ベランダでする自転車の洗車 洗い方はフレーム乾拭きがおすすめ


自転車は汚れます。きれいに乗ろうが、晴れた日の舗装路ばかりを走ろうが、屋外の汚れを吸い寄せて、あげくに汚れます。ハキモノとおなじです。

 

で、靴と同じように定期的にクリーニングやメンテナンスを行うと、気分を一新できますし、製品の寿命を延ばせますし、こまかい車体トラブルを早期に発見できます。いいことずくめです。

 

おりよく年末と寒い季節が差し迫ります。オンロードはオフシーズン、オフロードはオンシーズンです。活動の前と後はクリーニングやメンテナンスのベストタイミングです。

 

じゃあ、5月の連休に完成して、あちこち乗り回したKONAのバイクを洗車しましょう。

 

KONA HONZO CR TRAIL DL ver Gravel

KONA HONZO CR TRAIL DL ver Gravel

 

 

自転車の洗車あれこれ

 

そんなふうに意気込みますが、いざの段階で首をかしげます。自動車やオートバイの洗車=ガレージor洗車場or自宅前です。さて、自転車の洗車のスタンダードはどこでしょうか?

 

セルフの洗車場

 

自転車の専用の洗車場てのはぼくの身の回りでは見当たりません。自動車・単車用のコイン式セルフ洗車場ばかりです。こうゆうのが近所にあれば、応相談で利用が可能でしょう。30分500円とかです。

 

高圧洗浄ホース、スポンジ、布切れみたいな道具が現場でそろいます。家でするよりらくちんです。『コイン 洗車場』で検索を試して、近場のスポットに向かいましょう。のぞくのはただですし。

 

自転車ショップのクリーニングサービス

 

一部の自転車ショップはクリーニングサービスをします。相場は分解洗浄1万円です。そして、例のごとく他店購入バイクの持ち込みは歓迎されません。業界のならわしです、ははは。

 

あと、自転車屋は基本的に手間賃をふっかけこそすれ、負けようとしません。町の大将は「わしが誰よりうまく整備できる!」て無根拠な自信の持ち主ばかりです。

 

おのずと『整備してやってる感』が強くなります。職人肌の大将の目には無知なお客は不出来な弟子です。自転車屋の単発的な利用はゆかいなものじゃありません。一種の修行です。

 

ぼくの過去の経験では自転車の店頭サービス利用でユカイな思い出はありません。ハードルを越えてくれない、ははは。

 

靴磨き、自分でします? 他人にさせます? 貴族じゃないぼくは自分でします。

 

都会の心のオアシス、ベランダ

 

ロードバイクやクロスバイク、アーバン、コミューター、折り畳み、ミニベロ、マイルドなオールロードは都市部とマッチします。

 

全国の自転車ストアの分布から都市部の自転車活用度の高さはあきらかです。東京、横浜、大阪、京都、神戸、名古屋、福岡とかに集中します。

 

対照的に地方や田舎は車社会です。二台持ち、三台持ちはふつうです。置き場所がたっぷりあるし、駐車場代が激安です。

 

当然、都市部の住宅事情は地方より悪くなります。狭め、高めです。一軒家よりマンションだ。じゃあ、ガレージや洗い場は公共の部分になります。洗い場の確保が一苦労です。

 

「おれは匿名のネット上では大口をたたくけども、近所ではチワワ並みの肩身しか持たぬわ! あ、山田さん、おはようございます、モジモジ」

 

て、シャイヒューマンは少なくありません。ご近所さんの好奇の目にさらされながら、公共の場てゆうアウェー戦でチャリをばしゃばしゃ洗うのはまあまあのハードモードです。

 

そんな都会派の心の桃源郷がベランダです。内気な現代人もこの固有結界のなかにおれば、最大限の実力を発揮できます。ザ・ホームですから。

 

この意を汲んで、ベランダで自転車を洗車しましょう。

 

ザ・ベランダ

ザ・ベランダ

 

このためにきれいにしました。大掃除のついでです、ははは。

 

水洗いはありかなしか?

 

ところで、さっきからあたりまえのように『洗車』てワードが出てきますが、自転車の洗車は水なしクリーニングを含みます。

 

自転車の回転駆動系のパーツに水分はNGです。ベアリングの鋼球はふつうにサビます。ネジボルト類のサビは性能に影響しませんが、ベアリングの球のサビは回転に悪影響を与えます。

 

ベアリングの分解クリーニングのめんどさは車体の洗車の比じゃありません。

 

ベアリングの磨耗はさほどです

ベアリングの磨耗はさほどです

 

このことから水気厳禁ルールはロードバイク乗りの間でまあまあの支持を得ます。おそらくこれはジーパン、革靴を洗わない派の人とかぶります、ははは。

 

洗いは容易、干しは至難

 

実際のところ、きれいに洗うのはかんたんですが、きちんと乾かすのはかんたんじゃありません。革靴の洗いは一時間、干しは三日です。

 

自転車もおんなじです。

 

フレームの天日干し

フレームの天日干し

 

湯船にどぼんの後の丸干しで数日はかかります。フレーム内の水気はホントになかなか抜けきりません。

 

そんなわけで水なしの空拭きで済ますのは合理的な『洗車』です。

 

自転車ベランダ洗車スタート

 

自転車のお掃除セットを用意しましょう。水道なしバージョンはこんなです。

 

自転車お掃除セット

自転車お掃除セット

 

左上から、

 

  • バケツ・洗面器
  • ブラシ
  • きりふき
  • 中性洗剤 JOY
  • きりふき
  • はけ
  • タオル

 

です。専用のクリーナーはありません。家庭用の市販品ばかりです。洗剤はザ・最強中性洗剤のJOYです。汚れものにはJOYがいちばんです。

 

ベランダにチャリを持ち出します。

 

ベランダで自転車洗車

ベランダで自転車洗車

 

はい、スペースは消えました。作業領域は極小です。マンション系のベランダのはこんなものでしょう。窓全開で室内にケツを下ろします。

 

汚れをチェックする

 

リアホイールを外しました。汚れがまるわかりです。

 

すなぼこり

すなぼこり

 

砂埃はオールロード系のさだめです。グラベルタイヤには河川敷のダートが最高です。ぴかぴかの舗装路は迫力不足、ごりごりのオフロードはタフですから。こうゆうダートがジャストです。

 

グッドダート!

グッドダート!

 

シートチューブにトラブル発見!

 

で、視線を上に向けますと、同様の砂汚れとイヤな痕跡を発見します。

 

カーボンクラックだぁ!

カーボンクラックだぁ!

 

オー、マイ、クラック!! クラッキングです! ショッキング!!

 

表層部に小さなクラックがあります。チューブの内側は平気です。破損の理由はシートポストクランプのしめすぎでしょう。やってもうた~!!!

 

て、こうゆう小さなトラブルを発見できるのがまさにクリーニングの利点です。これで心置きなくジャンキーに使い倒せます。飛んだり跳ねたりのトリック練習を解禁しましょうかあ?!

 

ぼくの性格的に身の回り品を無傷できれいに長く使うことは絶対にありえません。靴もメガネもジーパンも一年でボロボロになります。おまけに飽き性ですし。

 

カーボンクラックの対策はとくにありません。頭の隅にとどめて、ふつうに使い続けます。もうすこし破損が大きくなれば、ネタ的に修理がおもしろくなりますけどね。

 

で、ひとしきりにクラッキングできゃあきゃあして、フレームをひっくり返して、本命のBB裏を拝みます。

 

BB裏泥汚れ

BB裏泥汚れ

 

おお、すばらしい泥汚れです! ドライコンディションの舗装路走行ではこんなに汚れません。雨上がりのマッディダートを走破した証です。掃除のしがいがあります。

 

はけで砂埃を落とす

 

いよいよクリーニングに移りましょう。でも、はなからゴシゴシジャバジャバしません。クリーニングの最初の行程は砂払いです。

 

ブラシで粒子を落とします

ブラシで粒子を落とします

 

泥であれ、砂であれ、埃であれ、付着した汚れの正体は鉱物の粒子です。主成分は石英とかのガラス質です。これは塗装のコーティングやカーボンをかんたんに傷つけます。

 

コートや革靴のブラッシングもこの鉱物粒子を落とすための方法です。ブラッシングの頻度で毛足や皮革の繊維の痛みに差が出ます。

 

じゃあ、はけでていねいに砂埃を払いましょう、パタパタパタと。

 

BB裏ブラシ掛け後

BB裏ブラシ掛け後

 

はい、OK牧場です。フレーム全体をこんなふうにブラシ掛けして、余分な砂埃を払い落とします。この時点でタオルで乾拭きすると、大方に力を入れすぎます。はけでやりましょう。

 

洗剤をぶっかける

 

きりふきに洗剤とぬるま湯を入れて、ぶしゅぶしゅ吹っ掛けます。多めに吹っ掛けましょう。液だれを気にしない。ベランダはわりとすぐに乾きます。

 

洗剤をぶっしゃー

洗剤をぶっしゃー

 

ところで、汚れの両巨頭は油汚れと泥汚れです。油汚れ=界面活性剤、泥汚れ=アルカリ剤です。わかりやすい動画があります。

 

 

まず、アルカリ剤が泥のなかのプラスイオンを取り出します。で、残ったマイナスイオン同士が反発しあって分解します。

 

界面活性剤は油を包み込んで、結合や付着を弱くします。で、最終的に水で流れやすくなります。

 

フレーム表面の泥汚れは服のしみみたいに深く浸透しません。ぱーっと洗剤をかければ、浮かせられます。

 

ベランダ洗車では最後の流しの作業が乾拭きになります。汚れをの移り先が水かタオルかの差ですね。

 

BB周り裏側

BB周り裏側

 

きれいになりました。

 

悩ましいプーリーの油汚れ

 

こんなふうにフレームの外側のクリーニングはイージーモードです。水なし、ベランダ、手弁当で鼻歌交じりにこなせます。

 

しかし、駆動系の掃除はやすやすと進みません。いちばんの問題児はプーリーです。

 

いちばん汚れるプーリー

いちばん汚れるプーリー

 

金属粒子、砂埃、グリス、オイルのハイブリッドです。汚物の究極系が粘土状にべとべと引っ付きます。

 

中性洗剤と少量の水でこれを分解するのはむりです。タオルでネチャネチャをそぎ落す恰好になります。

 

そして、この一片が地面に落ちようなら、ましてや足裏にくっつこうなら、ベランダ全体、部屋全体に黒い斑点が繁殖します。最悪!

 

プーリーを本格的にクリーニングするなら、新聞紙をしいて、パツクリやディグリーザーでしましょう。ぼくはタオルぶきで済ませます。きれいな時間はせいぜい数日です。

 

 

チェーンとスプロケットの汚れもおなじです。水か薬が必要です。ドライクリーニングでは割が合いません。

 

一応、洗剤をやって、ブラシでごしごししますけど、しつこい汚れと手間暇に心をくじかれます。

 

プーリーとチェーンをクリーニング

プーリーとチェーンをクリーニング

 

ついでに駆動系の汚れを落とすと、必然的にオイル入れを強いられます。クリーニングがメンテナンスになります。1時間が確定です。

 

駆動系をがっちんやるなら、分解洗浄を避けられません。オーバーホールは最強クラスのしんどさです。

 

ベアリングオールスター

ベアリングオールスター

 

ベランダ洗車の所感

 

水なしベランダ洗車ではフレームのドライクリーニングのみをおすすめします。30分でさわやかな気分になれます。

 

洗車後のベランダです。きれいなもんです。きりふきみたいな少量の水は証拠を残しません。

 

現場の痕跡

現場の痕跡

 

左の血痕みたいなやつが何気になぞです。革小物用の染料だったか、顔料だったか・・・血じゃないよ!

 

なにわのグリス屋AZの自転車メンテセットは格安です。スタンド付きでこの価格はこの時期にありがたいところですね。

 

 

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