雨と自転車 ロードバイクの天敵 オールロードの薬味


Il pleure dans mon cœur. Comme il pleut sur la ville ;

 

春雨、秋雨は古来より四季の風物ですね。雨雨雨雨雨雨雨、てゆう天気予報はこの島国では珍しいもんじゃありません。

 

少々の雨ごときに気後れするのはチャリダーの名折れですね。むしろ、悪天候はオールローディには刺激的なスパイス、薬味のようなものです。

 

 

雨はキャリパーブレーキの天敵

 

ロードバイクはせんさいな乗り物です。最大限のパフォーマンスを発揮できる条件は限られます。

 

平地、きれいな路面、順風、ドライコンディションが理想的条件です。一般人がこれにあずかれるのは田舎の広い車道、港湾部の埋め立て地、サイクルロードなどですね。

 

ここからなんらかの条件が欠けると、快適度がぐっと下がります。で、ライダーがコントロールできるのは半分ですね。斜度と路面。雨と風はどうにもなりません。

 

雨に無力なキャリパーブレーキ

 

この2年でロードバイクのブレーキはずいずいディスクブレーキ化しますが、大半の車体は旧来のキャリパーブレーキを搭載します。

 

キャリパーブレーキを含むリムブレーキの最大の弱点がウェット時の制動力のぽんこつさですね。

 

これはVブレーキ用のブレーキフェイスの近影です。

 

キャリパーリム溝

キャリパーリム溝

 

こまかい溝が円周と平行にわさわさ並びます。こうゆうふうに溝を入れて、接触面積を大きくして、パッドの当たりを良くしますね。

 

これが溝なしのつるぺたののっぺらぼうだと、リムとパッドの接触面積が減って、摩擦力と制動力が落ちます。

 

で、この加工済みのリムフェイスはドライコンディションではPROSに働きますが、ウェットコンディションではCONSになります。

 

なぜならこの溝に水気が溜まって、表面張力ですきまにびちゃっと張り付きます。これは重力や遠心力ではそうそう落ちません。

 

左・ドライ 右・ウェット

左・ドライ 右・ウェット

 

この状態のリムにブレーキがコンタクトしても、表面の水気が二人の逢瀬をさまたげます。まさに水バリアですね。

 

そして、ブレーキの利き始めはリムがパッドにぶちゅっとコンタクトした時からパッドが邪水をみそぎおえた時に変わります。

 

このせいで減速のささいな遅延、数フレームのラグが起きますね。対戦格闘ゲームではけっこうな痛手、ノンゲームの高速ライドでは命取りですね。

 

水気はウェットコンディションのライド中にずっとリムにひたひた溜り続けます。ブレーキのたびにラグを感じて、ひやひや冷や汗をかく。これはストレスフルです。

 

全天型の油圧ディスクブレーキ

 

油圧ディスクブレーキはこの問題を克服します。パッドはハブ付属のディスクローターを挟みます。

 

ローターはつるぺたフラットですが、リムよりぜんぜん細身です。ロードホイールのリムの外径は22-25mmですが、ディスクローターは数ミリです。挟みやすさが段違いです。

 

ディスクブレーキローターとボルト

ディスクブレーキローターとボルト

 

しかも、油圧ピストンのパッドで左右からかくじつにキュッ!と摘まむように挟みますから、指先一つで安定のブレーキ力を出せます。

 

そして、つるぺたのローター上の水気は遠心力で落ちるorふちに寄って、コンタクト面に残りません。つねにきれいですね。

 

でも、メンテや改造でグリスやオイルをうかつにべたべた付けちゃうと、本来の制動力を損ねちゃいます。油分はNGですね。常温で揮発しないし、流れ落ちませんから。

 

ホイールメーカー各社はロードのキャリパーブレーキ用ホイールの雨対策に工夫を重ねます。

 

カンパとフルクラムのAC3、MavicのExalith 2はともにリムのブレーキフェイスの加工の技術です。溝を斜めに入れるとか、洗濯板みたいにするとかして、水はけを改善します。

 

ネックは価格とリムとシューの減りですね。とくにExalithモデルはノーマル版より格段に割高になります。

 

全天型のアーバンコミューター、バイクパッキングツーリング、オールロード、アドベンチャーはフラットハンドルであれドロハンであれ、ほぼほぼディスクブレーキです。

 

そして、タイヤは幅広の低圧のチューブレスですね。雨は序の口ですし、砂、泥、草、氷、川みたいなところは許容内のコンディションですね。

 

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水気が残るローターのふちはわりにサビますけど、ブレーキ力には影響しません。ローターの敵はサビより油分とゆがみです。

 

ドロヨケなしでケツビチャリダー

 

ドロヨケ、フェンダー、タイヤカバー、これらはシティチャリやママチャリには必需品です。スポバイには規格外のオプションですね。

 

まず、レース用のロードバイクはドロヨケをしません。プロは雨にも風にも負けられません。水のハネ、泥のとびはふつうですね。

 

マッドを走るオフロード系のバイクにはドロヨケがしばしば付きますね。MTBのブロックタイヤはごりごり路面をえぐって、土砂を巻き上げます。町乗りやロードの比じゃありません。

 

クロスバイク、オールロードは実用系、趣味系です。ドロヨケの有無は用途によります。取り付け台座はだいたいのフレームにあります。

 

雨上がりにケツを濡らすが初心者の儀式

 

スポバイ初心者がドロヨケなしで雨や雨上がりを走ると、9割の確率でケツをびちゃびちゃに汚します。ケツビチャリダーの誕生ですね。

 

以降、レインライド、雨上がりの走行、水たまりの横断には神経質になります。スポバイ乗りの通過儀礼ですね。

 

フロントのはね水、はね土はフレームのダウンチューブに当たって、まあまあ緩和されます。時速20kmで走っても、ぜんぜん汚れません。

 

一方のリアはもろにライダーの背後をバックスタブしてくれます。最徐行以外の行く末はケツビチャリダーですね。

 

高速に回転するタイヤは水車のごとく路面の水気とダストを巻き上げます。じゃないなら、ドロヨケみたいなもんは常備されません。それはそうですね。

 

小雨のときに無神経にざーと走ると、身体の前面より背後をびちゃびちゃに汚しちゃいます。前側は向かい風で乾きますが、後ろ側はずっとびちゃびちゃです。

 

ドロヨケは実用車のあかしです。ロードバイク的価値観ではやぼったさとダサさのシンボルです。そもそも取付穴がない!

 

で、ロードバイクの速度域ではかくじつにリアタイヤはミニ水車化しますね。ウェアで防ぐ・・・でも、カッパサイクリングはもさくなりますね。

 

ぼくはカッパを着るなら、いさぎよくケツビチャを選びます。今年の雨ライドは春の勝尾寺と秋の神戸ポタリングの二回です。ともにジーパン、サンダルでしたね。

 

めりけんぱあく

めりけんぱあく

 

もし、ぼくがチャリをスポーツ的に解釈するならば、悪コンデイションで乗れるようにしますね。雨が降っても、レースはあります。じゃあ、天気は競技の一部です。

 

今のところ、チャリにスポーツ的な楽しみ方を求めず、のびのびフリーダムに走ります。でも、生来のずぼらさでそんな雨ざらしの街乗りをしちゃいますね。

 

洗濯して干したらしまいですわ~。カッパと防水ウェアの着ぶくれで内側から汗だくになるか、雨ざらしで外側からびしょびしょになるか・・・はい、大差なし!

 

だいじなロードが濡れちゃうよ!

 

「自分がぬれるのはへいきです。でも、だいじなバイクがぬれるのはダイジョーブじゃない!」

 

結局、これが多数派のようです。自分OKバイクNG派ですね。大方がうん十万の愛機を雨風にさらしたがりません。

 

この傾向は自転車乗りと単車乗りに多く見受けられますね。より高価な自動車=家族全体ですが、オートバイやスポバイ=自分専用です。

 

じゃあ、なんでこれを雨中で乗り回さないか? 『汚れるから』です。じゃあ、洗いましょう、ざばーっと。

 

シャワーで丸洗い

シャワーで丸洗い

 

で、干したらしまいですわ~。

 

汚そうが汚すまいが、定期メンテをしましょう。ぜんぜん汚さないノーメンテのバイクよりたまに汚してメンテしたバイクのがベターですね。

 

野ざらしの雨ざらしのノーメンテお買い物チャリもそんなにぼろっちくなりません。定期的に実走すれば、わりと長持ちさせられます。

 

いちばんのNGは一回乗って、雨で汚して、しばらくベランダやガレージに放置したチャリですね。

 

使う走るはメンテの一環・・・にはならずも、ならしにはなります。ノーメンテのママチャリが意外に長持ちするのは毎日乗るからに他なりません。

 

視界対策は重要

 

無神経なこのぼくさえが雨天の視界の悪さにはすなおにへきえきします。無帽の雨天ライドはデンジャラスですね。

 

裸眼、めがね、いずれで雨粒に視界をさえぎられます。20kmオーバーの速さでは小粒な水玉がけっこうなインパクトを伴います。ダスト含みの都会の雨は目に沁みますで~。

 

アップライトのフラットハンドルやライザーハンドルでそんなです。ナローアンダーのドロハンバイクではひとしおですね。

 

つば付きキャップを被ろう

 

ふつキャップ、インナーサイクルキャップ、つばが決め手です。国内自転車アパレルの大手パールイズミがグッド良品を出しますね。

 

 

防水の本体とシースルーのツバのすぐれものです。雨ライド、雨レースにもってこいですね。

 

雨のサイクリングの最大の利点

 

それよりなにより雨天ライドの最大のPROSは主要道路や人気のルート、サイクリングロードから自転車乗りの姿がごそっと消えることですね。道が空きます。

 

もはや、このロードブームの最中では晴れた日の週末のピーク時間のサイクリングロードは食べログ人気店のランチタイムのごとしです、ははは。

 

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