圧入したプレスフィットBBからカチカチ異音 ベアリング分解&洗浄


自転車の異音はやっかいなトラブルの筆頭です。物理的ダメージはそんなに大きくありませんが、精神的ダメージはどくどくのように継続的にチャリダーをむしばみます。

 

また、異音の発生条件が意外と気まぐれでまちまちですね。屋外の実走ではたびたびギーギー鳴きながら、持ち込み店舗ではうそみたいにだんまりする、てことは朝飯前ですね。人前では引っ込み思案なシャイチャリですね。

 

じゃあ、異音の解消はまたまた一筋縄じゃありません。自転車パーツの大半はパイプ、筒です。音はかんたんに反響します。フォークのきしみだと思ったら、ステーのきしみだった、とかも朝飯前ですね。

 

そして、本体以外のもの、ケーブルのこすれ、ねじのゆるみ、異物の混入なども異音の原因になりえます。なんかカラカラする→ちっさなネジがフレーム内にあった、てことがぼくの経験でありました。

 

原因不明の異音対策の手間はプロ、アマ、しろうとのいずれでおんなじですね。あやしいところを総当りでやります。

 

ペダル、ポスト、サドルのヤグラ、ボルトケージ台座、ブレーキネジなどなどが常習犯ですね。アクセサリ系のネジはなかなかスルーされます。

 

カチカチ系? ぎしぎし系? でも、BBはBBだよ!

 

げに異音対策、原因の特定はかんたんじゃありません。しかし、あきらかに確定の現行犯がしばしばわれわれの前に現れますね。

 

トルクを掛けて踏み込むと、足元からカチカチカチ、上り坂でカチカチカチ、スタンディングの片足ペダルに体重乗せでカッチ、カッチ・・・自動車のウインカーか!

 

このトルク中のカチカチくんは自転車の異音のなかで三本の指に入りますね。一度鳴り始めると、ほぼ100%の再現率でカチカチします。上り坂でけんちょですね。自然には止みません。

 

これはBBの異音ですね。とくに圧入タイプのプレスフィットBBのボトムネックです。まあ、ネジ切りBBでもホローテックでもスクエアテーパーでも出るときには出ますね、カチカチオバケ。

 

最近、うちのバイクのBBからこのカチカチくんが出始めました。再現率は100%ですね。上り坂で踏み込むと、一足ごとにカチカチが出ます。なんでや!

 

思い当たるフシは・・・

 

増水した箕面川へ何度か水没したこと。

 

水没!

水没!

 

シャワーで丸洗いしたこと。

 

シャワーで丸洗い

シャワーで丸洗い

 

そもそもカップ圧入のときにグラタン皿でプレスフィッたこと。

 

グラタン皿圧入サービス始めました

グラタン皿圧入サービス始めました

 

オー、フシダラケ!

 

3ストライクの1アウトですね~。そら、異音の一つや二つは出ますわ。じゃあ、BBメンテしましょう。秋のBBMです。

 

圧入カップ外してベアリング分解

 

実のところ、事前にちょこちょこクランクを外して、BBのからぶきクリーニングとチェックをしますね。左カップはぬるぬるですが、右カップのシールドベアリングがあきらかにゴロゴロします。

 

水没が効いたかあ? と思いますが、最初の組み立てのときをかえりみて、若干の違和感を思い出しますね。そういや、右カップと左カップの手応えがなんか別物だったなあ、て。そのまま圧入しちゃいましたけど。

 

外からの拭き掃除ではらちが明きません。シールドベアリングを本気でクリーニングしましょう。クランクを外します。

 

クランク外す

クランク外す

 

で、BBですね。RACEFACE Cinch用の純正です。BB92の30mmスピンドルクランク用ですね。BB92の30mm用はこの純正品しか見当たりません。ホイローテック用やGXP用はありますが。

 

BB92 30mm用ベアリング

BB92 30mm用ベアリング

 

おそらくROTORの30mmやFSAの30mmクランクは入りますね。でも、マイサイズの165mmアームののオフロードクランクがレアですね。ROTORのREXは3万のお高級品だし。

 

で、カップの取り外しですね。例のごとくプレスフィットBB着脱の専用工具、自作工具は手元にありません。テキトーなもので代用しましょう。

 

最近、わが家では長めのタイヤレバーがノミのお株をうばいますね。さきっちょのやわらかさと持ち手の丈夫さが決めてですね。

 

レバーの先をBBカップの内側の段差に当てて、持ち手のケツにハンマーをバンバンして、ごりごりゴリ外しに成功しました、ウホウホ。

 

タイヤレバーでごり外し

タイヤレバーでごり外し

 

ほんまにタイヤレバーの固さはじつにグッドです。ふつうの金属ノミはパーツの塗装をバリバリ削っちゃいますが、強化樹脂のレバーの先はやさしいジェントルマンですね。

 

カップの近影です。パッキンはおなじみのゴムシールですね。汎用じゃないよう。”RACEFACE”の刻印があります。

 

自作シールめくりんちょ

自作シールめくりんちょ

 

そして、下の工具はシールめくりんちょ by B4Cですね。裁縫の針の先を平たくつぶして、くにゃっと曲げました。ベアリングシールめくりに最適ですね。

 

本家のめくりんちょは1980円です。こんなしょっぱい工具がまあまあのプライスですよ。

 

 

専用工具をいちいち買い揃えると、かくじつに工具ビンボーになっちゃいますね~。ぼくは代用で済ませますね。でも、カンペキ主義者さんは納得しません。DIYさえをきっちりやりたがります。これは性格で分かれますねー。

 

シールを開けて、リテーナーを外して、中性洗剤とぬるま湯でわしゃわしゃ丸洗いしますね。じゃあ、内側のリングが外れて、ベアリング球がぽろぽろ出ちゃいました。あちゃー!

 

ベアリング分解

ベアリング分解

 

ここまで分解しちゃうと、戻しに苦労します。下の真ん中のリテーナーを外さずに小さいブラシでよくあわ立てて洗いましょう。

 

写真には18個しかありませんが、鋼球は19個ですね。あとの1個はふきふきペーパーから出てきました。ノギスで実測します。3.16mmですね。

 

ベアリングボール直径3.16mm

ベアリングボール直径3.16mm

 

これは汎用鋼球の1/8インチ=3.175cmサイズだア? 削れが0.015mmです。おりを見て、日本製のちょい良いめのやつを入れてみましょうか。

 

スチールボールに大きなダメージはありません。でも、リテーナーはもろもろですね。そこかしこにヒビが入って、一箇所がぽりょっと切れました。

 

リテーナがもろもろ

リテーナがもろもろ

 

これだけの市販はなさ気ですねー。すなおにRACEFFACEの純正BBを買うか~。

 

カップのなかをちり紙で拭きます。赤茶色のよごれが付着しますね。サビか! こいつか?!

 

サビぽいよごれ

サビぽいよごれ

 

うーん、なぞエキス配合のBB汁の匂いはさびっぽくもあり、ケミカルぽくもあります。そして、もとのグリスはわりにしゃぱしゃぱです。べたつきません。ドライ系ですね。

 

案の定、スチールボール戻しに四苦八苦しますが、どうにかこうにか組み立てなおします。そして、AZの万能グリスをぎちぎちのみちみちに詰めますね、たっぷりと。

 

ぎちぎちグリス

ぎちぎちグリス

 

BB汁、ダメ、ゼッタイabssolute!

 

手応えは別物になりますね。ゴロゴロは消えますが、回転はにぶくなります。ねちょー、てしつこい中年オヤジみたいなフィーリングですね、てか、ねちこい。

 

で、このネチコBBをフレームに再圧入します。当て木してハンマーでまんべんなくベンベンベンベン! しますね。はい、早々の1ストライク!

 

ふりだしに戻りました。

 

クランク再セット

クランク再セット

 

カチカチが消えた!

 

ここまでやって泣きを見るのがDIYのだいごみです。不安と期待にドキドキしながら近所の上り坂を全力トルクでギコギコ登りますね。

 

「おお、カチカチオバケが出ない! 明日は雪だね、おっかさん!」

 

てなふうにBBからの異音は消えました。でも、これがいつまでもつかな~。のこりの2ストライクの選球がかんじんですね。

 

 

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