DAHON CURL i8 創業35周年記念モデルは実質ダホン製ブロンプトン?


DAHON、ダホンはアメリカの折り畳み自転車屋です。創業者の中国系アメリカ人David T.Hon博士の頭文字がブランド名の由来です。

 

ここの息子さんは本家からひとりだちして、2011年にTERNを立ち上げます。定番の高速フォールディングバイクからTERN SURGEやTERN Eclipseみたいなオモシロモデルを意欲的に発表します。

 

1982年はダホン初号機のデビューイヤーです。2017年の今年は創業35周年にあたります。記念モデルが500台限定で出ます。DAHON CURL i8です。

 

 

トップチューブのべき折れスタイルやリアキャリアのコロコロが特徴的です。てか、これはどこのブロンプトンだア?!

 


16インチのCURLシリーズの限定モデル

 

DAHON CURL i3は16インチの内装3段変速の折り畳み自転車です。2015モデルがお初です。本家USA DAHONのサイトにはカタログがあります。国内未販売。

 

じゃあ、発表の当初からそのルックス、折り畳み方式、タイヤのインチ数が英国の折り畳みバイクの雄、Brompton、ブロンプトンにそっくりだ! て折り畳み界をにぎわせました。

 

ブロンプトンは英国製です。一時期、アジア製に切り替えましたが、ブランディングを重視して、英国製造に回帰しました。自転車界では非常にまれなケースです。そのおかげでお値段はお割高です。

 

他方のダホンは草創期のUSA製オールドダホンを除いて、台湾製、中国製とコストダウンをどしどしします。より安く、より多く、折り畳みを世界に普及するのがダホンのモットーです。

 

同型の別ブランド、別モデルは多数です。14インチシングルスピードのBYA412はときにルノー、ときにフィアット、ときにDOVE UNOに姿を変えます。

 

げにダホンは近代折り畳み自転車の源流のひとつです。まあ、ビアンキは100年前にこんなのをしますけど。

 

Bianchi 軍用携帯自転車 1912モデル ~ bsamuseum.wordpress.com

 

リアサスらしきものが見えます。ブレーキは左レバーのフロントホイールです。この時代から左前が基本ですか。タイヤはノーパンクタイヤです。そして、折り畳みのヒンジ部がすでに完成形です

 

今のと変わらないヒンジ ~ bsamuseum.wordpress.com

 

実用例です。イタリアの狙撃兵の足だったそう。

 

使用例 ~ bsamuseum.wordpress.com

 

フル装備です。フレームバッグとリアバッグとライフルがイカすぜ!

 

フル装備 ~ bsamuseum.wordpress.com

 

いかついな、ビアンキ!

 

あ、ダホンのはなしでしたね。CURLがブロンプトンに瓜二つだ、てのはぐうぜんじゃありません。意図的なものです。

 

売り上げ的にはダホンがぜんぜん圧倒的です。実際、何度かブロンプトンに買収のはなしを持ちかけます。ていよく断られますが、ははは。

 

ブロンプトン側は他社の一ブランドにあまんじることを嫌って、英国生産で独自の美学とブランドヒストリーをつむぐことをよしとします。

 

伝統と格式、大英帝国風の発想です。日本人はわりとこれに共感できます。島国、王家、鉄道、議会みたいなものも重なります。日本のブロンプトンの根強い人気がなんとなく知れます。

 

で、ダホンは折り畳みのグローバルスタンダードです。キング・オブ・フォールディングです。その地位は不動です。他社のスタイルをパクらないでも、ふつうにやっていけます。

 

つまり、DAHON CURLシリーズはブロンプトンの独自の美学へのオマージュであり、敬意、そして、対抗意識です。

 

「ダホンがブロンプトンを手がけたら、どんなふうに作れるか? そして、どんなふうに売れるか?」

 

『どんなふうに売れるか?』てのはアメリカ風の、そして、華僑風の発想です。中国系アメリカ人のダホン博士のイメージにばくぜんとマッチします。

 

特許はどうなる?

 

気がかりは特許や商標です。ブロンプトンの折り畳み方式やトップチューブの特徴的な形状は専売特許じゃないか? 他社が勝手に使えるかあ?

 

ブロンプトンの立ち上げは1986年です。今年は31年目だ。ダホン先輩の4年下です。

 

で、特許の有効期限は出願から20年です。じゃあ、1997年以前の特許はすでに有効期限切れです。そもそも申請や出願は国別です。英国の特許は英国内でのみ有効で、そのほかの国では無効です。

 

ちなみに特許とよく混同される著作権の有効期限は著者の没後から50年です。今年の1月1日から1966年没の作家の著作がフリーになります。

 

DAHON CURLの販売が2014-2015年です。ブロンプトンの基本的な特許が1995年前後で切れて、折り畳み方式やスタイルがオープンになったか?

 

リアキャリアのコロコロ、中折れトップチューブ、ソフトテイルのリアサスみたいなのは1995年頃のモデルにすでにあります。

 

で、これで後方のうれいが消えたか、さらなる有効期限切れでオープンな技術が増えたか、今回の35周年記念モデルは非常にブロンプトンぽくなりました。

 

 

うーん、くりそつです。Brompton by DAHON in CHINAてたたずまいです。カーブの中折れが本家よりややきつめです。

 

DAHON CURL i8の価格や重さは?

 

実のところ、この新型CURLはKickstarterでずいぶんと前から注目を集めます。プロモ動画で本家を軽くディスりまくります。

 

 

ファンディングはとうに終了しますが、車体の詳細はくわしくあります。→キックスターターのDAHON CURLのページ

 

ダホンは開発資金に困りません。顔みせと話題づくり、市場の反応さぐりのためのクラウドファンディングでしょうね。

 

で、この試作版の重量は12.5kgです。変速はSRAMの内装3速です。今回の記念モデルのi8は内装8速です。ハブの重さがわざわいして、13.6kgに増量しました!

 

  • Transmission:8 Speed
  • Wheel size:16 inch
  • Weight:13.6kg
  • Folding size:W58×H54×D27cm
  • Color:Flaming Red
  • 価格:¥200,000(税別)
  • フレーム:6061 Hydroformed Dalloy frame, 3-POINT Folding
  • フォーク:6061 DAHON Inverted fork
  • ステム:Adjustable handle post
  • シートポスト:Aluminum 33.9x450mm
  • ブレーキ:F/Tektro R-369, R/Tektro R-357
  • シフター:Shimano Nexus SL-C6000-8
  • 内装ハブ:Shimano Nexus SG-C6001-8V
  • タイヤ:Schwalbe Marathon, 16×1.35

 

コンパクトですが、重量級です。担ぐより転がしましょう。そのためのコロコロくんです。しかし、日本では袋に入れないと電車に乗せられない、改札口を通れないから、駅構内に入れない、オー・アンビバレンツ!

 

世界限定500台、DAHON Japanのアキボウの入荷は40台です。インターナショナルの武田シナネン分は別でしょうかね~?

 

ぼくはこれを買うなら、超軽量のDAHON DOVE PLUSか本家ブロンプトンを買うな~。もっとダホンぽいPRESTOとかHELIOSの記念モデルのがウェルカムですわ。もう別の周年で記念モデルしたあ?

 

もうひとつの16インチモデルのCURVEのがキュートだし。