シマノは大阪の南部の堺国の釣具・自転車の大手ブランドです。過去にはゴルフやウィンタースポーツを手がけて、機材スポーツを完全コンプリートしようとしますが、そちらの分野からあえなく撤退します。
この関係でYONEXとコネがあります。YONEXはトップクラスのカーボン屋さんです。2015年ごろからロードバイクのフレームに着手します。
じゃあ、サイクルイベントのシマノブースの展示車はシマノコンポ+YONEXフレームだとかします。シマノはフレームをしませんからね。
Deore XTに4ピストンのブレーキが登場
そんな釣具と自転車のシマノの製品は4年ごとにモデルチェンジを迎えます。すこし前まで釣具は3年周期でしたが、自転車パーツと同じく4年周期になりましたね。
サッカーのワールドカップやオリンピックは4年周期です。世界的に4年周期の区切りがよさげだあ?
業界シマノがそんな調子ですから、他社ブランドはそれに合わせます。各社の自転車のフラッグシップのフルモデルチェンジは3-4年です。
で、2017年の今年は2013年に一新したコンポのリニューアルイヤーでしたね。オンロードではアルテグラ、オフロードではDeoreが新型になりました。
いずれが旧型の変速数を維持します。最大の変更は型番ですか。アルテの6800がR8000に、DeoreのM600がM6000になりました。
来年はロードの105とMTBの最上級モデルのXTRがリニューアルします。XTRの12速化が最大の注目ポイントです。これが11速を維持すると、シマノの12速化が2020年までずれ込みかねません。
で、本気の一新は4年後とですが、オプションや追加のマイナーチェンジは不定期にちょくちょく入ります。最近のザ・マイナーチェンジは105のフロントメカのFD5801です。
FD–5801
入荷しました
告知もなくしれっと出してくるシマノさん pic.twitter.com/Igtuj72EBr— サイクルショップカンザキ千里店 (@kanzakisenri) 2017年7月2日
てなふうにメジャーとマイナーの扱いの差が格差ギャップのるつぼです。チェーンの純正クイックリンクもそうですー。
で、XTです。Deore XTはシマノのオフロードコンポの2ndグレードです。オンロードのアルテグラに相当します。れっきとした競技用パーツです。
現行XT M8000のデビューは2015年です。じゃあ、2019年が本気のモデルチェンジイヤーです。来年のXTRが12速化しないと、それ以下のグレードは必然的に次の次まで11速のままになる~。
ところで、欧米ではE-bikeが人気です。E-bike=電動アシスト自転車です。日本ではロードがブームで、ヤマハが本気の電動スポバイYRPをします。

が、海外の電動スポーツバイクのトレンドはオフロードバイクです。電動ロードはマイナーです。人気ブランドが力を入れるのはフルサスのごついMTBです。電動で上って、人力で下る、そんなスタイルです。
シマノはヨーロッパでは電動ユニットを投入します。STEPSてモデルです。これでヤマハやBoschの牙城を崩そうとします。
この電動ユニットにXTグレードの電動コンポがよくバンドルされます。XTRよりXTが売れ筋です。価格が手頃ですし、現行XTRは2014年デビュー組で、ちょい古規格ですから。
てこ入れ風のマイナーチェンジが入ります。この一環が今回のDeore XT BR-M8020です。
みてのとおりの4ピストンの油圧ディスクキャリパーです。BR-M8000は2ピストンです。
下り特価のSAINTやZEEには4ピストンのキャリパーがありますが、XTでは初の4ピストンキャリパーです。
ちなみに2ピストン、4ピストンてのはブレーキパッドを押し出すピストンの個数のことです。

上がFormulaの2ピストンキャリパー、下がHOPEの4ピストンキャリパーです。片側2ピストンx左右で4ピストンです。
とうぜん、ピストン数が多くなれば、パッドのあたりが増えて、ブレーキ力が上がります。どこかのメーカーに6ピストンモデルがあったような・・・
ダウンヒルやフリーライドなどの激しいジャンルでは4ピストンが主流です。ENDUROやTRAILも年々激しさを増します。
クロスカントリーやシクロクロスなどのゆるいオフロードでは軽量な2ピストンが重宝されます。
ちなみに1ピストンや3ピストンみたいな奇数のピストンは構造的にありえません。左右のパッドで両方からローターを挟みます。
はやりのディスクロードは2ピストンのフラットマウントの140mmディスクローターです。ディスクブレーキのなかではもっともマイルドなブレーキングになります。
ディスクブレーキの効きはローターの大きさとピストン数に大きく左右されます。この新型XTの4ピストンモデルのブレーキ力は従来の2ピストンモデルより20%アップです。
まあ、こうゆう『なになに数十%アップ!』は当社比の参考数値ですが、ははは。
シマノのドライブは革新性でSRAMにちょっと見劣りしますが、ディスクブレーキの性能は好評を博します。
スパイダーなしのショートクランクFC-M8050
同時発表でM8050クランクが加わりました。
「165mmショートクランク!」
て触れ込みです。でも、XTの165mmのオプションはすでにあります。ヨーロッパの小売では初だあ? CRCやWiggleにも165mmサイズはありますけど。
小売店のバルク版ではあったけど、正規小売店のパッケージ版ではなかった、かな? eMTBersのものが1stだったか。
欧米人は足長民族ですからね~。うらやましいものです。生まれ変わるなら、白人のイケメン一択やねえ。
気がかりは165mmの長さよりノットスパイダーです。スパイダーアームが無です。これは来年のXTRクランクのダイレクトマウント化の布石でしょうよ。

シマノ純正のダイレクトマウントリングがしょっぱなから出るう? シマノはフロントシングル、ナローワイド、BOOSTには消極的でしたが、ようやくSRAMの流れを組み始めましたし。
XTRの12速化はどうなるかな~。Di2と驚くほどの変速のなめらかさ! でお茶を濁すのだけはかんべんだよ~。
ついでにクロカン、グラベル用のシューズXC5がおしゃれになります。
見た目はGOODです。しかし、幅が安定のワンサイズだ・・・スーパーワイドの4Eを用意して~。SPDサンダルさえがきゅうくつだのに。