斜陽のアルミカーボンコンポジットホイール カボクリ台頭でビミョーに


カボクリ、カーボンクリンチャー、フルカーボンリムのクリンチャー用のホイールの俗称です。純粋なクリンチャーからチューブレス互換まで入ります。

 

昨今、スポーツバイクのフレームはハイエンドからエントリーモデルまでカーボン化しました。カーボン=高級素材のイメージは古いものになります。

 

実際、原料のカーボンシートはアルミ合金やチタンよりチープなマテリアルです。これが加工代、成型代、デザイン料、そして、ブランドで高くなります。

 

 

カボクリ時代の開幕だ!

 

で、そのカーボン化の波がハイエンドホイールからミドルグレードホイールに波及しまして、無数のフルカーボンリムのカーボンクリンチャーが台頭します。

 

おかげでカーボンホイールが競技用機材から普段使いのプチぜいたく品のレべになりました。フォーマルなものの一般化、大衆化、陳腐化です。

 

で、これと対照的にあるホイールがビミョーな立場に立たされます。カーボンラミネート、アルミカーボン、コンポジット系の混合ホイールの一群です。

 

中途半端? コンポジット系パーツ

 

アルミカーボンコンポジット、合金素材とカーボン素材、別々の素材を一個のパーツに用いる方法です。composite=複数の素材の合成、て意味です。工業分野の一般的な言葉です。

 

自転車ではアルミとカーボンのコンポジットが定番です。カーボンラミネートホイール、カーボンバックフレーム、カーボンシートステムみたいなものがあります。

 

これはITMのカーボン風ルックスのCNCアルミステムです。カーボンは茎のところのペライチです。実質、ごりごりのアルミステムですね。根元には”Carbon”てありますけど、ははは。

 

ITMステム

ITMステム

 

これは文句なしにカーボンが高級素材だった時代のおくゆかしいコンポジットパーツです。このカーボンは性能、機能に影響しません、見た目です。コスプレ。

 

カーボンバックはリアのトライアングル部分をカーボン化したフレームです。これもフルカーボンが貴族の乗り物だった時代の庶民の精一杯の妥協の産物です。

 

こちらは完全なコスプレでなく、カーボンの振動吸収性をきちんと発揮して、フルアルミよりマイルドな乗り味になります。

 

しかし、単純な重量はカーボンとアルミの接合部分の強度を確保するためにフルアルミクラスかそれ以上の重さになります。フルカーボンが一般化してお安くなった現代にはビミョーな産物です。

 

シマノのおはこのカーボンラミネ

 

アルミカーボン、カーボンラミネートのホイールはこの両者のようにはまだ深刻に衰退しません。大手自転車総合メーカーのシマノがカーボンラミネートのホイールをします。

 

シマノのコンポジットホイールにことさらに強いこだわりと自負を感じます。げんに2016年に一新したデュラエースR9100系のCLモデルはフルカーボン化をうわさされながら、カーボンラミネを維持しました。

 

シマノのチューブラーモデルはすでにフルカーボンになりますが、クリンチャーモデルはセミカーボンにとどまります。そして、デュラグレード以外にチューブラーはありません。

 

フルカーボンとカーボンラミネートのイメージ図はこんなです。モデルはShimano WH-9000 C50です。

 

カーボンラミネートリム断面イメージ

カーボンラミネートリム断面イメージ 

 

モデルや年式で構造がことなります。C50やC35のCLのラミネートのコーティングぽさは希薄です。むしろ、合体コンポジットです。

 

アルミカーボンホイールのかなめはブレーキフェイスです。ここがアルミ地です。このおかげでアルミホイール級の制動力と手軽さが手に入ります。

 

やはり、なきどころは接合です。別素材の接合部分は弱くなります。コンポジットは単一素材より構造的にぜいじゃくです。

 

そして、熱に強いドライカーボンやカーボン専用ブレーキシューの登場や価格の下落でフルカーボンリムがすっかりタフにフランクになりました。

 

じゃあ、アルミカーボンの特色が相対的に薄れて、中途半端さが浮かび上がります。良いとこどりの折衷は次世代の登場で一気に中途半端なものになっちゃいます。

 

ディスクブレーキがとどめに

 

きわめつけがディスクブレーキです。ディスクブレーキはリムにじかにコンタクトしません。ブレーキパッドはハブのディスクローターを挟みます。リムはストレスフリーです。

 

じゃあ、リムフェイスをアルミで作る意味が根本から消え失せます。げんにコンポジット推しのシマノさえがディスク用のR9170のRS770のチューブレス互換モデルをフルカーボン化します。

 

しかし、旧式のQRタイプのシクロクロス向けのディスクホイールのRX830はカーボンラミネートです。うーん、チューブレス化の対策でしょうか? 数奇な一本です。

 

BulletとRed wind

 

シマノ以外のメーカーのコンポジットホイールを見てみましょう。カンパニョーロとフルクラムにBulletとRed windがあります。アルミカーボンのディープホイールです。

 

カンパぽくないBullet

 

この2シリーズの人気度は両社のほかのモデルには見劣りします。定番売れ筋看板商品じゃありません。ネットのインプレッションや情報量はゾンダやRacing Zeroの10分の1くらいです。不人気。

 

BulletとRED WINDのいずれが50mmオーバーのハイプロフィール、ゴリゴリのディープホイールです。コンポジットの背景とこのドディープが人を選びます。

 

これはCULTハブの50mⅿモデルです。

 

 Campagnolo Bullet Ultra (バレットウルトラ) ロードホイールセット (Dark/Cult) 2017
Campagnolo Bullet Ultra (バレットウルトラ) ロードホイールセット (Dark/Cult) 2017

定価 207437円
割引 41%
特価 122476円

※2017/11/01 11:15:39のchainreactioncycles.comの価格

 

いかつすぎ? 無印版とCULT版の比較はこんなです。

 

モデル名 重量 タイヤ種 タイヤ幅 素材 価格 備考
Bullet Ultra 1590g CL アルミカーボン CULTハブ
Bullet 1755g CL アルミカーボン

 

オプションでUSB版、80mm版、105mm版があります。最大級の105mm版はなんかカンパぽく見えません。ハデハデFFWDやムキムキMAVICの印象に近づきます。

 

げにBulletのルックスはカンパの瀟洒なイメージとすこしかけはなれます。これは不人気の遠因のひとつでしょう。そのせいか、この2017モデルの準新作がこの割引率です。

 

MTBみたいなネーミングのRED WIND

 

カンパのBulletのフルクラムバージョンがRED WINDシリーズです。展開はカンパバレットに準じます。

 

今日の時点でフルクラムの公式サイトのカタログは2018モデルになりません。以下は2017モデルのカタログ表記です。

 

モデル名 重量 タイヤ種 タイヤ幅 素材 価格 備考
RED WIND XLR 1755g CL 23-32 アルミカーボン
RED WIND XLR 50 1590g CL 23-32 アルミカーボン CULTハブ

 

なにげに推奨タイヤ幅が23-32mmです。はい、旧来のC15のナローリムです。23cタイヤをセットできます。

 

重さからなにからBulletの分身のようなモデルです。しかし、そこはフルクラムのホイールですから、カンパよりレーシーになります。

 

そして、リアホイールのスポークレイアウトがおなじみの2to1じゃありません。変則2to1です。

 

Fulcrum Red Wind H.50 Clincher Wheelset
Fulcrum Red Wind H.50 Clincher Wheelset

定価 144398円
割引 34%
通常 95211円
特価 89211円

※2017/11/01 11:36:11 のprobikekit.jpの価格。特価は追加割引クーポンコード[ B4C75 ]を入力した場合の金額

 

うーん、Bullet Ultraのがお得ですね。そして、このRED WINDはフルクラムのロードバイクのネーミング規則からすこしはなれて、MTBのREDシリーズとごっちゃになります。

 

かようにBulletとRED WINDは両社のホイールのなかでは異端児です。

 

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