ハンドル革命! 二段式ドロハンの新型グラベル CANYON Grailが出現


世はまさに空前のオールロードブームです。競技系のロードやMTBは先鋭化の一途で先細りになりますが、非競技系のグラベル、アドベンチャー、フィットネスバイクは劇的な成長を続けます。

 

もともとの趣旨や用途がホビーです。あそびの自転車だ。競技の規定に縛られない自由奔放なバイクがつぎつぎ出てきます。

 

同じく飛ぶ鳥を落とす勢いのドイツの新進気鋭の自転車ブランドのCANYONが新しいオールロード、グラベルバイクを発表しました。

 

同社はこの新型をGravelとTrailをかけて、Grailと名付けます。

 

「ははあ、ドイツブランドの手堅い後発グラベルバイクでしょう~。CANYONはそつなくこしらえるから~」

 

こんなふうに思いましたが、ものを見てびっくりしました。

 

衝撃の二段式ハンドルGRAIL

 

手始めに公式の開封の儀の動画を見ましょう。1:32からが見ものです。

 

 

はい、GRAIL専用のドロップハンドルがどえらいことになりました。ぞくに上ハンの部分が二段式です。

 

素のハンドルのイメージはこんなです。

 

GRAILホバーハンドル

GRAILホバーハンドル

 

下段のフラットな部分がステムと接続します。ステムとフォークはおそらく専用品です。

 

シフトとブレーキのレバーは上段のカーブ部分につきます。台座は製造時に組み込まれます。ザ・暴挙英断です。

 

バーテープの範囲は上段のカーブからバーエンドまでです。

 

下段のハンドルの形状はエアロです。シュモクザメみたいなハンマーヘッド型です。同社のAEROADのハンドルにそっくりです。

 

AEROAD ハンドル回り

AEROAD ハンドル回り

 

CANYONのアナウンスではこの二段式ドロハンの名称は『ホバーバーハンドル』です。ホバハンの誕生だあ!

 

コンフォート型にはバタフライハンドル、Pハンドルて異色のハンドルがあります。ここに新たな1ページが加わりました。ホバハンの形状はカーボンでこそ可能です。

 

ドロハンの二律背反

 

この奇怪な二段式ハンドルの意図は伊達や酔狂や遊びではありません。ハンドルポジションの増加と最適化が真の目的です。

 

旧来の一段式のドロップハンドルはオンロードバイク由来のものです。狭い幅と長いステムが手伝って、ハンドリングはもっさりです。オフロードには向きません。

 

でも、MTBみたいな超ショートステムとワイドハンドルバーの組み合わせもオールロードにはミスマッチでオーバースペックです。

 

ワイドハンドルバー

ワイドハンドルバー

 

で、マウンテンドロップ、フレアバーみたいなものが出てきました。

 

フレアバー系の末広がりイメージ

フレアバー系の末広がりイメージ

 

下ハン部分が末広がりになります。荒れ地ではここをつかんで、フロントのあばれを防ぎ、ハンドリングを安定させます。

 

ハンドルはてこの原理です。支点ないし作用点のステムを作用点ないし支点のフォークコラム(ホイール、タイヤ)に近くして、力点のグリップを広くとれば、すいすいハンドリングできます。

 

逆にステムを長くして、コラムに近いところを握ると、少々のハンドリングやダンシングにすらてこずります。舗装路ではそう困りませんが、未舗装路ではホイールの挙動に四苦八苦します。

 

しなやか上ハン、しっかり下ハン

 

グレイルのホバハンはこれをさらに推し進めます。本来の上ハンの部分はステムのクランプのおとなりにあります。

 

クランプ部分はハンドル中で最も太くなります。剛性が最強です。で、上ハンもこれにつられて、高剛性になります、がちがち。

 

しかし、上ハンの用途はゆったり走行、らくちんポジションです。帰路、終盤、疲労時、ポタリングにこそ上ハンが活きます。そんなときにがちがちの手応えはじゃまです。

 

CANYONはこの問題を二段式ハンドルてゆう大技で一気に解決しました。ホバーバーの上ハン部分を薄い板状にして、しなやかさを出します。

 

一方、下ハン部分はカーブのところで下段のバーの部分と接続します。で、バーエンド付近の剛性がふつうのドロハンの同じ部位より高くなります。

 

下ハンの用途は勝負所や荒れ地セクションです。そんなときにハンドルがふにゃふにゃすると、コントロールに支障が出ます。本気モードでは車体との一体感とダイレクト感がだいじですから。

 

そのほかはスタンダードなグラベルバイクです。142mmスルーのフラットマウントDB、インテグレラルデザイン、イマドキ・スタイリッシュなビジュアル…

 

ドライブがアルテグラのダブルの2×11です。スピード型アドベンチャーバイクですね。Schwalbe G-oenも高速型のグラベルタイヤです。

 

ドロヨケの台座はあるが、キャリア用のダボ穴はない。ライド重視の方向性が随所に見えます。

 

フロント周りがほぼ専用の純正パーツばかりです。ホバーバーハンドルだけを使うのはむりぽく見えます。

 

カスタムやデコレーションの自由度は高くありません。完成車を買って、ばりばり乗り倒して、ドロドロにするのが正しい使い方でしょう。

 

アルテグラDi2、レイノルズアサルトホイールのGRAIL CF SLX 8.0 Di2が509000円です。CANYONのコスパは世界一ィィィィーーーー!

 

Mサイズのフレームは840gです。これはおそらく未塗装の重量です。タイヤをロード系にすれば、まんま軽量エンデュランスディスクロードにできます。

 

うーん、ホバハンなしのふつうのグラベルバイクでよゆうで売れないかあ?! か、汎用のホバハンの単品売りだ!

 

なんだかんだでこのキワモノGrailもヒットしましょう。話題性はばっちりです。CANYONの快進撃はまだまだ続きます。

 

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