MTBタイヤの新規格 650Bホイール&3インチタイヤのセミファットな27.5プラス


650B&3インチタイヤ=27.5プラス

 

ロードタイヤの主流は23Cから25Cに移行中です。ほんの2mmの違いですが、ロードーバイク界的には上へ下への大わらわです。

 

細く、軽く、速く、てのがロードバイクのスタンダードです。ロードバイクラーはことごとくこの掟をすりこまれます。これに反する要素は問答無用で指名手配級のあつかいを受けます。

 

25Cタイヤの方が23Cより変形せず、接地面積が少なくなり、転がり抵抗が改善するうんたらかんたら、と科学的な利点を説明されても、脳内にすりこまれた概念を容易にくつがえせません。ある意味、三か条の掟は呪縛みたいなものです。

 

MTB界の2015年=2016モデルからのはやりは27.5プラスです。従来の27.5は650Bホイールに2.2~2.5インチタイヤて構成ですが、この27.5プラスは650Bホイールにほぼ3インチタイヤてものになります。

 

プラスタイヤ比較図

プラスタイヤ比較図

 

実に0.5インチ、1.27cmのアップです。Specializedはこの27.5プラスのモデルを6Fattieと称します。

 

Specialized 6fattie

Specialized 6fattie

 

ファットタイヤのメリットは走破性です。接地面積を少なさはロードバイクタイヤのキモですが、MTBではデメリットになります。なぜなら、接地面積が少なくなれば、走破性が下がって、安定性が下がって、危険度があがるので。

 

でこぼこを安全に乗り越えるには広い接地面積が必須です。ファットバイクは好例でしょう。がたがた、でこぼこを難なく乗り越えます。広い接地面積のおかげです。

 

このようなファットタイヤの空気圧はせいぜい2BARです。タイヤは回転体でもあり、クッションでもあります。MTBではロードより転倒や衝突の確立が格段に高くなります。安全と剛性はつねに優先です。

 

とはいえ、深刻な怪我の割合はロードバイクとそんなに変わりません。ロードレーサーは軽装ですし、ロードバイクは華奢です。また、集団で競り合うために接触や追突、二次被害の可能性はMTBよりぐんと上がります。

 

近年に多く見られるのは先導や護衛のオートバイのトラブルの巻き込まれ系の事故ですね。ロードバイクやロード乗りは転ぶことに不慣れです。

 

そして、ロードバイクはおおむね高速です。運動エネルギーは速度の二乗に比例します。ネットの計算機で計算してみましょう。

 

65kgの乗り手+6.8kgのロードバイクが50kmのスプリントをすると、エネルギーは6925Jです。

 

65kgの乗り手+15kgのMTBが50kmのDHをすると、エネルギーは7716Jです。

 

このように車体の重量によるエネルギーの差は1割くらいです。MTBは車体の強度と剛性、安全性にすぐれます。それはロードの1割りましどころでなく、倍々ゲームの数値でしょう。車体、乗り手共にクラッシュへの備えがあります。岩へ突っ込むこともありますけど。

 

なので、MTBのタイヤは平気でばんばん太くなり、リムは広くなり、ハブは148になり、ステムのクランプは35mmになります。

 

強度、剛性、安全、これがMTBの三か条です。このボトムアップがあればこそ、エクストリームの上限がさらに広がって、競技のレベルがあがります。