既存の自転車パーツ屋、アクセサリ屋のハイテク化がすすんで、高機能サイコンの選択肢が爆発的に増えました。GPSサイコン=Garminの構図はもう成り立ちません。
ニューフェイスのLezyne、Wahooと相並ぶのが台湾のBrytonです。元祖Garminのつぎをこしたんたんと狙う新世代サイコン御三家です。
ちなみにこの三社の本業は
Lezyne=自転車アクセサリ屋さん
Wahoo=フィットネスセンサー屋さん
Bryton=スポーツGPSデバイス屋さん
になります。このうちのGPS屋さんはほぼGPSスポーツコンピューター専業です。これが新型サイコンRider 410を発表しました。
高コスパ、低ステータスのBryton
Garminのファンタジープライスが定着しまして、GPSサイコン=iPhone並みの超高級デバイスの印象があまねく広がりますが、新興系の製品はジャンプのバトル漫画のようにはインフレしません。
Brytonの最上位機種のRider 530は本体単品21300円、センサーバンドルセット31800円です。お値打ち価格です。
反面、ロゴやブランドを他人に見せびらかせません。スタバ映えしない。これはアップル製品と他社製品の関係性に似ます。
カタログにはそんな記載はありませんけど、ブランドステータス、イバリポイント、ドヤドヤ度はかくじつに存在します。Garminが10であれば、Brytonは3-4でしょう。決め手は価格です。
ミドルグレードのRider 410
さて、現行のRIDERのシリーズ展開は530、310、10の三つです。ハイエンド、ミドルグレード、エントリーて位置づけです。
BrytonはGPSデバイス屋さんですから、最廉価のRider 10さえがGPS付きです。センサーセットが10000円弱です。ふつうのワイヤレスサイコンみたいな価格です。
で、新型のRider 410は数値のまんまに上から二つ目のアッパーグレードです。しかし、新型らしく機能性は上位530に伯仲するか、部分的に超えます。
Ant+とBluetoothに対応
デジタル界の短距離ワイヤレス通信の業界標準はBluetoothです。ところが、なぜかサイクルコンピューターのスタンダードはAnt+です。
盟主のGarminがこれを積極的に採用します。てか、Ant+は同社の関連企業の技術ですから。おかげで自転車のハイテクパーツにはAnt+がつきものです。
でも、Ant+対応のスマホはマイナーです。とくに機能をうたわなければ、BluetoothとWifiしか搭載しません。この現状からサイコンのBluetoothとAnt+のダブルスタンダードはふつうになりました。
もちろん、Bryton Rider 410はAnt+とBluetoothを搭載します。そして、もちろん、蟻派 vs 青歯派の不毛なあらそいはこの世界のどこかで繰り広げられます、ははは。
測定衛星大幅追加!
サイコンの位置情報の精度はGPSと衛星によります。GPSで大まかなポジションを出して、衛星で補正をかけます。
既存のRiderシリーズはGPS(米)しか受信しませんが、Rider 410はみちびき(日)、GLONASS(露)、BDS(中)、Galileo(欧)の各国の衛星の電波をキャッチして、位置情報の精度を飛躍的に高めます。
GPS単体の計測はまあまあアバウトです。げんに安いスマホのGPSはしばしばバグります。STRAVAのアバウトな地図データが重なると、数値がえらいことになります。
対応衛星=観測ポイントが増えると、極端なギャップが減って、数値が均衡化します。で、必然的に精度が上がります。
こうゆうのが減ります。

スーパーマンか?
わしゃ、スーパーマンか。
サイズと重量とインチ数
Rider 410のサイズと重量と画面サイズはこんなです。
- 横幅:53.7mm
- 高さ:83.9mm
- 厚さ:18.2mm
- 重量:71g
- 画面:2.3inch
Rider 530よりコンパクトで、Rider 310よりボリューミーです。重量71gはLサイズのタマゴ一個とどっこいですね。厚みは親指の横幅くらいだ。
35時間の稼働時間はなぜか上位の530より高性能です。そのほかの機能や表示項目はにたりよったりです。どちらもモノクロディスプレーですし。
てことは、530の後継機はカラー化するor大型化するororしないと、立場を食われちゃいます。
価格
Rider 410の単品は15000円、ケイデンスセンサーセット18000円です。安!
てか、ブランドとかステータスとか格式抜きのGPSサイコンの価格はこんなもんでしょう。Garminの価格設定がブルジョワジーですわ。
個人的なCONSはオレンジの差し色です。このアクセントカラーのおかげでなんか印象がドッペルギャンガーの商品ぽく見えます、ははは。