DerosaかColnagoか? 海外通販・並行輸入の人気2大イタリアンロードを比較


スポーツバイクの本場は欧米です。イギリスとフランスが母国の栄光を競いまして、自転車の草創期から規格の乱立を招きます。広大な北米の地とおおらかなアメリカ人の気質がMTBを生み出しました。

 

ヨーロッパの列強はサッカーの強国で、自転車の強国です。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインみたいなW杯優勝国はそのままスポーツバイク大国です。ステージ、ブランド、人材が集中します。

 

また、お国柄でバイク柄が変わります。ドイツ系ブランドは質実剛健、フランス系ブランドは濃密で官能的、イタリア系ブランドは華やかで情熱的です。

 

 

イタリア=ロードレーサー

 

イタリアはそのほかの欧州各国が持たない特別な栄誉を持ちます。変速機メーカーの存在です。スロベニアの国境に近いヴェネト州にCanpagnolo社があります。

 

このカンパが中心になって、大小の自転車関連企業が衛星のようにヴェネトに募ります。この構図はシマノが本社を置く堺国の状況に通じます。堺の古い通り名が『東洋のヴェニス』ですし。

 

シマノ本社

シマノ本社

 

堺もヴェネトの州都のヴェネチアもながらく自治的な都市国家で港町でした。堺は信長と秀吉の軍門に下って、ヴェネチアはナポレオンに征服されました。歴史的エピソードさえが似通います、ははは。

 

綺羅星のごとく誕生する名人たち

 

ルネサンス期のフィレンツェやミラノに天才がぽんぽん出現したように20世紀中庸のイタリアにフレームづくりの名手がぽんぽん誕生します。

 

で、いくつかの名人が店を立ち上げ、プロと提携して、世界的名声を博します。Derosa、Colnago、Pinarelloのイタリア御三家はことごとくそんなです。仲良く1950年頃にブランドがスタートします。

 

そのほかに長老のビアンキ、準長老のWilier、旧御三家の一角のチネリ、新鋭のカレラやKUOTA、素材系のコロンバスやデダッチャイなどなどがてんこ盛りです。

 

イタリアブランドの全体的な傾向はロードバイクへの偏重です。手ごろなKUMAやハイエンドのMETHANOLをきちんと作れてラインナップするのはビアンキくらいです。ほかのイメージはほぼほぼロードのみです。

 

ピナレロやWilierなんかはオフロードやクロスバイクを販売しますし、デローザは今期から数種のオフロードモデルを立ち上げました。しかし、おまけ感が強くただよいます。

 

反面、おとなりのドイツの自転車ブランドはオンロード、オフロード、E-BIKEの充実の展開を見せます。CANYON、FOCUS、CUBE、CENTURION、CORATEC・・・

 

とくにCANYONの勢いがダントツです。現在、もっともノリノリのスポーツバイクブランドです。全分野でトップの成績を収めます。販売元は直販のネットストアのみです。おかげで納期が恒久的に延び延びになります。

 

スイスのScott、BMCもオールラウンダーです。フランスのラピエールはフルサスのE-bikeに力を入れて、すでに十数種類を展開します。

 

イタリアの自転車ブランドはこれらと対照的です。日本の販売実績の99.9%はロードバイク、標準的なピュアロードレーサーでしょう。

 

それから、うそかほんとか北米ではヨーロッパの自転車が人気で、欧州ではアメリカやカナダの自転車が人気です。舶来物へのあこがれは万国共通みたいです、ははは。

 

デローザとコルナゴ

 

日本の自転車シーンの牽引役はロードバイクです。イタリアのブランドが人気ランキングの上位を占めます。方々のアンケートでピナレロ、デローザ、コルナゴ、ビアンキが総得票数の半分を占めます。

 

Derosaはミラノのバイクブランドです。創業者のウーゴ・デローザさんは自転車界の伝説的巨人です。高齢のために現場から退きますが、展示会やイベントに精力的に顔を出します。

 

Colnagoはミラノ郊外のカンビアーゾに本部を構えます。有名なチーズの発祥元のゴルゴンゾーラの北の方です。こちらはエルネスト・コルナゴさんのブランドです。2017年は生誕85周年のセレモニーイヤーでした。

 

ロンバルディアのこの二社の歴史、実績、ブランド、ステータスは非常によく似通います。まごうことなきイタリアロード界の名門です。が、この数年の成績と人気ではピナレロに劣る。

 

日本では通販NG

 

デローザもコルナゴも国内では通販に乗りません。正規取扱店の両ブランドの完成車とフレームセットの販売スタイルは店頭訪問、対面販売のみです。

 

最近では小売店のセール価格の公表すらがNGです。

 

「コルナゴの型落ちが大特価です! 値段はASK!」

 

て、はがゆい告知は日常茶飯事です。各社、各代理店はブランドイメージの維持にやっきです。一度付いた『安物』の汚名はなかなか落ちませんから。

 

個人売買、中古、並行輸入はこの限りじゃありません。ネット通販の規制は国内正規小売店とメーカーor代理店の決まりごとです。

 

日本の自転車販売みたいなものは手狭なところです。業界のきゅうくつさが門外漢にすらひしひし伝わります。なあなあのわきあいあいが基本です。

 

海外ではフリー

 

海外通販のデローザとコルナゴの販売規制はゆるい部類に入ります。特価完成車は大手のWiggle=CRC、台湾サイクリングエクスプレス、そのほかのストアの定番です。

 

国内でフリーに飛び交うビアンキの方が海外ではレアです。

 

この事情から通販でコルナゴやデローザを買い求めるなら、おのずと海外ストアに活路を見出さすことになります。

 

「通販で高級なロードバイクを買うのはナンセンスだ」てのは一理です。でも、ショップが身近にないとか、近所の店の大将がこわもてだとか、店頭ではプレッシャーでじっくり吟味できないとかは意外と深刻です。

 

ぼくはそこそこ場慣れしますけど、一見で店にふらっと入るときにはすこし気後れします。

 

ビチコルサアヴェルうつぼ店

ビチコルサアヴェルうつぼ店

 

気軽に入れる? いやいや、入れません! 初心者にはCBあさひかイオンバイクの店構えが限界です。ネットショップ世代の実店舗の経験値の低さを舐めない。店員のチラ見で蛇ににらまれた蛙になります。

 

価格差が特大

 

最大のメリットは価格です。デローザとコルナゴの内外価格差は絶大です。国内フレームセットの定価=海外完成車の特価はふつうです。

 

この価格差が保障、アフターケア、カスタマーサポート代であっても、国内定価一台の代金が海外特価二台の代金です。セールのタイミングを図れば、デローザ完成車+コルナゴフレームみたいな大人買いをできます。

 

ぼくの経験では自転車の不満は少々の瑕疵で表面化せず、色、デザイン、年式、乗り心地、サイズに出てきます。完成車+保険のフレームは悪い買い方ではありません。

 

コルナゴとデローザの比較

 

こんなふうに海外通販の最有力候補がデローザとコルナゴです。文句なしのイタリアの名門のロードバイクです。どちらを買っても満足できましょう。

 

しかし、この二社のブランドのイメージやフレームのキャラクターはまあまあ対照的です。以下でポイントを要約します。

 

最近の実績

 

デローザとコルナゴはともに屈指の自転車屋です。ロードレースの歴史にさんぜんと輝きます。が、この数年の成績はいまひとつです。

 

御三家のピナレロがツール三連覇で別次元に行ってしまいました。過去5年のツールドフランスのうちの4回はピナレロのものです。供給先のTEAM SKYの体制が強力です。

 

コルナゴは2017シーズンににひさびさツールの舞台に舞い戻りました。UAE Team Emiratesが供給先です。

 

  • チーム:UAE Team Emirates
  • スタンダードモデル: V2-R,C60
  • エアロモデル: CONCEPT
  • エンデュランスモデル: N/A
  • TTモデル:M-ZERO
  • 通販:○

 

デローザはしばらくツールに出られません。直近のトップレースの参戦は2016年のジロデイタリアです。日本のファンには2017年10月のジャパンカップの勝利が新しいところです。

 

  • チーム:Nippo-Vini Fantini-Europa Ovini
  • スタンダードモデル: PROTOS,KING
  • エアロモデル: SK Pininfarina
  • エンデュランスモデル: AVANT
  • TTモデル: TT-03
  • 通販:○

 

チームのNippo-Vini Fantini-Europa Oviniの冠スポンサーのNippoは日本の道路舗装業者です。各地の一般道路やサーキットやバンクの路面整備の大手で、鈴鹿とかもてぎの施工業者のひとつです。

 

この関係でここには日本人レーサーが継続的に参加します。チームのディビジョンはUCIプロコンチネンタルチームです。セカンドリーグです。

 

最近の実績はコルナゴの勝利です。

 

イメージ

 

デローザとコルナゴのイメージは対照的です。コルナゴはラグジュアリー・シック・プレミアム・ハイソ系です。アイコンは三つ葉のクローバーです。アパレルのイメージはエルメネジルド・ゼニヤです。

 

デローザはゴージャス・セクシー・イタリアン・ハデ系です。アイコンは♡ハートのマークです。アパレルのイメージはドルガバやアルマーニです。

 

一般人の直感的な注目度はデローザに行きます。ハデな車体とハートのロゴが門外漢、女子に強く訴えかけます。かわいさ、セクシーさ、ばくぜんとしたイタリア的なふんいきはデローザのおはこです。

 

実際、このデローザロゴはアパレルに通用します。ビアンキのビジネススタイルを倣ったか、最近のデローザ=2代目社長はかばんや帽子の販売に積極的です。

 

赤いハートマークの前ではコルナゴの黒い三つ葉はじみに見えます。ただ、トップモデルの塗装のきれいさはぴかいちです。近くからまじまじ見ると、職人の仕事ぶりをよく理解できます。遠目には分からないけど・・・

 

BB

 

技術的なところに話題を移しましょう。フレームの心臓部のBB、ボトムブラケットです。これはぜんぜんちがいます。

 

コルナゴは独自規格のThreadfitてBBをカーボンフレームに採用します。フレームに補強プレートを埋め込んで、そこにねじを切って、カップをねじ入れして、さらにそこに圧入式BBのカップを入れる、て複雑な構造です。

 

このおかげかコルナゴのバイクの足元はラグジュアリーなイメージと裏腹にどっしりがっしりの安定型です。きゃしゃな印象はありません。イタリア? むしろ、ドイツ!

 

colnago concept

Colnago concept

 

BB周りの構造は複雑ですが、ユーザーが実際に触れるところは単体の圧入BBのみです。カップのおかげでフレームのダメージが緩和されます。気軽にがしがし叩き出して、BBメンテをできます。

 

こんなややこしい複合型のBBハンガーを作れるなら、シンプルに筒形のハンガーを作れへん? てのはやぼな邪推でしょうか、ははは。

 

あと、圧入BBのメンテ性や耐久度はそんなに悪くありません。ぼくは長いタイヤレバーとゴムハンマーでガンガンたたき出して、ふきふきおそうじします。

 

圧入BBハンガー

圧入BBハンガー

 

で、ゴムハンマーでがんがん再圧入します。6、7回しますし、グリスすらしませんがけど、不具合にはついぞ出合いません。ガタも異音も起きない。

 

15万のうちのフレームのBBハンガーの精度と強度はばっちりです。個人的にねじ切りBBはもう不要です。むしろ、コンポジット部の強度やトルクの調整が神経質じゃありません?

 

デローザのBBは圧入のBB386、PF30が混在します。フラッグシップのロードレーサー、Protosだけはねじ切りです。ただし、ITA式70mmのねじ切りです。BSAじゃない! BB右カップが正ねじです!

 

プロトスにシマノ? ミスマッチ! カンパニョーロを使いましょう。

 

ディスクブレーキ対応

 

両社のディスクブレーキへの対応は意外と柔軟です。デローザは早くからDISCモデルを展開します。手ごろなIDOLはデビュー当時から妹分のDISCを持ちます。

 

コルナゴは2018モデルのエアロロードのCONCEPTのDBモデルをはやばや送り出します。コルナゴがDB? はい、ここのシクロクロス用バイクがまあまあ人気です。PrestigeやA1Rです。ちょっと前のチャンピオンバイクです。

 

少なくともデローザよりオフロードのノウハウはあります。

 

価格

 

価格はまちまちです。人気のデローザ、コルナゴ屋さんのサイクリングエクスプレスで比較しましょう。エアロロードのDerosa SKとColnago Conceptのフレームセットです

 

SK=20万

CONCEPT=30万

 

フラッグシップはこんなです。

 

Protos=30万

C60=40万

 

金属フレーム

 

NUOVO Classico=20万

MASTER-Xlight=25万

 

コルナゴのが割高です。

 

てゆうても、通期のセール価格の割引率が国内の決算超特価を上回りますし。てか、そもそも国内小売店のウェブストアでは通販できませんし。

 

自動車で買いに行かないなら、店に行って、お金を払って、自分でクロネコとか佐川とかの配送手続きを書かなければなりません。店側は配送手続きできません、業界の暗黙の了解で・・・たぶん。

 

か、こうです。

 

カーボンフレーム買っちゃった!

カーボンフレーム買っちゃった!

 

徐行の徐行、ジョコッシモでチャリ運しましょう。

 

人気

 

ストアのレビュー数やブログやSNSの状況から憶測しますと、コルナゴ < デローザを感じられます。やはり、デローザがかもしだす華やかさは見栄えします。

 

ぼく的にはコルナゴの塗装の仕上げのきれいさ、独自BBのどっしり感は好印象ですがね~。CONCEPTのDBモデルのフレームが30万で出ないかなぁ?

 

Colnago Concept CHBK Carbon Road Frameset
Colnago Concept CHBK Carbon Road Frameset
定価 518914円
割引 7% = ¥38925円
特価 479989円
VIP特価 299999円

※2018/01/19 14:41:40のcyclingexpressの価格。VIP特価は会員限定

 

でも、案の定、おすすめのナンバーワンはDEROSA SKの完成車になっちゃいます。

 

De Rosa SK Pininfarina Ultegra Di2 11 Carbon Road Bike
De Rosa SK Pininfarina Ultegra Di2 11 Carbon Road Bike
定価 714000円
割引 22% = ¥164001円
特価 549999円
VIP特価 449999円

※2018/01/19 14:44:57のcyclingexpressの価格

 

イタリアの名門のエアロロードのShimano Di2モデルです。デザインがイマドキ・スタイリッシュです。自転車ファン以外の層、ライトユーザーへの訴求力が強力です。

 

こいつはインスタ映えしますぜ~、ははは。いや、現代のチャリダーやサイクリストにはたいせつなことでしょうよ。『いいね!』は確約です。

 

実直な古参ファンはトップモデルのProtosとかラグドフレームのC60に後ろ髪をひかれましょう。まあ、そんな人は国内小売の実店舗で買いますか。

 

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