆるゆるホビー目的はビミョーにかみ合いません。古参はにわかを軽蔑しますし、ビギナーはベテランを煙たがります。

 

こんな各所のあつれきからいろいろな悪口、揶揄、スラング、卑称が生まれます。一部は苦笑やイライラをさそいますし、一部は心にざわっと引っ掛かります。

 

フラットなパンピーの目線でこれらを見下ろして、自転車と自転車利用者の光と闇、清と濁を直視しましょう。

 

おおらかに笑い飛ばせる人はさいわいです。

 


自転車乗りの悪口、揶揄、卑称

 

この『自転車乗り』はおもにスポーツバイク乗りです。ママチャリ、軽快車、一般車乗りはとくに『自転車乗り』て称されません。それらは自転車に乗ったふつうの人です。

 

町中の目立ち度と速度、急速な増加度からドロップハンドルバイクがやり玉にあがります。ロード、ピスト、高速アーバンコミューターです。

 

クロスバイク、ミニベロ、街乗りMTBへのまなざしはやや微温的です。フラットバーとライザーバーはドロハンみたいに異彩を放ちません。

 

ただし、ハイキングエリアのMTBは古参の登山者の目の敵です。ハイカー、ボルダリング、トレイルラン、MTB乗りの陣取り合戦もひそかに活況です。

 

チャリンカス

 

われらの日本の自転車乗りの卑称は『チャリンカス』です。チャリンコ+カスの造語です。ネット由来のスラングです。

 

同系にパチンコ狂いの『パチンカス』や重喫煙者の『ヤニカス』があります。ちなみに『カーカス』は下品な自動乗りのことでなく、タイヤの構造体のことです。

 

『クソ』や『カス』系の造語はわりに新しい年代のものです。高速インターネッツ時代の2000年代以降に一般化しました。英語ではfuckin’です。対義語は『神』です。神ゲー、クソゲー。

 

で、チャリンカスは特段の対象を持たない言葉です。バッドマナーの自転車乗りにオールラウンドに適用されます。

 

自転車嫌い、アンチ・サイクリスト、極度の自動車主義者は自転車乗りの一切合切をチャリンカスの沼地に放り込みます。行動派はへんな幅寄せやクランクション、進路妨害に出ます。

 

しかし、日本人は圧倒的に上品です。海外では意図的な追突事故の事例が後を絶ちません。1シーズンに1回はあります。米英のニュースが多めです。

 

形式主義、原則主義のハイマナーのチャリダーには無灯火、逆走、ノーヘル、歩道走行、信号無視の自転車と自転車乗りはりっぱなチャリンカスです。

 

その一方、線路前一時停車、制限速度、高架走行、二段階右折、フロントライト点滅の認識はわりとあやふやです。

 

個人的に夜中の河川敷の手狭な遊歩道を時速20km以上でかっとばすスポーツバイク乗りにはヒヤヒヤします。明るいライトが逆光になって、車体とその脇がぜんぜん見えません。

 

最徐行か土手上走行を強くお願いします、いちジョガーの意見です。

 

特定のジャンルを揶揄する単語はありませんが、「ロードww」とか「MTBwwww」とか「クロスバイクm9(^Д^)プギャー」てWの連打や2チャンネル風の絵文字が万能で効果的です。

 

「ちょww おまえwww ルイガノてwww m9(^Д^)プギャー」

 

『プギャー』の変換でこの絵文字が出る仕様はどうでしょう? ははは。環境依存てWindows10の環境だあ?

 

チャリオタ

 

チャリオタはチャリンコ+オタクの合成造語です。やはり、ネット時代以降にノーマル化した言葉です。旧世代の言葉ではマニアやキチやバカです。ツリキチ、切手マニア、空手バカ。

 

一般的にはチャリオタ=機材狂てところです。乗ることよりいじることに熱心だ。メーカーの新モデル、新規格、新パーツに目がありません。

 

BBの一覧とか存在しないコンポの画像を作っちゃう人はまちがいなくチャリオタの素質を持ちます。

 

とはいえ、自転車のフレームやパーツは工芸品の側面を持ちます。ヴィンテージものは一定の価値と相場を持ちます。

 

コレクター的な楽しみはそんなに邪道じゃありません。自転車フリマのシクロジャンブルとかに行くと、歴戦の収集家の方々に会えますよ。

 

モールトン屋さん?

 

Fred,DORIS

 

自転車の本場、欧米のスラングの代表はFredです。このワード単体ではそれらしい言葉は出ません。cyclistやbikeと合わせて画像検索すると、大量のアチャーな画像をおがめます。

 

これはおもに3つの別種の自転車乗りを指します。

 

  1. カジュアルなラフな普段着でぱりぱりのロードバイクに乗るおっさん
  2. 高級ロード、本格パーツ、高機能ウェアで固めるメタボのおっさん
  3. チャリオタと同等の意味合い

 

Fredの共通項はおっさんとロードです。女子のFredはDorisです。米と英で使われ方がちがいます。

 

サンダル履き、半ズボン、すね毛ぼうぼう、バイクはSpecialized Tarmacみたいなのは1のFredです。

 

Pinarello Dogma F10、Dura ace Di2、Garmin、Raphaに身を包んだムチムチメタボ体系みたいなのは2のFredです。

 

全般的に本格系以外、ノットアカデミックなにわか・ミーハー・かぶれな中年男性のロードバイク乗りがこの尊称を与えられます。

 

ライダーの経験、技術、能力が機材と不相応だ→Fred!! 100万のバイクで月間100kmしか走りません→Fred!! です。

 

このFredの由来はなぞです。人名説が有力です。

 

MAMIL

 

MAMIL、マミルはmiddle-aged man in Lycraのイニシャルです。

 

  • Lycra=スパンデックス=全身タイツ
  • middle-aged man=中年の男性=おっさん

 

つまり、MAMIL=ぴちぴちショーツやジャージのおっさんです。意味合いはFredの2番と被ります。おもに英国で使われます。

 

やはり、メタボ体系の中年ロード乗りが揶揄の対象です。英米のおでぶさんは日本人の比じゃありません。それがTeam SKYのユニフォームに身を包みむと、えらいことになります。

 

ただし、このMAMILはPROSとCONSを含みます。ネガティブ一辺倒な意味でない。日本の『貧脚』とか『痛車』みたいなニュアンスです。

 

このMAMILをテーマにしたドキュメンタリームービーが近く公開されます。オフィシャルのトレーラーです。

 

MAMIL – Official Trailer from Demand Film on Vimeo.

 

う~ん、圧倒的ななまなましさです。ロードバイクの価格、活動エリア、競技人口の世代からこれがちまたの実態、リアルな風景でしょう。

 

ブームで女子や若手が流入する日本の自転車界はぜんぜん華やかなジャンルです。ぴちぴちウェアの抵抗感はスポバイ乗りの中でさえ分かれますし。

 

以上、自転車乗りのスラングでした。むちむちメタボのMAMILになってもかまいませんが、チャリンカスて後ろ指さされないようにチャリンコ生活を楽しみましょう。